今回スポットを当てたいのは、新潟県を中心に活動するアイドルグループNegiccoだ。
サトウの鏡餅など、テレビCMで見かけた、という人も多いのではないだろうか。
Negiccoは結成2003年で、実に今年で17年目に突入したアイドル・グループである。しかも現在のメンバー3人は、結成当初から在籍しており、メンバーも変わっていない。
かつて「アイドル戦国時代」と言われた時代があり、その当時に活動していたアイドルの中にはメンバーチェンジ、解散などが相次いで起こってきた。
Negiccoも決して順風満帆とは言えない活動歴を持ち、飛び抜けた売れ方をして注目をされたアイドルではない。
それでも解散することなく続いてきた理由と、その魅力に迫っていきたいと思う。
そして、近年は個人活動の増加やメンバーの結婚など、新しい時期に入ったように思われる。Negiccoのこれからについて、少し個人的な考えを最後に述べてみた。
1ページ目にはNegiccoのこれまでの歩み、2ページ目になぜ解散せずに続けられたのか、そしてNegiccoのこれからについて書いている。
Negiccoとは?
Negiccoは、新潟県を拠点に活動するアイドルグループである。当初はご当地アイドルとして活動を始めたが、現在は活動の幅を広げている。
結成は2003年で、今年で活動17年目に突入しており、同メンバーで活動継続しているアイドルとしては歴が最も長い。
(青森県のご当地アイドル、りんご娘は2000年結成だが、メンバーが全員入れ替わっている)
※アイドルの活動歴の長さについては、以下の「NIKKEI STYLE」にて紹介されている。
まずは、Negiccoのメンバーと歴史を紹介したい。
メンバー
Negiccoのメンバーは、Nao☆・Megu・Kaedeの3人である。
※なお過去には4人時代があり、Miku(2003-2006)、Misaki(2006-2008)が在籍した。
Nao☆
- 生年月日:1988年4月10日
- 血液型:O型
- メンバーカラー:イエロー
- 愛称:なおなお☆、なお☆ちゃん
Negiccoのリーダーであり、立ち位置はセンター。ライブでは他人のギャグを引用することが定番化している。
イラストを描くのが好きで、グッズのデザインを行うことがある。2019年7月には自身初のアートブック「nanohana*book」を発刊。
Megu
- 生年月日:1989年6月3日
- 血液型:AB型
- メンバーカラー:ブルー
- 愛称:ぽんちゃ
立ち位置は上手(客席から見て右側)で、ライブ時には「こんばんネギネギ~」とMCを切り出す。DJ Meguとしてクラブイベントに出演することもある。
CURRY RICE RECORDSと言う架空レーベルに所属し、2019年6月に30組のアーティストとコラボして30種類のTシャツを企画・販売した。
Kaede
- 生年月日:1991年9月15日
- 血液型:B型
- メンバーカラー:ピンク
- 愛称:かえぽ
立ち位置は下手(客席から見て左側)で、2019年よりソロ歌手活動を行う。シングル4枚、ミニアルバム1枚、アルバム1枚をリリースしている。
2010年に新潟大学工学部に入学している。2015年に新潟薬科大学の特定研究員に任命された。
Negiccoの歩み
この項では、2003年~2020年現在までのNegiccoの歴史を振り返る。Negiccoオフィシャルサイト、Wikipedia、情葱大陸(Youtube)等を参考に作成した。
・2003年
新潟の名産ネギ「やわ肌ねぎ」PRキャンペーンのため1か月限定で結成。Nao☆、Megu、Miku、Kaedeの4人組だった。
・2004年
そのまま活動を継続することとなり、9月にNHK総合テレビ「ポップジャム」に出演し。10月「恋するねぎっ娘」の全国流通盤をリリース。
その後継続してプロデュースを行うconnie氏による初の提供曲「トキメキ★マイドリーム」が「恋するねぎっ娘」に収録された。
・2005年
所属するタレント養成スクールが閉校し、活動の母体を失ってしまう。ライブハウス経営を行っていた熊倉維仁氏がNegicco専属マネージャーとなる。
同年、第1回古町音楽祭出場「Falling Stars」でグランプリを獲得。
・2006年
メンバーのMikuが卒業し、Misakiが加入。
・2007年
11月、「Team ECO」の応援ソング「EARTH」をリリース。広島県のローカルアイドル出身のPerfumeがブレイクしたことを受け、Negiccoもテクノポップ路線の楽曲を志向していくこととなる。
・2008年
シングル『Summer Breeze / My Beautiful Life』、『圧倒的なスタイル / EARTH』をリリース。Misakiが卒業し、以後3人組となる。解散の危機があった時期でもあったと言う。
・2009年
インターネットTV GyaOの「勝ち抜きアイドル天国」に出演し、最終週の4週目で勝ち抜けなかったものの、再挑戦する展開となる。結果、6週目でついに勝ち抜きが決定する。
しかし主催するGyaOの経営が悪化し、賞金100万円は支払われず、メジャーデビューができず、「CDデビュー」へと規模縮小された。
・2010年
ようやく楽曲提供されるも、当時志向していた方向と異なる楽曲だったことで、メンバーは困惑する。
その後、ネギを意識した楽曲を受け入れ、「U.M.U AWARD全国大会」では「ねぎねぎRock ~私もお家に連れてって~」を披露し優勝。しかし副賞として約束されていた番組は1回で終了してしまう。
・2011年
タワーレコードが立ち上げたアイドル専門レーベル「T-Palette Records」に所属。Negiccoのファンでもあった社長の嶺脇育夫氏による計らいでもあった。
7月20日にミニアルバム『GET IT ON!』、11月2日にシングル『恋のEXPRESS TRAIN』をリリース。
・2012年
「圧倒的なスタイル」がフジテレビ系「めちゃ×2イケてるッ!」のエンディング・テーマとなる。同年ベスト・アルバム『Negicco 2003~2012 -BEST-』リリース。
『Negicco 2003~2012 -BEST-』
・2013年
新潟県の「にいがた観光特使」に就任。5月29日に小西康陽氏によるシングル「アイドルばかり聴かないで」、7月17日に1stアルバム『Melody Palette』リリース。
『Melody Palette』
11月6日には作詞:Jane Su / 作曲:西寺郷太によるシングル『ときめきのヘッドライナー』リリース。
10月5日、新潟テルサにて初のワンマン・ホール・ライブ「Negicco Best!!! 10年分のありがとうNegicco10周年ワンマンライブ!」開催。
・2014年
4月16日には元Cymbalsの矢野博康氏によるシングル『トリプル!WONDERLAND』をリリースし、オリコンチャート16位を獲得。
7月22日にオリジナルラブの田島貴男氏によるシングル「サンシャイン日本海」をリリースし、オリコンチャートトップ10入りを目指すが、惜しくも11位。
9月6日に新潟・りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館 コンサートホールにて2ndワンマン・ホール・ライブ「Negicco NEXT DECADE 2014 ~奇跡を起こす!この街から~」開催。
12月2日、connie氏によるシングル「光のシュプール」がオリコン週間チャートでグループ史上最高の5位を獲得。MV撮影はフィンランドで行われた。
・2015年
2ndアルバム『Rice&Snow』発売。2月にはNHK総合「MUSIC JAPAN」に出演し、司会をPerfumeが務める中で11年ぶりにNHKホールのステージに立った。
『Rice&Snow』
8月2日にレキシの池田貴史氏による「ねぇバーディア」が発売され、オリコンチャート週間7位。
初のワンマンツアー「Negicco First Tour Never Give Up Girls!!! & Rice & Snow」(全国17ヵ所)、7月20日、埼玉・所沢航空記念公園 野外ステージにて主催ライブ「NEGiFES~Negicco 12th Birthday~」を開催。
8月16日、東京・日比谷野外大音楽堂にてNegicco史上最大規模となるワンマンライブ「Negicco at 日比谷野外音楽堂Road of Negiiiiii~Negicco One Man Show~ 2015 Summer」を行うなど、年間を通じて精力的にライブを行う。
・2016年
NEGiBANDを従えてのワンマンツアー「Negicco Second Tour “The Music Band of Negicco”」(2月~5月)を敢行。4月26日には中野サンプラザ公演も行われた。
3月29日には作詞:土岐麻子、作曲:さかいゆうによる「矛盾、はじめました。」リリース。
ツアーの間にリリースイベントが行われるなど、過密スケジュールで、Nao☆・Kaedeの2人が体調不良となり、Meguのみで行ったイベントもあった。
メンバーのKaedeはアイドルを続けるか悩んでいた時期でもあった。
5月24日に3rdアルバム『ティー・フォー・スリー』をリリースし、新たな側面を見せる楽曲が多くなった。
『ティー・フォー・スリー』
年の後半にも、新潟県内をめぐる「ホームでホール」ツアー、ネギの産地を回るツアー「ネギの産地でこんにちネギネギ」を行った。
ライブ活動としては、7月30日にNHKホールにてワンマンライブ「Negicco 13th Anniversary『Road of Negiiiiii ~TADAIMA~ 2016 Summer at NHKホール」、8月20日に埼玉・所沢航空記念公園 野外ステージにて主催ライブ「Negicco 13th Anniversary NEGi FES 2016」など引き続き精力的に行う。
12月20日には堂島孝平氏によるシングル「愛、かましたいの」をリリースしている。
・2017年
私立恵比寿中学との2マンライブ「私立恵比寿中学×Negicco~当日までには仲良くなろうね~」、ライブハウスワンマンツアー「SPRING 2017 TOUR~ライブハウスのネギ~」などライブ活動を継続。
7月20日、2ndベストアルバム『Negicco 2011~2017 -BEST- 2』リリース。T-Palette Recordsに所属してからのシングル曲を集めたアルバムとなった。
『Negicco 2011~2017 -BEST- 2』
11月11日、地元新潟の新潟県民会館にてワンマンライブ「Road of Negiiiiii ~Three Never Give Up Girls!!!~ 2017 Autumn at 新潟県民会館」を開催した。
10月7・8日で、主催ライブ「NEGi FES 2017 in 新潟 北方文化博物館」、ネギの産地を回るツアー「Autumn 2017 Tour~ネギの産地でこんにちネギネギ2~」を開催している。
・2018年
2月6日にシングル『カリプソ娘に花束を』をリリースし、『光のシュプール』に次ぐオリコンチャート週間6位を獲得。
Negiccoメンバーと暮らしているようなMVはファンの間で話題となった。
レコ発ツアーとして「SPRING 2018 TOUR~あなたの街に花束を~」を開催。
大阪と東京公演は3人のみのステージとバンド編成による2ステージ制で、6月5日にライブアルバム『Live at UMEDA CLUB QUATTRO, LIQUIDROOM』に収録された。
結成15周年カウントダウンツアー「COUNTDOWN TOUR to the 15th ANNIVERSARY『Negicco with you』」が行われた。
7月10日、4thアルバム『MY COLOR』をリリース。前作に比べ、よりバラエティ豊かな作品となった。
『MY COLOR』
11月24日、東京・中野サンプラザにて4thアルバム『MY COLOR』を「relive(追体験)」、そして「re:live(新たな形でライブ表現)」するワンマンライブ「relive MY COLOR」を開催。
7月21日には、新潟・朱鷺メッセにてNegicco結成15周年記念ワンマンライブ「love my 15years at 朱鷺メッセ」を開催した。
・2019年
1月24・26・28日に、私立恵比寿中学とのジョイントライブ(エビネギ)を3公演開催した。
Kaedeは「クラウドナイン」のリリースから本格的にソロ活動を開始。これまでの積極的なグループでのライブを控え、ソロ活動が多くなってきた時期である。
7月20日には、新潟・佐渡おんでこドームにて「Negicco結成16周年コン佐~渡!!!」を開催。
9月24日にNONA REEVESの西寺郷太氏によるシングル『I LOVE YOUR LOVE』をリリース。
あえてMVを制作せず、トレーラー映像が発売前に公開された。
マキシシングルリリースツアー「MAXI SINGLE RELEASE TOUR”MAXI”」が行われ、ツアーファイナルは東京の江戸川区総合文化センターにてバンド編成で演奏された。
・2020年
Kaedeのソロアルバム『今の私は変わり続けてあの頃の私でいられてる。』リリースや、Kaede Acoustic Live Tour 2020「on the way」などソロ活動が行われていた。
新型コロナウイルスの感染拡大により、ソロのライブも含め予定されていたライブが中止となった。
- 3月21日、Negicco“LIVE RECORDING”@マイナビBLITZ赤坂
- 7月25日、Negicco結成17周年記念Acoustic Live「葱十七」など。
8月の新潟県内をめぐる「2020夏、新潟巡り」は配信ライブ「2020夏、配信巡り」、10月3日に無料で行われる「NEGi FES FREE 2020」は無観客配信ライブとなった。
12月22日、『2020年ご当地アイドル肩書きランキングBEST20』で第10位に選ばれる。
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