CDのジャケットは、制作者の個性が表れる。オリジナル作品を使用することもあれば、既存の作品を使用する場合もある。
今回は絵画・イラスト作品を使うことが多い、日本のロックバンドeastern youthのジャケット写真を紹介したい。
どんな絵画・イラスト作品が使用されたのか、そして収録された楽曲とどのように関連しそうなのか考察も加えてみた。
eastern youth作品を深く知るために、そして絵画への興味が掻き立てられる内容になればと思う。
eastern youthについて
まずはeastern youthについて、簡単に振り返っておこう。
既に当ブログではいくつかeastern youthに関する記事を書いてきた。今回はバンドの作風の変化に焦点を当てて、その歴史を振り返りたい。
※eastern youth初心者向けのおすすめアルバム紹介記事はこちら
eastern youthは1988年に北海道札幌市にて結成。結成時のメンバーは、吉野 寿(ギター・ボイス)、田森 篤哉(ドラム)、三橋 徹(ベースギター・コーラス)であった。
北海道時代はSkinsやOiバンドとして活動しており、2ndアルバムまでは英語のタイトルが使われ、ストレートで攻撃的なパンクを中心としていた。
バンドの上京とともにベースは二宮 友和が担当することとなる。
3rdアルバム『EASTERN YOUTH』では全編日本語詞で作られている。なお3rdまでは右翼的思想を持った「スキンヘッズ」の影響を受けており、歌詞にも右翼思想の政治的カラーも感じられる。
4thアルバム『口笛、夜更けに響く』からは、歌詞の内容が大きく変化し、文学的な色合いが強くなった。現在まで続くeastern youthの音楽性の始まりとなったのはこのアルバムだ。
5th『孤立無援の花』~7th『雲射抜ケ声』にかけて、eastern youthの特徴である”轟音”にふさわしいラウドなサウンドが際立ち、バンドの個性が確立されていく。
2000年代前半には海外でライブも行うようになる。よりサウンドはソリッドになり、 8th『感受性応答セヨ』 など疾走感のあるアルバムが続く。
※2001年の8th『感受性応答セヨ』収録の「夜明けの歌」
2004年の10th『DON QUIJOTE』から、よりどっしりとしたサウンドになり、2000年代後半はシンプルなパンクに止まらない幅広い音楽性を取り込んでいった。
2009年にギターの吉野氏が急性心筋梗塞で倒れ、生死をさまようも回復。やや閉塞感もあった作品にも、復活作となった2011年の14th『心ノ底ニ灯火トモセ』は清々しい作品となった。
2015年の16th『ボトムオブザワールド』をもって、ベースの二宮氏が脱退。後任として、村岡 ゆかが加入する。
村岡氏加入後初となる17th『SONGentoJIYU』は、ダークさだけでなく前向きな雰囲気も感じさせる作品。収録曲「ソンゲントジユウ」では温かさや優しさも感じられる楽曲となっている。
18th『2020』は、初期に回帰したようなシンプルさと、村岡氏加入後の温かみの融合した爽快感のある快作となった。
※18thアルバム『2020』のレビューを行った記事はこちら
メンバーが変わってから、音楽性にも少し変化がみられている。その一方で、バンドの佇まいは一貫しており、媚びない音楽を作り続ける姿勢に根強いファンも多い。
※ベース村岡ゆかが加入してからのeastern youthについてまとめた記事はこちら
絵画作品が使われたeastern youthのCDジャケット
ここではeastern youthの作品の中で、絵画作品がジャケットに使われたものを紹介していく。シングル1作、アルバム2作を紹介する。
6thアルバム『旅路ニ季節ガ燃エ落チル』 – 佐伯祐三「立てる自画像」
- 発売日:1998年6月21日
- レーベル:Toy’s Factory
1998年にリリースされたeastern youthの代表作の1つと言って良い名盤である。そして初めて絵画作品をジャケットにしたアルバムでもある。
ジャケットの絵画は、洋画家である佐伯祐三が1924年に発表した「立てる自画像」である。 佐伯祐三 は1898年大阪に生まれ、1918年に東京美術学校に入学。
当初は印象派風の穏やかな画風であった。2度にわたりフランスに渡航しており、1度目の渡航(1924年)の際にフォーヴィスムの画家ヴラマンクを訪ねている。
自信作を持って尊敬する画家を訪ねたが、ヴラマンクからは「このアカデミズムめ!」と一蹴されてしまう。この頃から佐伯氏の画風は変化し、「立てる自画像」もこの時期の作品だ。
作品は風景画が多く、雑然とした建物の様子を描いた作品が印象的である。持病の結核が悪化するとともに、精神も不安定となり、食事を一切摂らずに30歳の若さで衰弱死した。
「立てる自画像」は佐伯氏が失意の中、大きく画風を変化させた作品だ。塗りつぶされた顔は、挫折や苦悩が色濃く表れたようにも見える。
対してeastern youthの本作は、4th『口笛、夜更けに響く』で大きく歌詞の世界観を変化させ、新たな音楽性を模索・確立していく時期の作品とも言える。
歌詞だけでなく、楽曲もオーソドックスなパンクから脱し、オリジナルな音楽性を求め始めた時期のように思える。
「夏の日の午後」~「男子畢生危機一髪」への流れは人気の高い2曲だ。一瞬で激しく燃え尽きるようなエモーションを感じる楽曲たちである。
「男子畢生危機一髪」(2021/04/17 @Shibuya Club Quattro)
吉野氏は「何者にもなりたくないものだ」とライブのMCで語っていたことがある。自分の表現を求めつつ、それは一瞬のうちに燃え盛って消えてしまうようなものでありたい、ということか。
「立てる自画像」の持つ激しさとリンクし、作品の魅力をさらに色濃くしているように思う。
10thシングル『沸点36℃』 – 石田徹也「無題」
- 発売日:2007年10月24日
- レーベル:VAP
2007年に発表された10thシングル、そして12thアルバム『地球の裏から風が吹く』に画家の石田徹也の作品が使用されている。
1973年に静岡に生まれた石田氏は、1996年より画家として活動する。青年と日常生活にあるものとが合体したような作品を制作することが多かった。
一貫したテーマとして「日本の現代社会が抱える不安や孤独」がある。”失われた10年”に青年期を経験した石田氏は、社会の中でがんじがらめになった人々を風刺するような作品を描いている。
2005年に踏切事故で31年の短い生涯を終えている。
本作で使用された「無題」は、電車の中で箱詰めされたサラリーマンがたくさん乗っている様子が描かれている。個性はなく、荷物のように運ばれていく人たちには生気が感じられない。
「沸点36℃」はある意味で、そういったムードへのアンチテーゼのように聞こえる。”沸点”とは、液体が沸騰し始める温度だが、刺激が蓄積して反応が変わるタイミングのようにも使われる。
この曲は、人間が誰しも持っているパワーやエネルギーのようなものを歌っている。生きていれば、一瞬の間に沸点を迎えるような劇的な瞬間もあるのではなかろうか。
しかしそれは社会の中で足並みを揃えて生きていく上では邪魔になるものなのかもしれない。だからeastern youthはそれを”前向きな歌”として謳ったりはしないのだ。
ただそういう瞬間があることだけを歌う。何か燃え盛るような瞬間を求めて生きている、そんな感覚を歌い続けてきたeastern youthらしい楽曲だ。
なおカップリング曲には、コクシネルのカバー「一分間」が収録されている。
12thアルバム『地球の裏から風が吹く』 – 石田徹也「兵士」
- 発売日:2007年11月21日
- レーベル:VAP
10thシングル『沸点36℃』 とともにジャケットには石田徹也の作品が使用されている。
ここで使用されたのは、1996年の「兵士」であり、静岡県立美術館に所蔵されている。
ビルの谷間に、負傷したサラリーマンが銃を抱えて座り込んでいる様子である。社会の中で孤独な闘いを強いられ、それにも疲れてしまったようにも見える。
しかし満身創痍ながらまだ銃を持ち、戦う構えを見せているような強さも感じ取ることができるのではなかろうか。
このような心持は、もしかするとこの当時のeastern youthと少し重なるのかもしれない。2000年代前半のeastern youthはアルバムセールス的にも好調な時期であった。
しかし2000年代後半に入ると、売り上げ的には徐々に落ちていく。日本の音楽シーンもラウドなものから変化を始めた時期だったようにも思う。
そしてeastern youthとしても『DON QUIJOTE』以降は、疾走感のある曲一辺倒ではなく、どっしりとヘビーな楽曲も増えてきた。
自分の表現したいものを、できるだけそのままアウトプットする、そんな時期に入ってきた。その表現のためには、様々なリズムや曲調を駆使して、楽曲に変化を持たせている。
今までのeastern youthの持っていた疾走感と、新たな曲調のバランスが絶妙な名盤である。
作品としての充実度は高まっているが、音楽シーンとは距離ができつつある状況だったと思う。そんな少し秋風が吹くような状況と、ジャケットの「兵士」は見事にマッチ”してしまった”とも言える。
切り絵作家吉野有里子によるジャケット作品
既存の絵画作品だけではなく、イラストが使われているジャケットが他にもある。中でも多くのジャケットを手掛けている、切り絵作家の吉野有里子の作品はファンにとって印象的であろう。
ここでは対バン企画で制作されたオムニバス盤も含め、4枚のアルバムを紹介する。
9thアルバム『其処カラ何ガ見エルカ』
- 発売日:2003年3月25日
- レーベル:KING RECORDS
2003年にリリースされた9thアルバムである。6th『旅路ニ季節ガ燃エ落チル』以降の2作は写真を使ったジャケットだったが、再びイラストによるジャケットとなった。
目を引くのは全体を彩る強烈な赤色である。2020年の18thアルバム『2020』と本作のみが、赤を基調としたアルバムジャケットだ。
赤色を背景に、電線に止まったカラスが人を見下ろすところである。よくある日常風景として見ることもできるが、その色彩から緊張感も感じられる。
eastern youthの音楽は、いつも日常の中にこそある激情を切り取っているように思う。
『其処カラ何ガ見エルカ』というタイトルも、私たちが今いる日常からすべてが始まっていることを表すのではないか。
本作には「東京快晴摂氏零度」「破戒無慙八月」「秋風と野郎達」など、季節を感じさせる楽曲が多く含まれている。四季の変化をeastern youth流に表現しているのも興味深い。
アルバム全体には、どこかカラッとした雰囲気が全体に漂っている。そしてバンドとしても勢いがあり、テンションの高い快作となっているだろう。
オムニバス・アルバム『極東最前線2』
- 発売日:2008年7月23日
- レーベル:VAP
eastern youthが対バン企画として1994年よりスタートしたのが「極東最前線」である。そして2000年には対バンをしたバンドの書き下ろし曲を収録した『極東最前線』がリリースされる。
本作はその2作目にあたり、2枚組による大作となった。ジャケットは股旅の格好が描かれており、各地での巡業を思い起こさせるものである。
1作目は割とジャンル的にも近いバンドの楽曲が多かったが、本作ではジャンル的に異なるバンドとの異種格闘技のような対バンも多くなっている。
eastern youthとしては「東京」を書き下ろして収録。ミドルテンポでストレートな楽曲であり、浮遊感のあるギターサウンドがやや異色である。
なお小谷美紗子氏の「東京~イースタン小谷.Ver.~」でもeastern youthは参加しており、こちらも味わい深い名曲。
さらに後に加入する村岡ゆか氏が組んでいた手水による「夜を歩く」も収録されている。(『2020』収録の「夜を歩く」とは別の曲だ)
14thアルバム『心ノ底ニ灯火トモセ』
- 発売日:2011年5月18日
- レーベル:VAP
2009年にギターの吉野氏が急性心筋梗塞で倒れたが、無事に復活することができた。一度生死をさまよったことで、何かが吹っ切れたようなアルバムである。
前作の13th『歩幅と太陽』はやや手詰まりになってきた印象を与えるアルバムだった。それに比べると、かなりストレートなロックに回帰した楽曲が多くなっている。
ジャケットも白を基調に、マッチを持つ武骨な手が描かれるのみだ。ここにも覚悟と言うか、潔さのようなものが表れているように感じた。
1曲目「ドッコイ生キテル街ノ中」は、ミドルテンポではあるが、外に開けていくような明るさと、ずんずんと歩いていく力強さを感じる名曲だ。
「這いつくばったり空を飛んだり」「直情バカ一代」など、タイトルからも勢いを感じる作品が多い。そしてこの時期には少なかったアップテンポな楽曲が増えている。
ジャケットからも、新たな決意表明のようなアルバムに思えた。やはりジャケットを見ると、アルバムの雰囲気が分かるものだな、とも感じる。
オムニバス・アルバム『極東最前線3』
- 発売日:2013年9月18日
- レーベル:裸足の音楽社
前作から5年ぶりの『極東最前線3』である。今回はアルバム1枚分に収まる曲数となっている。
登場するアーティスト・バンドも、前作以上にバリエーション豊かである。田我流やgroup_inouなど、ヒップホップやエレクトロのミュージシャンとも交流を行っている。
eastern youthとしては「雨に抗う」という新曲が収録されている。
ジャケットは前作の股旅に対して、今回は現代の日常的な道路の様子である。
今回は音楽ジャンルこそ幅広いものの、仲間と言えるようなバンドを選んでいるのかもしれない。裸足の音楽社のYouTubeチャンネルには、各バンドと会っている様子が配信されている。
しっかり対話を通じて繋がっているバンドとの間で制作した本作は、凝縮された良曲が揃った作品となっている。
その他にイラストがジャケットに使われた作品
これまで紹介した以外にも、ジャケットにイラストが使われている作品がある。ここでは、それらイラストの使われた作品をまとめて紹介しよう。
4thアルバム『口笛、夜更けに響く』
- 発売日:1995年6月10日
- レーベル:坂本商店
eastern youthがスキンズやオイ!から路線変更した作品である。まだ楽曲にはスキンズなどのカラーが残っているが、歌詞の内容は今のスタイルに近づいている。
ジャケットは版画のような風合いで、坊主頭の男性がこちらを向いている様子だ。どことなく吉野氏の自画像のようにも見えるのだが、どうなのだろう。
そして男性の周りをパワーのような何かが渦巻いている。このジャケットも非常に印象的な作品である。
楽曲はストレートなパンク、ノイジーなギターにがなり立てるボーカルである。「月影」は現在でも演奏され、森田童子のカバー「たとえばぼくが死んだら」も人気が高い。
全体にはストレートで良いメロディが多い印象である。筆者としてはこの時期の分かりやすいメロディラインがとても気に入っている。
一方でまだまだ自身の音楽性を模索している様子も窺える。新たなスタートと、模索の不安とが混じったようなムードは、ジャケットからも読み取れるのではなかろうか。
8thシングル『世界は割れ響く耳鳴りのようだ』
- 発売日:2002年9月25日
- レーベル:KING RECORDS
2002年にリリースされた8thシングル。ジャケットは版画のようで、どこかの街の陸橋と建物を描いたように見える。
9thアルバム『其処カラ何ガ見エルカ』に先行して発売されたもの。タイアップもあったりと、世の中の方が盛り上がっていた時期の楽曲だ。
しかしeastern youthとしては何も変わらない姿勢を保っている。ジャケットも、むしろ黒を基調とした落ち着いたトーンであり、騒がしさを全く感じさせない。
なおカップリング曲には、アルバム未収録の「路傍の影」が収録されている。
9thシングル『矯正視力〇・六』
- 発売日:2004年6月23日
- レーベル:KING RECORDS
10thアルバム『DON QUIJOTE』に先行してリリースされたシングル。アルバムと同じテイストのイラストであり、男の目から光線のようなものが出ている絵柄となっている。
本作とアルバム『DON QUIJOTE』には、スペインの作家ミゲル・デ・セルバンテスの小説『ドン・キホーテ』が根底にある。
騎士道物語の読みすぎで、自らを伝説の騎士と思い込んだ主人公が遍歴の旅に出る物語だ。吉野氏は、この頃、”生き延びる”ということを念頭に何度もやり直す、と考えていたようだ。
そんな思いが歌詞に乗っかったのが「矯正視力〇・六」だ。ポップなメロディとともに轟音のサウンドが、激しく、そして優しく響いてくるような楽曲である。
なおカップリング曲には、アルバム未収録の「炎上する幸福」「振り向くな」が収録されている。
10thアルバム『DON QUIJOTE』
- 発売日:2004年8月4日
- レーベル:KING RECORDS
スペインの作家ミゲル・デ・セルバンテスの小説『ドン・キホーテ』をイメージした作品である。
勝てないが負けたくない、という吉野氏がずっと発してきたメッセージは、この時期辺りから明確になってきたようだ。
ジャケットは仮面をかぶって武器を持った男が描かれている。しかし背景は灰色で、あまり勇敢には見えず、むしろ不安の中でもがくような不穏な雰囲気が漂う。
しかしアルバムを通じて、決して重苦しい雰囲気の漂う作品ではない。「街はふるさと」での突き抜ける感じや、タイトル曲「DON QUIJOTE」の底知れぬパワーは清々しい。
「矯正視力〇・六」は小谷美紗子氏のピアノとコーラスが入ってより豊かに、「敗者復活の歌」「街灯に明りが灯る前に」など、開けた楽曲も印象的だ。
eastern youthとしては、自身のやりたい音楽がようやくできたと語った作品だ。どっしりと軸足が地についた安定感のようなものが確かに感じられる。
17thアルバム『SONGentoJIYU』
- 発売日:2007年9月27日
- レーベル:裸足の音楽社
2015年に村岡ゆか氏が加入して初めてのアルバムである。ベースのプレイは、当然前任の二宮氏とは違いが出るだろうとは思いつつ、どんな作品になるのか楽しみだったものだ。
ジャケットのイラストは吉野氏自身が制作した版画である。
鳥かごから鳥が自由に羽ばたく喜びのようなものを感じられると同時に、黒く塗られた背景は、その喜び自体も大きな構造の中にあるかりそめのようにも見えてしまう。
悲壮感とともに、やるしかねえ、という開き直りのようなものが常に同居するのがeastern youthだ。その開き直り感でいけば、本作はかなり開き直っている。
何せ村岡氏がいなければバンドが続かなかったのだから、”拾った命”と吉野氏が語っていたように、どん底から這い上がるような感覚でもある。
曲調は前作『ボトムオブザワールド』を引き継ぎつつ、よりシンプルに回帰していこうと言うムードも感じる。
11thシングル『時計台の鐘』
- 発売日:2018年11月14日
- レーベル:NBC Universal
村岡氏加入から、バンドの空気感が変わってきたのか、これまでになかった動きが起こっている。長らくシングルが発売されていなかったのが、CDとしては10年ぶり以上のシングルである。
しかもこれまた新曲のタイアップとしては久しぶりに、アニメ『ゴールデンカムイ』のエンディング・テーマに選ばれている。
「時計台の鐘」は、吉野氏の故郷である北海道にある時計台の鐘の音をイメージしたものである。
今のeastern youthはまた新しい音楽を生み出そうとしている。村岡氏が加入したことで、女性コーラスを入れることができるようになった。
それに併せて楽曲もより温かみと言うか、深みが増してきたように感じられる。これまでにあった怒りのようなパワーと、体温のような温かさが融合した音楽になっている。
シングルに収録された曲は全てアルバム未収録である。その他「循環バス」はどこか童謡のような懐かしいメロディ、「歩いた果てに何もなくても」は勢いを感じさせるパンキッシュな楽曲だ。
ジャケットは切り絵の時計台である。これしかあり得ないだろう、という潔いジャケットからも、バンドの状態の良さを表しているようにも思えた。
まとめ
今回はロックバンドeastern youthのジャケットに注目し、絵画・イラスト作品がジャケットになっている作品をまとめて紹介した。
ジャケットは音楽作品の雰囲気を伝える重要な役割を担っている。楽曲を聴くよりも前に、聴き手に作品の顔を見せるようなものだと思っている。
実際に、ジャケットのセンスが良いなと思うと、収録内容も良かったりする。作品を聴くかどうかの判断にもジャケットは重要だ。
eastern youthのジャケットはどれも優れた作品が多いように思う。中でも絵画・イラスト作品のジャケットは目を引くものがあり、取り上げてみた。
こんな記事を書いておきながら、eastern youthの音楽を言葉で説明するのは難しい。むしろ言葉にするほど、音楽が伝えたいものから離れて陳腐なものになってしまう気がする。
だからこそ、イラストの持つシンプルなパワーを感じてほしいと思う。その上で楽曲を聴くと、さらに楽曲の持っている世界観やイメージが広がり、そのエネルギーを感じられるだろう。
この記事が、eastern youthの作品をジャケットとともに楽しむきっかけになればと思う。
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