今回は1曲に注目する「自部屋に流れるあの歌」のVol.5をお送りする。日本屈指のライブバンドとして知られるスターダストレビュー、その代表曲と言えば何を思い浮かべるだろうか?
初期の定番「夢伝説」「今夜だけきっと」を挙げるファンも多いと思うが、世間一般的に”聞いたことある”曲として最も知られているのは「木蘭の涙」だろう。(本人たちもそう述べている。)
非常に多くのアーティストにカバーされるなど、スタレビを離れても愛されているのがこの曲である。なぜこの曲が、多くの人の心を掴んでいるのだろうか?
突然だが、筆者の中には音楽オタクとしての自分と純粋なリスナーとしての自分がいる。
前者は「いや、スタレビには他にも音楽的に優れた曲がたくさんある」と言いたそうだが、後者は「でもやっぱり「木蘭の涙」が胸を打つでしょう」と言う。
やはり”胸を打つ”何かがあるからこそ、「木蘭の涙」がこれほどまでに愛されるのだろう。今回は「木蘭の涙」に注目し、その人気の秘密について考えてみたいと思う。
※「自部屋に流れるあの歌」vol.4 – THEイナズマ戦隊「応援歌」
「木蘭の涙」について
まずはスターダストレビューの「木蘭の涙」に関する基本情報や収録作品などから紹介しよう。そのカバーの多さにも注目である。
楽曲の概要
- 作詞:山田ひろし、作曲:柿沼清史
- 初収録作品:アルバム『SOLA』(1993年3月10日発売)
「木蘭の涙」はスターダストレビューの1993年の10thアルバム『SOLA』の1曲目に収録された楽曲である。
当時作曲はキーボードの三谷泰弘氏、ボーカル・ギターの根本要氏の2人が中心であったが、この曲はベースの柿沼清史氏による楽曲である。
また作詞はメンバーではなく、作詞家の山田ひろし氏が担当している。1993年のオリジナルバージョンでは、バンドサウンドによるアレンジ(編曲は三谷泰弘氏)であった。
同年7月25日にシングルカットされ、15万枚を売り上げるヒットとなった。
2005年にニッカウヰスキーのCMソングとして、アコースティックバージョンが新録音され、「木蘭の涙〜acoustic〜」としてリリースされた。
ライブではアコースティックバージョンを土台に、アカペラも加えたバラードアレンジで披露されることが多いが、時々オリジナルバージョンでも演奏されるようである。
楽曲は柿沼氏によるどこか雅な雰囲気のメロディラインに、山田氏による亡くなった人を思う気持ちを歌った歌詞が乗る。解釈に余白のある歌詞であり、様々な物語が聴き手によって想像されるものだ。
また根本氏のささやくような歌声から、ハスキーなハイトーンまで自在なボーカルも大いにこの曲を引き立てていると言えるだろう。
楽曲の魅力とヒットの秘密について、筆者の思うところは後半でじっくりと書くことにしよう。
収録作品とカバーの多さ
スターダストレビューの代表曲ともなったこの曲は、スタレビの作品にも多数収録されている。ここでは「木蘭の涙」が収録されている作品について紹介しよう。
ここでは、スターダストレビューによる「木蘭の涙」収録作品、次にカバーとして聴ける「木蘭の涙」が収録された作品を可能な限り、集めて紹介した。
なおライブアルバムは除いており、クリック・タップすると作品の一覧が表示される。
オリジナルバージョン収録の作品
アルバム『SOLA』(1993)
ベストアルバム『LOVE SONGS』(1994)
ベストアルバム『STARS』(2000)
ベストアルバム『RED STARDUST』(2009)
新録音アコースティックバージョン収録の作品
ベストアルバム『HOT MENU』(2006)
ベストアルバム『BLUE STARDUST』(2009)
多彩なミュージシャンによるカバーも行われているのが、この曲の特徴である。全てはとても追いきれないため、主だった作品の紹介にとどまる。(Wikipedia「木蘭の涙」ページを参考に)
数年おきにやってくる”カバーブーム”のたびに、取り上げられているのがよくわかる。
主な「木蘭の涙」カバー収録作品
佐藤竹善 – アルバム『THE HITS〜CORNERSTONES 3〜』(2003)※「木蘭の涙 with コブクロ」として収録
小野正利 – アルバム『冬色物語-Winter Stories-』(2004)
September – アルバム『FLOWERs』(2008)
藤田恵美 – アルバム『ココロの食卓 〜おかえり愛しき詩たち〜』(2008)
ZERO – アルバム『Beautiful Songs II』(2012)
AHN MIKA – アルバム『Bittersweet Memories』(2012)
石井聖子 – アルバム『When a woman loves a man 〜女が男を愛するとき〜』(2013)
森恵 – アルバム『Grace of the Guitar』(2013)
高畑充希 – アルバム『PLAY LIST』(2014)
夏川りみ – アルバム『虹』(2014)
クリス・ハート – アルバム『Heart Song III』(2015)
松崎しげる – アルバム『私の歌 ~リスペクト~』(2015)
朝倉さや – アルバム『日本漬け』(2016)※「木蘭の涙 ft.中孝介」として収録
谷村新司 – アルバム『STANDARD〜呼吸〜』(2017)
Uru – アルバム『モノクローム』(2017)
島津亜矢 – アルバム『SINGER 5』(2018)
清春 – アルバム『Covers』(2019)
ChouCho – アルバム『”naked garden”』(2019)
木山裕策 – アルバム『ラブ&メモリーズ』(2020)
優月 – ミニアルバム『月白』(2020)
渡辺美里 – アルバム『うたの木 彼のすきな歌』(2021)
坂本冬美 – アルバム『Love Emotion』(2021)
松阪ゆうき – アルバム『ファースト・アルバム ~遥かな人よ』(2021)
五木ひろし – アルバム『DREAM -五木ひろし J-POPを唄う-』(2022)
やっぱり「木蘭の涙」が1番の代表曲なのはなぜか?
「木蘭の涙」は、非常に多くのミュージシャンにもカバーされ、スタレビをあまり知らない人にまで広く愛されている楽曲となっている。
冒頭にも書いた通り、スターダストレビューという”音楽マニア”なバンドの代表曲と言えば他にも多数思いつくが、ここまで広く愛される楽曲はやはり1番の代表曲と言って良いのではないか。
ここではそんな「木蘭の涙」が愛される理由を掘り下げて考えてみたい。スタレビを超えても愛される魅力、しかしスタレビでなければ生み出せなかったこの曲の魅力を語っていこうと思う。
音楽志向よりも”胸を打つ”というわかりやすさ
「木蘭の涙」と言う曲を考える上で、スターダストレビューと言うバンドがそれまでやって来た音楽と、「木蘭の涙」が示したものの違いを押さえておく必要があるだろう。
少し前置きとして”音楽の楽しみ方”について書いておく。
音楽の楽しみ方は様々にあるが、非常に大雑把に分けると2つあるように思う。1つが歌唱や歌の世界観・物語から楽しむ方法であり、どちらかと言えば一般層の聴き方である。
そしてもう1つがメロディやサウンドと言った音楽的な側面を重視して楽しむ方法であり、これはある程度音楽の知識や音楽を自ら演奏する人でないと難しい玄人向けの楽しみ方である。
スターダストレビューはどちらかと言えば、玄人向けの音楽マニアなバンドとして始まり、徐々に大衆性を獲得していったバンド、と言えるように思う。
ポップなメロディを持ちつつも、ロックやブルースなどの泥臭い音楽性からジャズやAORなど洗練された音楽まで、まさにバンド名の通り”レビュー”するバンドだった。
そんなスタレビ最初のヒット曲と言えば、5枚目のシングル「夢伝説」(1984)である。カルピスのCMソングに起用され、知名度が一気に上昇した。
この曲はサビが英語詞であり、洋楽ロック的なサウンドと重厚なコーラスワークが加わり、やはりサウンド重視の音楽マニア的な趣がある。
またあまりヒットには結びつかなかったものの、初期の名曲「今夜だけきっと」(1986)も、メロディと言う点で聴けば、かなりヒット曲のポテンシャルを持つ優れたものがあるように思える。
冒頭からサビで始まる展開も、このサビメロにかなり手応えがあったためだろう。しかし狙ったようなビッグヒットには結びつかなかった。
これはスタレビの音楽が詰まらないと言うことでは全くなく、いわゆる”一般大衆”の音楽の聴き方とマッチしなかったのではないか、と筆者は考える。
きっと音楽を聴き込んできた人たちにとっては、「夢伝説」の高いクオリティのサウンドやアレンジ、そして「今夜だけきっと」のメロディの良さは届いていたはずである。
だからこそ、スタレビは音楽的に評価を得るようになり、ライブパフォーマンスの凄さ(+面白さ)も加わり、大きな会場を埋めるほどの人気を博したのである。
ただ”大ヒット”とは、そうした「音楽的な評価」とは少し違うところで勃発する。それは先ほど述べた、”胸を打つ”ような歌唱と歌の世界を楽しむ、音楽をあまり知らない人たちに届くかどうかだ。
結論を言えば、「木蘭の涙」がスタレビ史上おそらく初めて、そうした一般大衆を巻き込む、すなわち歌唱と歌の世界に引き込むことに大きく成功した楽曲だったと言うことだろう。
そのため音楽的な要素を切り分けて聴くような、玄人的な目線の人からすると、なぜここまで「木蘭の涙」ばかりが注目されるのか、理解できない部分もあろうと思う。
しかし根本的に楽曲のタイプが、それまでのスタレビの代表曲とは違う曲なのだと筆者は考える。であれば、いくつか音楽を聴くモードを持つ人は、切り替えて評価する必要があるだろう。
そうすると「木蘭の涙」が非常に胸を打つ名曲であることが見えてくるはずだ。
歌詞の世界観と歌唱の奇跡のコラボ
「木蘭の涙」は、音楽的に難しいことが一切分からずとも、耳にするだけで”胸を打つ”タイプの曲なのだ、と筆者は思う。その分かりやすさ、心に直結してくる何かが人の心を打つのだ。
音楽的な分析は書きやすいが、”胸を打つ”ことについて書くのは実は難しい。とは言え、いくつかの観点でその魅力を書いてみようと思う。
この曲の魅力は、歌詞とメロディそして歌唱の3つが奇跡のコラボを結び、歌の世界観を見事に作り上げたところにある。
まずは、この曲の歌詞の世界観の奥深さである。それを言ってしまうと、実はスタレビのメンバーではなく、作詞を担当した山田ひろし氏の功績をまずは言うことになる。
ただこの歌詞の功績は相当に大きいだろう。導入から「逢いたくて逢いたくて」と聴き手を引き込む歌詞で始まる。
物語は「あなた」はずっと一緒にいると言ったのに、もうこの世にはいないようである。そんな切ない場面から歌の世界は広がっていく。
この歌詞の上手いところは、状況の描写が限りなく少なく、最初に主人公の思いの吐露から始まり、Aメロは風景を描くような歌詞である。
あくまでストーリーの場面だけを説明して、その物語や細部を想像するのは聴き手に委ねられている。そしてBメロで「やがて時は過ぎゆき」と、ここだけ状況説明をするのである。
歌の世界の中で、主人公の物語を体験し、時空を旅したようなドラマティックな気持ちになれるのだ。ただあまり多くは説明せず、老若男女がそれぞれに合った物語を想像して感情移入できる。
こうした歌詞はやはり作詞家のプロの仕事と言える、さすがの内容である。
さて、歌詞を乗せるメロディも重要である。実のところ、このようなヘビーな内容の歌詞は、重厚なバラード調のメロディには合わないのではないか、と考える。
(たとえば同じアルバムに収録されている「もう一度抱きしめて」のような、いかにもバラードと言うタイプの曲)
なぜならメロディの重厚さに、こうした重いテーマの歌詞を乗せると、さらに重くなってしまい、聴き手はしんどくなってしまうのだ。
それが柿沼氏の作ったメロディは、実はバラードのようなメロディ自体にストーリー性のあるものではない。もっとさりげなく、どこか浮遊感とそこはかとない哀愁を感じさせるものである。
さらにオリエンタルな響きがあるのが柿沼氏の特徴であり、演歌などでも用いられるペンタトニックのメロディだのだ。そこに死生観と言う大きなテーマの歌詞が見事にマッチしたように思える。
歌詞とメロディのどちらが先に出来たかわからないが、見事に両者の持ち味が組み合わさって出来上がった歌詞とメロディである。
最後に、この歌詞とメロディを根本氏が歌うことがとても重要な要素である。根本氏の歌唱の魅力と言えば、何と言ってもハスキーなかすれ声と、ハイトーンで伸びやかな歌声である。
「木蘭の涙」においては、根本氏の抑え目のボーカルが、不思議な浮遊感と哀愁を感じさせてくれる。冒頭の「逢いたくて」も囁くような歌唱であり、一気に歌詞の世界に引き込む魅力がある。
そして「あなたを呼んでいる」で見せる、パワフルで伸びやかな声の緩急が絶妙だ。それは主人公の悲痛な叫びにも聞こえる。
全体的に見ると、それほど音程の上下が激しい曲ではない。これもある意味、演歌的なメロディラインである訳だが、だからこそそれほど歌の中でニュアンスの違いを出すのも難しい。
こう考えてみると、根本氏の声の魅力が、”飾りようもなく”ありのままに表れた歌唱、とも言える。
ただ歌い方を見てみると、先ほどの「もう一度抱きしめて」と比べると違いも見える。「もう一度抱きしめて」は、突き刺さるような歌い方で、音の高低がはっきりわかるようなくっきりした歌い方だ。
一方で「木蘭の涙」は音程の上下が少ないこともあって、丸みを帯びた、ふわりと広がっていくような声の出し方をしている。やはり曲に合った歌い方にはしっかり意識が向けられている。
ただ「木蘭の涙」は上手く歌おうと技巧をこらすほどに、くどくなっていくように思える。この意味でオリジナルアレンジを筆者は気に入っているが、この点は次の節で詳しく書くことにしたい。
スタレビのバンドとしての底力 – できるべくして生まれた楽曲
「木蘭の涙」は、歌詞・メロディ・歌唱の3つのコラボだ、と書いた。まずその三者が組むことで名曲が生まれたのだが、やはりそれを支えるサウンド・アレンジにも触れておきたい。
そしてほかでもない、スターダストレビューがこの曲を作り上げた、と言う点も加えておこうと思う。
そもそもこの曲が生まれるまで、何度もボツになっては、柿沼氏がアレンジを変えるなどして、ようやく採用になったという経緯があるそうだ。
何となく分からなくはない気もする。まずそれまでのスタレビにはないタイプのメロディであり、スタレビの曲として世に出す必要があるのか、と言われてしまう可能性がある。
そして「木蘭の涙」は、歌詞が乗ってこそ楽曲のイメージが完成するタイプの曲だ。もし全然違う歌詞だったら、ここまで愛される曲になったかどうか、定かではない。
スタレビのメンバーとしては、”音楽的に”見て、後の「木蘭の涙」となる曲にはあまり明るい展望は見えていなかったのかもしれない。しかしそれが彼らの代名詞となるので不思議なものである。
筆者としては、柿沼氏がボツになっても何度も出し続けた、というところに何か感じるものがある。
もはやそれはミュージシャンとしてだけでなく、人生をかけて完成させなければ、という使命感があったのではないか、と思うのだ。
当人にその意識が当時あったかは分からない。しかし何かに追い立てられるように、この曲を作りなさいと言う声が、柿沼氏には聞こえていたのではないかとさえ思う。
よくヒットする曲を書いたミュージシャンのインタビュー等で、「何かが降りてきた」と語ることを耳にする。ただ音符を繋ぎ合わせたのではなく、まるで既にあった曲を書き起こしたような感覚だろう。
もしかすると、「木蘭の涙」もそういった”できるべくして生まれた”曲だったのかもしれない。だからこそ導かれるように、障壁を乗り越えて採用になったのではなかろうか。
そして筆者は、「木蘭の涙」のオリジナルバージョンのアレンジを手掛けた三谷氏にも称賛を送りたい。
「木蘭の涙」は歌詞・メロディ・歌唱の3つで成立してしまうタイプの曲だ。つまりそこに音楽的な面白味を足し過ぎると、くどくなっていくのである。
そんな引き算が求められるアレンジで、見事に曲を引き立たせるアレンジを作り上げていると思う。まずもって、バラード調にしなかったところが大正解である。
先ほども述べた通り、バラードアレンジは重過ぎるのであり、ロックバラード調に仕立てたことで、逆に歌の物語に入りやすいように筆者には感じられる。
またオリエンタルなメロデイに合ったキーボードのアレンジを施しつつ、ここぞというタイミングで英語によるコーラスワークを挿入したところが、あまりに秀逸である。
「木蘭の涙」の歌詞は一切英語を使わないところに日本人の情緒に触れるところがある。
しかしあえてコーラスを英語にし、コーラスを際立たせる箇所を挿入することで、ふっと歌詞の世界の中心から離れて、時空を飛び越えたような感覚になる。
根本氏の歌う世界観をあえてストップさせ、三谷氏の声を中心としたコーラスを挿入することで、歌詞では歌われない物語の余白部分へと意識を向けさせ、歌の世界をより広げているのだ。
この部分があることで、冒頭のサビとラストのサビのニュアンスが変わってくるのである。無論、どのようにそのニュアンスの違いを解釈するかは聴き手次第である。
やはりこのように見れば、アレンジが楽曲の印象に与える影響も大きく、スターダストレビューが一丸となって作り上げた楽曲であると言えるだろう。
なお後にアコースティックバージョンが作られたが、このアレンジはオリジナルがあって成立するものだと思う。
歌詞や歌の世界観にどっぷり浸かりたいならば、確かにこうしたバラード的なアレンジはこの曲が好きな人にとっては聴きたいところかもしれない。
しかしそれは聴き手に依ったアレンジとも言え、作り手側の視点(楽曲を後世に残すと言う意味で)に立てば、オリジナルアレンジがベストな選択だったのではないか、と筆者は思う。
「木蘭の涙」という曲の持つ世界観、ポテンシャルを最大限に引き出したのは、紛れもなくスターダストレビューと言うバンドだったのである。
まとめ
今回はスターダストレビューの楽曲「木蘭の涙」について、その魅力を掘り下げて書いてみた。これまでの筆者の考えをまとめると、以下の通りである。
スターダストレビューと言うバンドは、どちらかと言えば音楽マニア的な、サウンドやメロディなど音楽的な要素を重視したバンドとして活動してきた。
その中で「木蘭の涙」と言う曲は、おそらくバンド史上初めて、歌の世界観にどっぷりと引き込むような、一般層を広く巻き込むタイプの楽曲として世に放たれたのではないか。
これまでと違うアプローチの楽曲を世に出すことに戸惑いがあった節も垣間見られ、完成までには何度もボツになったが、作曲者の柿沼氏はしぶとく提案し続け、完成に至った。
そしてオリジナルバージョンのアレンジの中に、スタレビの音楽的な矜持が込められているように思う。
おそらく生まれるべくして生まれた名曲であり、スターダストレビューと言うバンドに降りてきた1曲と言う意味で、やはり1番の代表曲と言って良いのではないだろうか。
とは言え、スターダストレビューには他にもたくさん良い曲が揃っている。音楽的にもきわめてクオリティの高いグループだ。
ぜひ「木蘭の涙」をきっかけに、スタレビの音楽を掘り下げて聴いてみるのをおすすめしたい。
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