【初心者向け】”はじめてのアルバム” – 第5回:聖飢魔Ⅱ おすすめのベストアルバム、おすすめのオリジナルアルバムは?

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気になるバンドを聴いてみようと思った時に、必ずと言っていいほど「何から聴けば良いのか?」問題が出てくる。

そこで初めて聴く人向けに、最初に聴くのにおすすめのアルバムを紹介するシリーズ記事を書いている。

これまで4組のアーティストについてアルバムを紹介してきた。

第1回:eastern youth

第2回:クレイジーケンバンド

第3回:怒髪天

第4回:奥村愛子

今回は、デーモン閣下がボーカルを務めることで有名なへヴィメタルバンド聖飢魔Ⅱである。

悪魔教を広めるべく1982年に結成された”教団”であり、デビュー時に公約した通りに1999年に解散。その後は期間限定再集結の形で活動することがある。

HR/HMを基調としつつ、様々なジャンルを消化している”聖飢魔Ⅱ”。作品数も多いことから、”はじめてのアルバム”で取り上げたいと思った次第だ。

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聖飢魔Ⅱについて

まずは聖飢魔Ⅱがどのような集団であるのか説明したいが、それだけで膨大な情報がある。ここではポイントに絞って、聖飢魔Ⅱの歴史を振り返ってみたい。

聖飢魔Ⅱはへヴィメタルと言う音楽を通じて、悪魔教を布教するために結成された教団、とされている。そのため一般的なバンドとは、用語が異なるものが多々ある。

聖飢魔Ⅱは1982年に”世を忍ぶ仮の姿”の時に早稲田大学にて結成されている。創始者はダミアン浜田地獄皇太子殿下であった。

オリジナル構成員(メンバーのこと)は、ダミアン浜田殿下(リーダー、ギター)、デーモン閣下(ボーカル)、エース清水長官(ドラム)、ゾッド星島親分(ベース)であった。

1984年にCBSソニーのオーディション出場をきっかけに地球デビューが決定。それまでに聖飢魔Ⅱでは悪魔事異動(メンバー交代)が頻繁に行われていた。

1985年にダミアン浜田殿下が地獄に戻ることになり(教師への就職が決まる)、オーディションによりジェイル大橋代官ライデン湯沢殿下が加入した。

同年、第一大教典(アルバムのこと)『聖飢魔II〜悪魔が来たりてヘヴィメタる』で地球デビュー。”色物”的な扱いを受けつつも、へヴィメタルのジャンルで10万枚以上の売り上げを記録した。

翌年1986年の小教典(シングル)『蝋人形の館』は聖飢魔Ⅱの代表曲となり、当時も大きな注目を集めることとなった。

初期の聖飢魔Ⅱはダミアン浜田殿下が残した楽曲を大教典に収録しており、悪魔的な世界観を前面に押し出した不気味なハードロックを特徴としていた。

同年ベースがゾッド星島親分からゼノン石川和尚に交代、第三教典『地獄より愛をこめて』はジェイル大橋代官による楽曲を中心とした作品となった。

1987年にはジェイル大橋代官が脱退し、Sgt. ルーク篁III世参謀が加入。

これ以降、悪魔事異動は解散まで行われることなく、以下の構成員であった。

デーモン閣下(ボーカル)、エース清水長官(ギター)、Sgt. ルーク篁III世参謀(ギター)、ゼノン石川和尚(ベース)、ライデン湯沢殿下(ドラムス)

楽曲はエース長官、ルーク参謀によって制作され、初期のおどろおどろしいメタルからフュージョンなどの要素も持つ、幅の広い楽曲が増えていった。

1988年の第五大教典『THE OUTER MISSION』では、レベッカの土橋安騎夫がプロデュースを行い、音楽的にも幅を広げつつ売り上げも伸びた。

翌1989年の小教典『白い奇蹟』は初のバラード曲を小教典のメインに据えたもので、この曲で『第40回NHK紅白歌合戦』にも出演した

1990年には第七大教典『有害』を発布し、バラードが続いた反動でハードロック路線となった。初の海外公演や、期間限定ユニット「爆裂聖飢魔Ⅱ」など活躍の場を広げた。

各構成員のソロ活動を挟みながら、1992年には第十大教典『恐怖のレストラン』を発布し、初期の悪魔的世界観に原点回帰した。

1994年に発布された第十一大教典『PONK!!』はあえてメタル要素を抑えたアコースティックな教典であった。1995年は過去の構成員が出演するツアー「THE SATAN ALL STARS」が行われた。

ややこの時期は音楽性を模索していた時期であり、初期の信者(ファン)が離れてしまったのかもしれない。

レーベルをBMGに移籍後の1996年、ダミアン浜田殿下やジェイル大橋代官の楽曲を収録した第十二大教典『メフィストフェレスの肖像』を発布した。

デビュー前から演奏されていた「野獣」を収録し、シンプルなメタルに回帰した作品だった。

その後1997年に発布された第十三教典『NEWS』ではおどろおどろしい楽曲はなく、タイトなメタルが中心の作品となった。より現代的なアプローチを取り入れたものとなった。

1998年にはジョー・リノイエをプロデューサーに迎え第十四大教典『MOVE』を発布。聖飢魔Ⅱ史上最もポップな作品と言っても良いほど、メタル要素の薄い作品となった。

この時期には『ふるさと総世紀末計画』と題した全47都道府県ツアーや、各地でのCM制作など、ユニークな取り組みも行っている。

1999年には予告通りに解散を発表し、ベスト盤を発売した。

「蝋人形の館 ’99」を含む、リメイク音源を中心にソニー時代の初期曲と後期の曲を集めた『1999 BLACK LIST』と、初期から中期の音源を収録した『1999 BLOOD LIST』の2枚を発布している。

そして第十七大教典『LIVING LEGEND』を発布。

1999年12月29日から31日の3日間、黒ミサ『THE ULTIMATE BLACK MASS』が行われ、最後に「EL. DORADO」を演奏して、構成員は地獄に帰還した。

その後は周年ごとに”期間限定再集結”の形で、リリースや黒ミサが行われている。2005年、2010年、2015年、2020年に再集結し、2011年には東日本大震災のチャリティー公演も行われた。

また2009年の『悪魔 NATIVITY “SONGS OF THE SWORD”』では全編英語詞によるセルフカバーを行うなど、海外に向けた作品も発布している。

なお2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で、ヴィデオ黒ミサ&生トークツアー『特別給付悪魔』に内容を変更。

2021年に黒ミサツアーとリリースが予定されている。

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”はじめて”のベストアルバム

ここからはおすすめのアルバムを紹介していこう。まずはベストアルバムについてであるが、聖飢魔Ⅱはベスト盤も多数発売されている。

しかも最初に手に取るベスト盤によって、もしかすると聖飢魔Ⅱの印象も変わるかもしれない。ベスト盤選びは重要になるだろう。

筆者がおすすめしたいのは、1999年リリースの本家極悪集大成盤『1999 BLACK LIST』である。初期の代表曲と後期の名曲を中心に収録されたベストである。

このアルバムをおすすめするのは、まず初期の代表曲である「地獄の皇太子」「悪魔組曲」「蝋人形の館」「EL.DORADO」などが、クオリティの高い演奏で収録されている点がある。

どうしても初期は音質や演奏面で、後に劣る部分がある。筆者としては、これらダミアン浜田殿下による名曲を良い演奏で聴いてほしいと思う。

そして全体的にメタル色が強い選曲になっている点だ。聖飢魔Ⅱのメタル要素が詰まった作品で、誰しもが聖飢魔Ⅱでイメージするような楽曲のみで構成されている。

入門編として、これほど良いアルバムはないだろうと思う。

そしてこの作品と対になっている、元祖極悪集大成盤『1999 BLOOD LIST』を次に聴いても良いかもしれない。中期の楽曲を中心に選ばれており、バラエティ豊かな聖飢魔Ⅱを楽しめる。

また2015年の再集結の際に発売されたオールタイムベスト『XXX -THE ULTIMATE WORST-』は、3枚組で充実の内容となっている。

ただし枚数の多いベストは、どうしても3枚全てをじっくり聴かないまま挫折するパターンもよくある。最初は1枚に絞って聴くことを個人的にはおすすめする。

”はじめて”のオリジナルアルバム

聖飢魔Ⅱのオリジナルアルバムは全部で12枚ある。枚数としては極端に多い訳ではないが、アルバムごとのカラーに違いがあるため、どれを聴くか迷うところだ。

今回もどうしても1枚に絞ることは難しかった。そこで聖飢魔Ⅱの音楽的な変遷に合わせて、”こんなジャンルのアルバムならば、これ!”という作品を4枚選んだ

この4枚はどれを聴いても名盤だと筆者は考えるので、自分の聴きたいジャンルに合わせて選んでいただきたい。

4つのジャンルについては、以下の通りである。

  • おどろおどろしいメタル
  • フュージョン
  • ハードロック
  • スピードメタル

おどろおどろしいメタル

聖飢魔Ⅱは悪魔教の布教を目的とした教団である。不気味な音楽で人々を恐怖に陥れることが目的であり、その目的に最も近い作風だったのが創始者のダミアン浜田殿下であった。

聖飢魔Ⅱの初期の作品はダミアン浜田殿下が残した楽曲を中心に作られていた。中でもそのカラーを最も楽しめる名盤が、1986年の第二大教典『THE END OF THE CENTURY』である。

不気味な旋律の楽曲が多く、「聖飢魔IIミサ曲第II番「創世紀」」、「蠟人形の館」、「JACK THE RIPPER」など、現在も演奏される楽曲が多数収録されている。

さらにジェイル大橋代官の代表曲「FIRE AFTER FIRE」も収録されており、楽曲は大変充実している。演奏面では荒い部分もあるが、それを差し引いても名盤と言い切れる作品だ。

フュージョン

フュージョン”と言い切ると語弊があるかもしれないが、エース清水長官・ゼノン石川和尚の2人を中心にテクニカルでおしゃれな音楽性をいかんなく発揮している。

良くも悪くも”B級メタル”バンドだった聖飢魔Ⅱが、飛躍する上でポイントになった時期の作品である。ここでは1988年の第五大教典『THE OUTER MISSION』をおすすめしたい。

レベッカの土橋安騎夫がプロデュースを担当し、いわゆるメタル臭さを感じさせない作品だ。アルバム帯には「最高の自信作」とあり、偽りなく音楽的に最も充実した作品と言える。

特に”エース節”と言われるような、陽気ながらおしゃれな楽曲が光る。「RENDEZVOUS 60 MICRONS’」や「LUNATIC PARTY」はまさにエース節。

そしてタイトル曲『THE OUTER MISSION』はプログレ風味でもあり、音楽的な充実を感じさせる。

またアルバムはライデン湯沢殿下を除く構成員が全員作曲に参加している点も興味深い。それだけバラエティ豊かでありつつ、1枚のアルバムとしてのまとまりも良い、文句なしの名盤だ。

ハードロック

デーモン閣下のハイトーンかつシャウトが映えるのが、ハードロック的な聖飢魔Ⅱだ。メタルバンドのイメージがあるが、ベーシックなハードロックを作ることもある。

そんなハードロックを感じさせる名盤が、1990年の第七大教典の『有害』である。

テーマとしては「エロス」を扱ったものであり、ロックバンドの衝動的な部分と重なってくる。ゆえにロック然とした曲が多いものの、各構成員の持ち味が発揮され、バラエティ豊かでもある。

ハードロック的な「有害ロック」から始まり、2曲目「ファラオのように」ではファンク調の楽曲と幅広い。「精神の黒幕 〜LIBIDO〜」ではボーカルの掛け合いが小気味いい。

「嵐の予感」のようなプログレ・フュージョンを思わせる楽曲も、良い味付けとなっている。

『THE OUTER MISSION』と並んで、音楽性がとりわけ高い時期の聖飢魔Ⅱの名盤だと思う。

スピードメタル

聖飢魔Ⅱの活動後期においては、初期のおどろおどろしい楽曲は少なくなり、爽やかさすら感じる疾走感のあるメタルが中心となっている。この時期も数々の名曲が生まれている。

中でも1997年の第十三大教典『NEWS』がおすすめだ。スピードメタル的路線を打ち立てた作品であり、信者の間でも人気の作品である。

全体を通じてシンプルなメタルではあるが、これまで聖飢魔Ⅱが使ってこなかったアレンジや歌詞が盛り込まれ、意欲的な作品となっている。

楽曲としても、「真昼の月 〜MOON AT MID DAY〜」「SAVE YOUR SOUL 〜美しきクリシェに背をむけて〜」など後期の代表曲が数多く収録されている。

またデーモン閣下が”この曲に救われた”と話している「BRAND NEW SONG」では、前向きでわかりやすいメッセージを込めており、新たな聖飢魔Ⅱを表現することに成功している。

解散が近づいている時期ではあるが、ただ下り坂に向かうのではなく、新たな音楽性を打ち立てようと言う意気込みを感じる。そして作品としてパワフルで、爽快な力作となっている。

まとめ

今回の記事では、聖飢魔Ⅱのベストアルバム、オリジナルアルバムについて、はじめて聴くのにおすすめの作品を紹介してきた。

作品数そして音楽性の幅もあるために、数が絞れないところではあるが、まとめると以下のようになる。

  • ベストアルバム

本家極悪集大成盤『1999 BLACK LIST』(1999)

  • オリジナルアルバム

『THE END OF THE CENTURY』(1986)

『THE OUTER MISSION』(1988)

『有害』(1990)

『NEWS』(1997)

今回紹介した教典以外にも名作に溢れているのが聖飢魔Ⅱである。そして音楽的に幅広いバンドであることもおわかりいただけただろう。

2020年は期間限定再集結をしたものの、黒ミサツアーを行うことができなかった。今年開催予定となっているため、興味のある人はぜひ最新情報をチェックしてみてほしい。

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