2021年9月~10月 よく聴いたアルバムおすすめ5選(Teen Daze, Gangway, 角松敏生, Chic, Ghost)

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アルバムレビュー
画像出典:Tower Records 角松敏生ワークス -GOOD DIGGER-

ここ最近よく聴いたアルバムの中から、”おすすめアルバム”を選んで毎月記事にしている。

先月(8月~9月)よく聴いたおすすめアルバム5枚紹介記事

10月は筆者としては充実したブログ記事を書くことができたように思う。皆さんの関心事に合うかは置いておいて、気になっているテーマを追究することができた。

そんなブログ執筆中に流れていたアルバム、そして執筆のために聴いたアルバムなどを5枚紹介しよう。オリジナル盤だけでなく、EPやコンピレーションも紹介する。

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Teen Daze – Themes for Dying Earth (2017)

今月最もよく聴いたアルバム、非常に気に入っている作品である。

Teen Dazeはカナダのミュージシャン、Jamison Isaakによるプロジェクトである。2010年より活動をし、アンビエントやドリームポップ、インディーロックなどのジャンルを行き来する。

活動の初期は打ち込みによるアンビエント作品が続いていたが、2015年にリリースされたアルバム『Morning World』ではバンド編成となり、インディーロックを聴かせてくれた。

『Morning World』のサウンドの心地好さも気に入っているが、再びソロですべての楽器を演奏したと言う本作『Themes for Dying Earth』は、さらにアンビエントの心地よさも加わる傑作だった。

YouTubeには、アルバム全編がビジュアルとともに視聴することができるので、まずは観ていただきたい。

本作の特徴は、アンビエントの心地よさと、ドリームポップ的な側面のバランスが絶妙に良いことだ。

たとえば冒頭の「Cycle」や「Lost」では、リズムやボーカルが入り、ドリームポップの心地よさを感じることができる。ゆったりとしたビートに奥行きのあるサウンドが広がっている。

その一方でインスト曲を中心に、リズムのないアンビエント曲が随所に配置されている。ボーカルの入る「Becoming」「First Rain」も幻想的で、静謐なサウンドである。

言葉では伝えにくいジャンルなので、とにかく聴いてみてほしい。心地よさで言うと、本当に随一のサウンドであり、BGMやゆったりしたいときに最高のアルバムである。

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Gangway – Whatever It Is (2019)

以前このブログでは、1984年の1stアルバム『The Twist』を紹介したが、今回は彼らの最新作である。

Gangwayは、デンマーク出身で1982年から活動し、当初はいわゆる”ネオ・アコ”のサウンド。後期はシンセポップに移行し、1998年まで活動していた。

2017年より活動を再開し、2019年にまさかの新作『Whatever It Is』がリリースされたのである。ネオアコとシンセポップという2つの側面を持つGangwayだが、いずれの時期にもファンが存在する。

本作はどちらかと言えばシンセポップ寄りだが、初期のネオアコ的な繊細なメロディラインは健在である。

ダンサブルなビートに印象的なサビが乗る「Colourful Combinations」は、復活したGangwayの充実ぶりを示す楽曲ではなかろうか。非常にキャッチーで良いメロディだ。

3曲目の「See If I Care」はニューウェイブ色の強い楽曲である。メロディアス一辺倒ではなく、アルバムの中では尖った部分も見えて面白い。

Don’t Want To Go Home」はポップさが前面に出た楽曲。同時期に活動しているPet Shop Boysなどを思わせる。

ここまで聴いて分かるように、非常にポップでわかりやすいアルバムだ。Gangwayの歴史を知らずとも、全くの新作として楽しめる作品になっている。

なお国内盤には1st『The Twist』からのライブ音源が収録されている。近年の演奏で聴く初期の楽曲も味わい深い。

Various Artists – 角松敏生ワークス -GOOD DIGGER- (2020)

先月のブログではリメイクベスト『EARPLAY 〜REBIRTH 2〜』を紹介した角松敏生。今回は2020年にリリースされた楽曲提供・プロデュース作品を集めたコンピ盤である。

角松敏生は1981年より活動を開始し、夏をイメージさせるシティポップや、ダンスミュージックの影響も感じさせる楽曲を多数リリースしてきた。

また1983年頃から、他のアーティストへの楽曲提供やプロデュースも積極的に行ってきた。提供曲でもヒット作が多く、広く知られている楽曲もある。

今回は2020年の最新リマスタリングで、レーベルを超えた楽曲が1枚に収まっている。2枚組で、見どころは多すぎるのだが、角松敏生氏自身の楽曲と関連の深いものをいくつか取り上げよう。

※なお各楽曲の詳しい解説は、以下のTower Recordsのサイトがおすすめ

Tokyo Ensemble Lab/角松敏生ワークス -GOOD DIGGER-
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Disc-1は、近年『Breath From The Season 2018〜Tribute to TOKYO ENSEMBLE LAB〜』でリメイクされた、Tokyo Ensemble Labの名曲「LADY OCEAN」から始まる。

7曲目には、角松氏による2000年のセルフカバー作品『The gentle sex』にも収録された中森明菜の「UNSTEADY LOVE」が収録されている。

15曲目、ANNAによる「Heart to you ~夜が終わる前に~」は、角松氏20周年を記念したライブDVD「TOSHIKI KADOMATSU 20th Anniversary Live AF-1993〜2001」で、その一部が披露されている。

16曲目の「Never Gonna Miss You」は吉沢梨絵と角松敏生のデュエットで人気が高く、近年のライブでも披露される。

Disc-2には、12曲目には斉藤ノヴ(perc)、村上”ポンタ”秀一(ds)、青木智仁(b)を中心に組まれたNOBU CAINEによる、ティン・パン・アレーの「ソバカスのある少女」を角松氏のボーカルでカバー。

15曲目のチアキによる「いのち」は、角松氏自身が2014年のアルバム『THE MOMENT』で「THE LIFE 〜いのち〜」としてセルフカバーしている。

16曲目は、角松氏の楽曲で最も有名と言っても良い「WAになっておどろう~ILE AIYE~」を、貴重なNHK みんなのうたバージョンで収録している。

「WAになっておどろう~ILE AIYE~」の魅力を掘り下げたブログ記事

角松氏に関連の深い楽曲だけでも、かなり盛りだくさんの内容である。その他の楽曲も名曲揃いで、角松ファンは必聴のコンピレーション盤であろう。

Chic – Risqué (1979)

今月紹介するアルバムの中では、おそらく知名度では1番ではないだろうか。ディスコ・ブームを牽引したと言われるChicの1979年の3rdアルバム『Risqué』である。

この作品を取り上げたのは、当ブログで10月8日に、”繰り返し”を多用する音楽の魅力を書いた。その中でも、ダンスミュージックとしてChicの楽曲を取り上げた。

ノリの良いビートに、ナイル・ロジャースの切れ味あるカッティングが心地よい。1st・2ndアルバムがChic”らしい”作品だが、この3rdも負けず劣らず名盤なのだ。

やはり本作で言えば、歴史的な名曲「Good Times」であろう。1978年の「Le Freak」に続き、自身2作目の全米No.1ヒットとなっている。

後に与えた影響も大きく、たとえばQueenの「Another One Bites the Dust」はこの曲が原型であると言われている。

またラップの原点にもなったと言われ、The Sugarhill Gangの「Rapper’s Delight」は「Good Times」のトラックが使われている。

当時は訴訟問題にもなったが、現在ではナイルとバーナードの名前もクレジットされている。

この「Good Times」が目立つゆえに、他の楽曲が影に隠れてしまっている節がある。しかし2ndまでのChicにはない、少し落ち着いたムードの楽曲も魅力である

My Feet Keep Dancing」は、より抑えめのビートで余裕を感じさせる。ゆったりと踊れるような楽曲はやや2ndから変化が見られている。

全体にはより洗練され、落ち着いた楽曲が増えてきた印象である。時期的には、AORのブームも起きてくる時期であり、しっとりした作風が流行っていたこともあろうか。

心地好いサウンドとして聴くには、2ndまでよりも筆者としては3rdの方が気に入っている。

Ghost – Popestar (2016)

GHOSTについては、10月28日のブログ記事でも取り上げた。今回は2016年に発表されたEPを紹介したいと思う。

このEPと言えば、多くの人のお目当ては、代表曲の「Square Hammer」であろう。

GHOSTをよく知らない人でも、メタル好きの人はどこかで聴いたことがあるかもしれない。出で立ちからすると、驚くほどポップで耳馴染みやすいメロディに引き込まれてしまう。

聖飢魔Ⅱが地球制服のためには、地球人が好む音楽を広める、と語っていたのを思い出した。GHOSTもそんなポップセンスで多くのファンを魅了している。

さて、本作は「Square Hammer」以外はカバー曲だが、4曲のカバーがいずれも素晴らしい。全5曲でEPながらしっかり流れを作って、アルバムのようにも聴くことができる。

いずれの楽曲もニューウェイブ、ポストパンク、エレクトロミュージックの流れの楽曲からのカバーである。

2曲目の「Nocturnal Me」は、ポストパンクのバンドEcho & the Bunnymenのカバー。ポストパンクの持つ陰鬱としたムードに、悪魔的な要素を感じたのかもしれない。

続く3曲目はテクノ・エレクトロのデュオSimian Mobile Discoのカバー「I Believe」。テクノサウンドからメロディを抽出し、見事に妖艶なGHOSTサウンドに仕上がっている。

よくぞこういったカバーが思いつくものだと舌を巻く。

4曲目はシンセポップグループのEurythmicsの「Missionary Man」である。リズムなどのアレンジは原曲を活かしつつ、ヘビーなギターサウンドに仕上げている。

5曲目はスウェーデンのバンドImperietの「Bible」。この曲だけほとんど原曲のアレンジを採用しており、もともとのアレンジもメロディも素晴らしい。

選曲の良さもさることながら、見事にGHOSTサウンドに仕上げてしまうアレンジ力も素晴らしい。4曲の素晴らしいカバーと「Square Hammer」が聴ける本作はぜひ入手してほしい。

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