気になるバンドを聴いてみようと思った時に、必ずと言っていいほど「何から聴けば良いのか?」問題が出てくる。
アルバム数が少なければ、新しいものから遡って聴こうとか、方針は立ちやすい。
しかし、
- 10枚以上アルバムがある
- ベスト盤が3種類以上ある
と言うようなベテランバンドの場合、何から聴こうか決まらない。
そこで初めて聴く人向けに、最初に聴くのにおすすめのアルバムを紹介するシリーズ記事を書こうと思う。題して、「はじめてのおつかい」ならぬ、「はじめてのアルバム」である。
なお1枚に絞るのは難しいアーティストもあるため、複数枚になる場合もあるがご容赦いただきたい。
第1回で取り上げるバンドは、eastern youthだ。
eastern youthについて
簡単にeastern youthについて紹介しておこう。
【eastern youthより暑中見舞い】
— eastern youth (@ey_chan) August 1, 2020
今日から8月、新アーティスト写真とともに暑中お見舞い申し上げます。
8/19(水)には3年ぶりのニューアルバム『2020』を発売します。
猛暑に加えてコロナ渦という過酷な夏ですが、ともに乗り越える1枚として皆さまにご愛聴いただけると幸いです。#easternyouth2020 pic.twitter.com/35rrNNTEbZ
eastern youthは1988年に北海道札幌市にて結成された。
現メンバーは、吉野 寿(ギター・ボイス)、田森 篤哉(ドラム)、村岡 ゆか(ベース・コーラス)の3名だ。
ベースは、長く二宮 友和氏が担当していたが、2015年に脱退し、ソロミュージシャンで熱心なeastern youthのファンであった村岡 ゆか氏が同年加入している。
音楽ジャンルとしては、パンクロック、オルタナティブロックに分類される。しかしこのバンドの系統に入る、みたいに簡単には括れないオリジナリティがある。
吉野氏の轟音ギターに、文学的な日本詞で絶叫するようなボーカルが乗っかる。
2017年のアルバム『SONGentoJIYU』からのMV作品も素晴らしい。
eastern youth – ソンゲントジユウ
ライブ活動も精力的に行っており、「極東最前線」と呼ばれる2マンイベントが継続的に行われており、対バンしたバンドの書き下ろし曲を収録したオムニバス盤『極東最前線』シリーズも3枚発売されている。
3ピースで文学的な歌詞のロック、という点では人間椅子ともぜひ対バンしてほしいバンドだ。
2020年8月19日に新作『2020』が発売した。
はじめての人にまずはこのアルバム
はじめての人の中で、
- ライブの定番曲を広く聴きたい人
- オリジナルアルバムを1枚通して聴きたい人
に分けて紹介してみた。
ライブの定番曲を広く聴きたい人向け
定番曲を広く聴くのであれば、ベスト盤が手っ取り早い。
2008年にベスト盤『1996-2001』『2001-2006』の2枚が発売されており、それぞれの時期に発売されたアルバム・シングルの中から、ライブでもよく演奏される楽曲が選ばれている。
『1996-2001』
『2001-2006』
ただ個人的には、eastern youthではベスト盤はあまりおすすめしない。
1つには、このベストが全期間のベストではなく、時系列で切り取ったもので味気ない感じのするベストであることが理由だ。
そしてeastern youthはオリジナルアルバムを通して聴くことをおすすめしたい。
音楽的にも歌詞にしても、それぞれの作品ごとに特徴があり、1枚を通して聴くことでその魅力が伝わるバンドだと思う。
最初に聴きたいオリジナルアルバム
eastern youthのオリジナルアルバムは全部で17枚ある。
良いアルバムがたくさんあって、選ぶのに大変迷ったが、やはりこのアルバムをおすすめしたい。
1998年発売の『旅路ニ季節ガ燃エ落チル』である。
おすすめポイントはたくさんあるが、まずライブでの定番である「夏の日の午後」「青すぎる空」が入っている。
eastern youth – 青すぎる空
そしてアルバム全体に勢いがありつつ、激しい曲一辺倒ではないバランスも絶妙だ。
バンドとしても、オーソドックスなパンクから、日本語詞を乗せた独自のスタイルに移行し、それが確立し始めた頃の作品である。
エモーショナルな中にも、緻密に構築された楽曲が並んでいる傑作だ。
これが気に入った人は、ぜひ前後の『孤立無援の花』、『雲射抜ケ声』へと進んでほしい。
より疾走感のあるアルバムから入りたい人は、2001年発売の『感受性応答セヨ』から入っても良いかもしれない。
このアルバムも「夜明けの歌」「踵鳴る」「素晴らしい世界」など、ライブの定番曲が多数が入っている。
eastern youth – 夜明けの歌
そして最初の「夜明けの歌」を除いて、すべての楽曲のテンポが速い。
これほどテンションの高いアルバムは後にも先にもないだろう。
まとめ
何枚も作品を書いてしまったが、おすすめは
『旅路ニ季節ガ燃エ落チル 』
『感受性応答セヨ』
の2枚である。
他にももちろん良いアルバムがたくさんあるので、この2枚を入り口に、ぜひeastern youthの音楽に触れてほしい。
冒頭にも書いたように、”はじめてのアルバム”は第2回以降も続けていくつもりだ。皆さんの音楽の趣味を広げるきっかけになれば幸いである。
※初めてeastern youthを聴く人向けに厳選されたプレイリストを作成したので、代表曲をこちらで確認できるようにしている。
※次回:【初心者向け】”はじめてのアルバム” – 第2回:クレイジーケンバンド
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