【人間椅子】”この曲でミュージックビデオ(MV)を作って欲しかった”10曲と妄想MVを考える

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ハードロックバンド人間椅子は活動歴30年以上のベテランバンドである。デビュー以来、多数のミュージックビデオ(MV)が制作されてきた。

MVが制作される楽曲は、主にプロモーションのために”推したい”楽曲である。しかしリリース当時の推し曲と、ファンから人気の楽曲は異なってくることも多い。

そこで今回は、「この曲でMVを作って欲しかった」と今になって思う曲を10曲取り上げた。

MVが作られた曲より人気になった曲や、それとは関係なくただMV化してみてほしい曲など、筆者の妄想を膨らませてみた記事である。

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人間椅子のミュージックビデオ(MV)について

最初に人間椅子のミュージックビデオについておさらいしておこう。

人間椅子は1990年のデビューアルバム『人間失格』の時代から、今日に至るまでミュージックビデオを制作してきた。

人間椅子名義でのMVは2022年3月現在、19曲存在している。(フルでリリース・公開されているもののみ)

なお2018年までの16作品は『おどろ曼荼羅~ミュージックビデオ集~』でまとめて視聴することができる。

人間椅子のMVの特徴としては、メンバーによる演奏シーンとイメージを組み合わせたものが多い点が挙げられる。

初期の「りんごの泪」「夜叉ヶ池」などは、メンバー以外による映画風のイメージ映像と演奏シーンが組み合わさっている。

中期の「怪人二十面相」「見知らぬ世界」などはメンバー自身が演技を行い、楽曲やアルバムの世界観を示すものとなっていた。

近年の作品は演技の要素は少なくなり、スタジオや野外での演奏シーンを中心に据えたものが多くなった。

なおライブ映像を用いたものは相対的に少ないが、「ギリギリ・ハイウェイ」「ダイナマイト」「浪漫派宣言」などはライブ映像を当てはめている。

趣向を凝らしたMVも存在しており、例えば「洗礼」は絵画作品をアニメーション化し、メンバーの映像と合成するユニークな作品である。

また「なまはげ」のMVはライブハウスでの収録であるが、一部にはファンクラブ会員に参加してもらってリリース前に擬似ライブ形式で収録を行って制作された。

このように演奏シーンを中心にイメージを組み合わせた作品が多いが、趣向を凝らした作品もあるのが特徴である。

近年は演奏シーン中心の手堅い作品になった印象もあるが、過去にはメンバー自身が演技したりと、試行錯誤の時代もあった。

そしてMVが制作され、そのまま代表曲になったものもあれば、あまりライブで演奏されなくなってしまった曲もある。

「りんごの泪」「品川心中」「なまはげ」など現在も頻繁に演奏される曲もあれば、「ギリギリ・ハイウェイ」「東洋の魔女」「浪漫派宣言」などはレア曲になってしまっている。

リリース時点での制作側の思惑と、ファンからの評価はなかなか一致しないことがわかる。

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”この曲でミュージックビデオ(MV)を作って欲しかった”10曲と妄想MV

今回は、人間椅子のMVが制作されなかった楽曲から、「この曲で作って欲しかった」という楽曲を10曲選び、MVを妄想してみよう、と言う内容である。

10曲を選んだ基準としては2つある。

1つは、アルバムリリースにあたってMVが制作されたものの、後になってみれば、別の選曲もあり得たのでは?と思うものだ。

先ほども書いた通り、発売当初の推し曲とアルバムの代表曲は必ずしも一致しない。後になって、代表曲となった曲でMVを作ったらどうだろうか?というものだ。

もう1つは単純にこの曲のMVが見てみたい、というものを選んでいる。曲のストーリー性や雰囲気などから、人間椅子らしいMVになりそうなものをいくつか選んだ。

リリースの古い順に妄想MVを考えてみた。

桜の森の満開の下

  • 作詞:鈴木研一、作曲:鈴木研一・和嶋慎治
  • 収録アルバム:1st『人間失格』(1990)

1st『人間失格』に収録された、アルバムラストを飾る大作である。Black Sabbathの影響を強く感じる、シンプルなリフと小刻みな展開が特徴的だ。

既に1stでは「りんごの泪」がMV化されており、その出来も素晴らしいのだが、あえてもう1作作るのならば、と考えてこの曲を選んだ。

MVのテイストは、「りんごの泪」のようなレトロ風のイメージ映像を入れたいところである。特に夜桜や何の変哲もない沼地や水中の生き物たちを、レトロな映像で入れ込むと良さそうだ。

メンバーによる演奏シーンはあえて入れないと言う手もありそうだ。「りんごの泪」のようにメンバーの佇む様子が差し込まれる、と言うのも良い。

もし演奏シーンを入れるなら、当時のねずみ男姿でのライブ映像を入れるのも良さそうだ。

【アルバムレビュー】人間椅子 – 人間失格(1990) アルバムとしての魅力と、その歴史的な意義

青森ロック大臣

  • 作詞:和嶋慎治、作曲:鈴木研一
  • 収録アルバム:4th『羅生門』(1993)

鈴木氏による、ややコミカルな楽曲である。軽快なロックンロール調の楽曲で、メロディも耳に残る楽曲で、もっと推しても良い楽曲に思える。

本作の楽曲からMVは制作されていない。「もっと光を!」にタイアップがつくなどプロモーションもさかんであったはずだが、当時の人間椅子の厳しい状況が窺える。

さてMVであるが、イメージとしてはジャケット写真などに用いられた正装の2人のメンバーが登場するのが面白いのではないか。”大臣”というだけあり、フォーマルな衣装でのMVもありだろう。

たとえば青森県にある、古風な写真館で撮影されるメンバーの様子や、歌詞に合わせて青森県の様子が映し出されるような映像が良いのではないか、と思う。

また当時は後藤マスヒロ氏がサポートドラムで、メンバーが2人だけだった。2人だけでのMVも貴重なので、観て見たかったところでもある。

暗い日曜日

  • 作詞・作曲:和嶋慎治
  • 収録アルバム:5th『踊る一寸法師』(1995)

5th『踊る一寸法師』では「ギリギリ・ハイウェイ」「ダイナマイト」の2曲がライブ映像を用いてMV化された。あえて別の代表曲でMVを作ったらどうだろうと考えた。

「暗い日曜日」は本作でもダークな色合いの楽曲で、それも怪奇的と言うよりは人間の闇を感じさせるような重々しさがある。この世界観を映像化できたら面白そうだ。

人間椅子のMVではあまり都会を感じさせる映像は多くない。そこでどこかの街中、そして電車の中などで和嶋氏が佇む・歩く姿を、セピア色の映像で表現するのはどうだろうか。

そこにメンバーによるスタジオでの演奏シーンを組み合わせたMVが良いのではないか、と考える。

演奏以外のシーンが和嶋氏だけ登場する、というのも意外と斬新で面白いのではないかと思う。

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刀と鞘

  • 作詞・作曲:鈴木研一
  • 収録アルバム:6th『無限の住人』(1996)

漫画『無限の住人』のイメージアルバムとして制作されたアルバムに収録されている。シングルカットされた楽曲だったが、自身で歌詞が酷いと封印に近い形で演奏されなくなった。

しかしシングル曲だっただけに、MVを見てみたかったところである。

イメージとしては、武士に扮したメンバーが桜吹雪の中を佇んだり、歩いたり、という映像である。同じ格好での演奏シーンとの組み合わせが良いのではないか、と思う。

あるいは原作者である沙村広明氏によるイラストやアニメーションとのコラボも実現したら良かったと思う。裏ジャケットにあるメンバーの晒し首など、やや残酷なイラストが登場する形もありだ。

いずれにしても和風に振り切った映像作品になりそうである。

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相剋の家

  • 作詞・作曲:和嶋慎治
  • 収録アルバム:11th『修羅囃子』(2003)

ヘビーなサウンドに、狂気を感じさせる歌詞が乗る和嶋氏らしい楽曲。リリース当時よりも、近年になってから代表曲の色合いが増してきた印象がある。

そのためかMV化されたのは1曲目の「東洋の魔女」だった。今であればぜひ「相剋の家」のMVが見たいところ。

MVにするのであれば、「東洋の魔女」のMVにも登場するチンドン屋姿のメンバーの映像を使いたい。ただし時々登場させることで、狂気を感じさせる映像作品にしたいところである。

他の部分では古民家などをバックに演奏するシーンなど、こちらは通常のライブでの衣装の演奏が良さそうだ。

「お前は逃げてる」の部分では、鈴木氏の不気味な顔が浮かんでは消え…といった演出もしたい。

猿の船団

  • 作詞:和嶋慎治、作曲:ナカジマノブ
  • 収録アルバム:14th『真夏の夜の夢』(2007)

何作かMV制作が続いていたが、『真夏の夜の夢』では作られなかった。代表曲としては「どっとはらい」になるが、ナカジマ氏の楽曲でMVがないので、ぜひこの曲を推したい。

「猿の惑星」の世界観を借りたこの楽曲は、軽快なロックンロール調であり、ライブでも大いに盛り上がる。

MVとしては、当時のライブ映像が残っていれば使いたいところだ。また2007年のナカジマノブ博’07では、猿の被り物をして演奏されたこともあり、こうした素材も使いたい。

ストーリー仕立てのMVも考えてみたが、やはりロックンロールなので、ライブ映像中心のMVが良いのではないかと思い至った。

悪魔と接吻

  • 作詞・作曲:和嶋慎治
  • 収録アルバム:16th『此岸礼讃』(2011)

当初は『未来浪漫派』のタワーレコード特典音源だった楽曲。後にアルバム収録され、シンプルながら印象的なリフとダークな雰囲気が人気の楽曲である。

『此岸礼讃』もMVは制作されていないが、「今昔聖」は試聴用の映像が作られていたため、「悪魔と接吻」を選んだ。

MVのイメージは、「命売ります」のようなモノクロの映像である。ただし映像に登場するメンバーは、とにかく目いっぱいカッコいい系に振り切った作風にしたい。

楽曲が刹那的で悪役的な印象なので、ビジュアル系かと思うほどのイケメンな化粧をして登場するメンバーも見てみたい。

演奏シーンがなく、メンバーのキメ顔が続くだけの映像でも面白そうである。

新調きゅらきゅきゅ節

  • 作詞・作曲:和嶋慎治
  • 収録アルバム:17th『萬燈籠』(2013)

OZZ FEST JAPAN 2013出演後のアルバム『萬燈籠』であったが、MVは制作されなかった。後に非公式公認MVとして「ねぷたのもんどりこ」は鈴木氏のイラストを用いて制作された。

「ねぷたのもんどりこ」とペアのように発売当時よく演奏された「新調きゅらきゅきゅ節」がMVに良いのではないかと思った。

日本的で声に出して読みたい歌詞なので、今風のリリックビデオが良いのではなかろうか。和風の文字で、歌詞が流れていく映像にしたい。

また映像にはメンバーによるライブ映像を使いつつ、それがアニメーションに切り替わったり、元のライブ映像に戻ったり、と変化するような映像だと面白そうである。

芳一受難

  • 作詞:和嶋慎治、作曲:鈴木研一
  • 収録アルバム:19th『怪談 そして死とエロス』(2016)

『怪談 そして死とエロス』からMV化されたのは「恐怖の大王」だった。が、より定番曲になったのは「芳一受難」であった。

耳なし芳一」からヒントを得た楽曲は、僧侶の格好をしている鈴木氏のイメージとも絶妙にマッチした。

MVとしては「虚無の声」で使ったプロジェクションマッピングを使用するのが良いと思う。破れ障子の屋敷風のセットの中、メンバーの演奏とプロジェクションマッピングを使うのである。

またメンバーは白装束になり、般若心経を映し出して「耳なし芳一」を再現するのも面白い。この曲はイメージが固まっているので、映像もベタに作れそうである。

地獄のヘビーライダー

  • 作詞・作曲:鈴木研一
  • 収録アルバム:20th『異次元からの咆哮』(2017)

『異次元からの咆哮』でMVが制作されたのは「虚無の声」だった。よりライブで演奏されるのは「地獄のヘビーライダー」である。

バイクの曲と言うこともあって、色々な映像の案が考えられそうである。

まずはそもそも、ライブ映像で旗を振ったり、バイクのハンドルを掴んでエンジン音を再現したりと、絵になる素材は多数ある。

またMV撮影用に改造バイク「地獄のヘビーライダー号」を制作するのはどうだろうか。メンバーがそれに乗っている(風の)映像や、2人乗りをするところなど、ワイワイした映像も面白そうだ。

まとめ

今回は人間椅子のミュージックビデオに注目し、この曲でMVを作って欲しいと言う妄想を語る内容であった。

人間椅子の楽曲は、どうやら創作欲を掻き立てるもののようで、つい先日もなぜイラストにする人が多いのか、という記事を書いたばかりである。

ハードロックバンド人間椅子の絵やイラストを描くファンが多いのはなぜか?

その中でも絵になる存在としての人間椅子メンバー、と言う要因がありそうである。それは映像でも同じで、ただライブ映像を使うのではなく、シチュエーションや服装を変えて、色んな絵を想像できた。

この記事では文字だけでその妄想をお伝えすることとなったが、今やプロでなくとも、映像技術の進歩でMVを制作することができる。ぜひ技術のある人と、映像化してみたいなと思うところだ。

そして読んでくださった方が、他の曲で人間椅子のMVを妄想していただけると面白いだろう。

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