日本のロックバンド人間椅子は、「ハードロック」と言うジャンルに属すると言われている。現代において、なかなか「ハードロック」を耳にすることは残念ながら少なくなった。
人間椅子のファンの中にも、ハードロックは全然聴かない、という人も珍しくない。
それ自体、全く悪いことではないが、何から聴いたら良いか分からない、と迷う人もいるのではないか。
そこで、人間椅子のメンバーが憧れたハードロックバンドについて知ってもらおう、と言うのが今回の記事だ。
筆者がハードロックを知らない人間椅子ファンの友人におすすめするような気持ちで書いた。
人間椅子メンバーが憧れた「ハードロック」って何?
少しハードロックについて前置きを書いていきたい。
「ハードロック」とは何ぞや?という定義をするのはとても難しい。いきなり歴史を語ったとしても、あまり面白くはなさそうである。
そこで人間椅子の楽曲の中から、「ハードロック」と思われる特徴を見つけることで、ハードロックを知ってもらおうと思う。
取り上げる人間椅子の楽曲は、代表曲の1つ「無情のスキャット」だ。
まず、ハードロックとは大きな音で鳴らすものだ。激しいギターサウンドと、どっしりとしたベース、そしてパワフルなドラムの3つが組み合わさって奏でられる。
「無情のスキャット」の歌が始まるところ、かなりの轟音である。「アンプ」と呼ばれる音を増幅する装置ができて、このような大きく、かつ歪んだ音が生まれるようになった。
そしてギターの「リフ」が重要になる。「リフ」とは、短いギターフレーズの繰り返しを指し、「無情のスキャット」でも、歌の後ろでギターが同じフレーズを繰り返しているのがわかるだろう。
そして「展開が多い」のもハードロックの特徴の1つだ。もちろんシンプルな曲もあるが、中間で大きく雰囲気を変えるなど、アーティスティックなジャンルなのだ。
「無情のスキャット」でも中間では、分かりやすいメロディが登場し、前半とは大きく異なる。さらには冒頭には悲壮なギターフレーズが挿入されるなど、人間椅子は特に展開が多い。
最後に、「ギターソロ」が目立つことも特徴である。「速弾き」と言われるテクニカルかつエモーショナルなソロも、ハードロックが生み出したギターの見どころなのだ。
まとめると、主に以下の特徴が”ハードロックらしさ”と言える。
- 音が大きくて激しい
- ギターのリフを中心とした曲
- 展開が多い
- ギターソロが目立つ
人間椅子ファンがまずは聴くべき70年代ハードロックアルバム6枚
前置きが長くなってしまったが、”論より証拠”である。人間椅子ファンならぜひ聞いておいてほしいハードロックのアルバムを6枚選んだ。
年代は70年代に限った。やはりハードロックの名盤が生まれた時代は70年代が多いからだ。
そして必ずしも一般的なハードロック入門とはやや異なる。人間椅子のメンバーが好きな作品や、人間椅子と関連のある作品を中心に、人間椅子ファンが導入に良そうなアルバムを選んでいる。
とは言え、最初3枚はハードロックの超名盤3枚を紹介した。後半3枚は、人間椅子らしさにも繋がる、少し渋いアルバム3枚を紹介している。
さらに人間椅子と何かしら関連のある楽曲については、「check」ポイントを設けた。
Deep Purple – Machine Head (1972)
1970年代のハードロックを代表するバンドの1つ、Deep Purpleの超名盤『Machine Head』をまず紹介したい。全英1位、全米でも7位を獲得した人気作でもある。
ギターのリッチー・ブラックモアによる印象的なリフや、速弾きが特徴的で、ジョン・ロードのキーボードが絡み、ハードながら流麗なサウンドになっている。
Deep Purpleはクラシックの要素を持ち込んだのが特徴的であり、「Highway Star」のギター・キーボードソロなどにその影響を感じることができる。
とは言え、クラシック要素がより強かったのは、もう少し前の時代であり、1970年のアルバム『Deep Purple in Rock』以降は、ハードロック路線になっている。
「Smoke On The Water」「Space Truckin’」など、多くの人がコピーしたであろう名曲が詰め込まれた名盤である。
雑誌「ヘドバン」のスピンオフ『ヘドバン的「メタルの古典100枚」』において、人間椅子のメンバー3人全員が70年代の10枚の中に本作を挙げている。
まずはこのアルバムからハードロックに入るのも良いのではないか。
5.Smoke On The Water
印象的なリフは一度は聴いたことがあるのではないだろうか。人間椅子もかつてテレビ番組「人間椅子倶楽部」でカバーしたことがあった。
同番組内で和嶋氏によるギターソロの奏法解説も行われ、運指について細かく議論されている。
Led Zeppelin – Led Zeppelin IV (1971)
Deep Purpleに先んじてハードロックのサウンドを鳴らしていたのがLed Zeppelinだった。
DeepPurpleがクラシック的だとすれば、Led Zeppelinはブルースやフォークの影響を強く受けていた。
2ndアルバムまでにハードロックのスタイルを確立し、3rdアルバムではアコースティックな作風を開花させた。その両者をミックスしたのが、本作である。
その象徴的楽曲が「Stairway to Heaven」であり、前半のアコースティックな曲調から、後半へのハードな展開は1つの様式美となった。
ハードロック的な曲としても「Black Dog」「Rock and Roll」など名曲が目白押しだ。
なおヘドバンのスピンオフでは、和嶋・ナカジマ両氏が10枚の中に選んでいた。特に和嶋氏はギターのジミー・ペイジにプレイの面で多大な影響を受けている。
1.Black Dog
和嶋氏が特に衝撃を受けたと言うLed Zeppelinの楽曲。歌の部分では楽器がなくなり、その後の変拍子のギターリフが独特の不気味さを醸し出している。
和嶋氏はこの曲に影響を受け、アルバム『苦楽』の「夜明け前」はこの曲のオマージュとなっている。
4.Stairway to Heaven
和嶋氏がギターを始めてしばらくした頃、この曲のギターソロを頑張って練習したと言う。一般にはイントロのギターを練習するが、やはりソロもコピーしたくなるも曲だ。
そして前半がアコースティック、後半でハードになる展開は、2ndアルバム『桜の森の満開の下』収録の「夜叉ヶ池」に活かされている。
本家と同じく、ライブではダブルネックギターを用いるのも影響を感じさせる。
Black Sabbath – Master of Reality (1971)
Deep PurpleとLed Zeppelinがハードロックの2大巨頭とも言われるが、後のヘビーなロックに多大な影響を与えたのがBlack Sabbathである。
人間椅子も最も大きな影響を受けたバンドと言って良いだろう。
その特徴は、どこか怪しげでおどろおどろしいサウンド、そしてギターのトニー・アイオミが作り出すヘビーなリフである。
またパワーコードと呼ばれる、和音を簡略化したギター奏法もトニーが多用して、後のヘビーメタルに大きな影響を与えている。
Black Sabbathはオジー・オズボーンという個性的なボーカリストがいたことも特徴だ。Deep Purpleのイアン・ギランの流麗なボーカルとは対照的に、平坦で力強いボーカルが鈴木氏は好きだと言う。
オジーが在籍した作品はいずれも名盤だが、特にヘビーさという点で3rdアルバムを取り上げた。そのヘビーさの理由は、全編ギターを1音半下げると言うダウンチューニングによるもの。
後のメタルでは一般的になったが、当時ここまで大胆なダウンチューニングは先駆的であり、不気味なサウンドに寄与している。
「ヘドバン」スピンオフでは和嶋・鈴木氏が本作を10枚に挙げ、ナカジマ氏は2nd『Paranoid』を挙げていた。
8.Into the Void
ヘビーな楽曲で構成された本作の中でも、特にそのヘビーかつダークなサウンドが群を抜く1曲。
重たいイントロから、ミドルテンポのリフで押していく展開は、人間椅子も多大な影響を受けた。
アウトロでは異なるギターソロを左右に重ねているが、これも人間椅子はよく真似している。
人間椅子の楽曲でこの曲から影響を受けたであろう曲は数知れないが、特に6th『無限の住人』収録の「黒猫」などはこの曲の展開を意識している。
Budgie – Never Turn Your Back On a Friend(友情) (1973)
これまでハードロックを代表する3枚を紹介したが、ここから3枚は少しマニアックな作品である。しかし人間椅子に与えた影響はどれも大きい作品である。
まずはウェールズのバンドBudgieである。人間椅子と同じく3ピースバンドであり、他のバンドにはない独特なヘビーさが特徴的なバンドである。
1stアルバム『Budgie』はBlack Sabbathのプロデューサーであるロジャー・ベインによるもので、1stも外せない名盤である。
本作は人間椅子やMetallicaがカバーした代表曲「Breadfan」が収録されている。ヘビーさが特徴のBudgieではあるが、メタルの先駆けとしての疾走感も兼ね備えていた。
ラストに配置された「Parents」は10分超えの大作であり、哀愁漂うメロディが泣ける1曲。
鈴木氏はジャケットが気に入って買ったアルバムだと言い、特に好きなアルバムとして挙げていた。
このたび2022年1月10日に結成時からの中心人物バーク・シェリー(ベース・ボーカル)が亡くなったと報じられた。
ウェールズのロックバンド、バッジー(Budgie)のヴォーカリスト/ベーシスト、バーク・シェリー(Burke Shelley)が死去。71歳でした https://t.co/R4fTQe8JTr
— amass (@amass_jp) January 11, 2022
※Budgie入門におすすめのアルバム – ”Breadfan”の入っているアルバムを最初に聴くのが本当に良いのか?
1.Breadfan
人間椅子ファンにとっては、「Breadfan」よりも「針の山」の方が馴染み深いのではないか。和嶋氏がオリジナル詞をつけて、カバーしたのが「針の山」である。
本家では中間部があり、またリフの1つずつが長くなっている。しかし人間椅子はよりシンプルな構成に仕立て直した。
これは和嶋・鈴木両氏がMetallicaのコンサートに行った時、カバーしているのを聴いたところから、自分たちだったらこうする、と解釈したものだと言う。
またBudgieの4thアルバム『In for the Kill!』収録の「Crash Course in Brain Surgery」も、人間椅子は「造反有理」というタイトルで、オリジナル詞をつけてカバーしている。
人間椅子とBudgieの縁は切っても切れない。
Blue Öyster Cult – Secret Treaties(オカルト宣言)(1974)
アメリカ出身で、オカルトの雰囲気が漂うバンドBlue Öyster Cultも外せない。これまでのバンドより少し遅れて、1972年に1stアルバム『Blue Öyster Cult』でデビューしている。
アメリカ版のBlack Sabbathとして売り出そうとしていた初期の3枚は、ヘビーなハードロックを聞かせてくれる。特に3rdアルバムの本作は、その集大成的な名盤となっている。
ただし、その後の4th『Agents of Fortune』が代表作とされ、よりソフトロック路線のバンドへと変化していく。それも含めファンには愛されているが、ハードロック的には本作がおすすめだ。
1曲目「Career of Evil」のポップながら、どこかプログレも感じさせる怪しげなリフが良い。
ハイライトはラストの「Flaming Telepaths」~「Astronomy」の流れ。叙情的に展開し、哀愁漂うメロディラインの連続は息を飲む。
ヘドバンのスピンオフでは、鈴木氏が本作を10枚の中に挙げている。
余談だが、人間椅子の5th『踊る一寸法師』収録の「モスラ」は、Blue Öyster Cultの5th『Spectres』収録「Godzilla」を意識したものと思われる。
Captain Beyond – Captain Beyond (1972)
ハードロックバンドは、長く続くバンドもあれば短命で終わってしまうバンドも多い。しかしその一瞬の活動期間に素晴らしい名作を残すバンドがある。
アメリカのバンドCaptain Beyondもその1つ。Deep Purpleの第1期ボーカリストであるロッド・エヴァンス、サイケデリックロックバンドIron Butterflyの元メンバーが集まって結成された。
本作はハードロックに、プログレッシブロックの複雑さがミックスされた名盤。人間椅子もこのハードロックとプログレの融合に多大な影響を受けていると思われる。
1曲目の「Dancing Madly Backwards (on a Sea of Air)」がそのすべてを物語るような、変拍子でハードに進んでいくリフがカッコいい。
またアルバム全体が緩やかに繋がる構成も、プログレ的である。そしてドラムボビー・コールドウェル(AORのシンガーとは別人)のパワフルなドラムと、ソングライティングへの貢献も大きい。
残念ながらその後の2ndアルバムは、路線変更を行ったため、このプログレ風ハードロックが聴けるのは本作のみである。
ヘドバンのスピンオフではナカジマ氏が10枚の中に挙げている。
人間椅子メンバーがそれぞれ好きなハードロックジャンル
ここまで人間椅子好きに特におすすめの6枚を紹介した。しかしメンバーの中でも、好きなハードロックのバンドは異なる。
その例として、雑誌「ヘドバン」のスピンオフ『ヘドバン的「メタルの古典100枚」』でメンバーがどのアルバムを選んだのか、を少し紹介した。
ぜひそれぞれがどのアルバムを選んでいるのか、手に取って見ていただきたい。また70年代ハードロックを深めるためにも、教科書として使える良書である。
もう少し各メンバーの好むハードロックを紹介しておこう。
まずギター・ボーカルの和嶋慎治氏は、基本的にハードロックはブルースから派生したものと考えている。そのためブルース・フィーリングのあるバンドしか好まないそうだ。
Deep PurpleよりはLed Zeppelinを好むそうで、ブルース色の強いジミ・ヘンドリックスやCream、Freeなどのバンドも聴くようだ。
また様式化してしまった80年代以降のハードロック・ヘビーメタルもあまり聴かないとのこと。
さらにプログレッシブロックの影響も受けており、King Crimsonのロバート・フリップの奏法を取り入れている。
ベース・ボーカルの鈴木研一氏は、メンバーの中で最もハードロック通として知られている。
自身でもハードロックのDJイベント「ハードロック喫茶ナザレス」を開き、コラム「ナザレス通信」を書いている。
和嶋氏よりも幅広くハードロック・ヘビーメタルに精通している。中でも少しクセの強い、サタニックな雰囲気の漂うバンドは特に好むらしい。
KISSに始まり、Mercyful FateやVenomなどが挙げられる。Iron MaidenやJudas Priestなどの、いわゆるメタルバンドも好んで聴いている。
鈴木氏が特に推しているバンドについては、筆者による下記の記事に詳しく書いた。
※【人間椅子】ベース・ボーカル鈴木研一に教わる”クセが強い”海外ハードロックバンドの名盤特集
最後にドラム・ボーカルのナカジマノブ氏は、他の2人とは音楽的なルーツがやや異なることもあり、ハードロックの趣味も若干異なっている印象だ。
とは言え、世代的にも60~70年代のハードロックを聴いており、KISSやRainbow、Grand Funk Railroadなど幅広く好きなバンドを挙げている。
歌えるドラマーに憧れているが、歌唱法はRainbowに在籍したボーカル、グラハム・ボネットを感じさせる。
2人に比べると、明るい雰囲気のハードロックバンドを好む傾向にあるようだ。またどちらかと言えば、コテコテのメタルよりも、ロックンロール要素のあるハードロックを好むようである。
(おまけ)ハードロックあれこれ
最後にハードロックについて、より詳しく知りたい人向けに、3つの疑問点に答える形で、書ききれなかったことをまとめてみた。
ヘビーメタルとは何が違うのか?
ハードロックとヘビーメタルの違い、それを一言で説明するのはとても難しい。
筆者としては、歴史的な流れを考えるとわかるのではないか、と思っている。
ハードロックが主に栄えたのは、1960年代終わりから70年代前半である。公民権運動などとも関連したハードロックは、ブルースを土台にしながら、自由な精神性を表すものでもあった。
そのためこれまでのロックの可能性を広げ、その芸術性を高めようと試行錯誤した歴史とも言える。そして徐々に、先ほど挙げたようなハードロックらしさが固まっていく。
70年代後半になると、その特徴が”様式化”し、ハードロックの特徴は備えていても、黎明期にあったスリリングさは失われ、徐々にハードロックも下火になる。
パンクの勢いに押される中、1980年代に起こったニュー・ウェイブ・オブ・ブリティッシュ・ヘビー・メタル(NWOBHM)という運動は、ヘビーメタルを生んだとも言える。
筆者なりの解釈としては、ヘビーメタルは、ハードロックの持っていた様式を、より強化したものだと思う。サウンドの重さや、攻撃的なビートがより先鋭化していったのである。
どの部分が先鋭化するかによって、スラッシュメタルやドゥームメタルなど、細分化が起こっていった。
※【HR/HM】元祖スラッシュメタルの魅力- スラッシュメタルの名盤1st紹介
筆者は、ハードロックは様式化する前の模索の段階で、芸術性が強いもので、ヘビーメタルはハードロックの様式を強化し、攻撃性を重視したものではないかと思う。
そのためハードロックらしい曲を聴こうと思えば、60年代終わり~70年代の作品を聴くのが良いだろう。一方、ヘビーメタルは80年代以降の作品が圧倒的に多くなる。
人間椅子はヘビーメタル的なサウンドを持ってはいるが、楽曲作りにおいては、様々な方向性を広げてきた歴史があり、やはりハードロック的姿勢が強いバンドなのではないか、と思う。
ブリティッシュ or アメリカンハードロックの違いとは?
よく人間椅子は「ブリティッシュハードロック」に影響を受けた、という言われ方をする。”ブリティッシュ”とは、イギリスのことであるが、どのような意味合いなのか?
単純に言ってしまえば、イギリス出身のバンドはブリティッシュということなのだが、もう少し意味合いが加わっているように筆者は思う。
ハードロックはブルースが土台にあることは既に書いた。ブルースの持つ泥臭さやヘビーな雰囲気を持ちつつ、そこに”お国柄”的な要素が加わっていったのだと思っている。
その中でブリティッシュハードロックは、クラシックやケルト音楽など、イギリスで伝統的な音楽と融合していった歴史がある。
その結果、ハードながら叙情的で美しいサウンドが構築されていったのである。Deep PurpleやUriah Heep、Wishbone Ashなど、アンサンブルが美しいバンドが多くなっている。
一方でアメリカンハードロックと言うと、ブルースを土台に、その土臭さをさらに強めたようなバンドである。Led Zeppelinはイギリス出身ながら、ブルース色が強く、荒々しいサウンドが特徴だ。
アメリカ出身のハードロックバンドとしては、Grand Funk RailroadやMountainなどがあり、後にKISSやAerosmithなどが続き、豪快で乾いたサウンドのハードロックを聞かせてくれる。
もちろんハードロックはアメリカとイギリスだけではない。その土地ごとに特徴的なハードロックバンドが存在する。
そう考えれば、人間椅子は日本らしさを前面に出したハードロックバンドとして、今や世界的にも評価されていると言えよう。
※活動31年目の人間椅子、初の海外進出への道のりとなぜ今海外進出できたのか?
鈴木さんのよく言う”B級”ハードロックとは?
ベースの鈴木さんがよく口にする「B級ハードロック」と言う言葉。はっきりとした定義はないものの、何となくA級・B級という分け方は確かにできそうだな、と思う。
まずA級と言っているバンドは、世界的にも圧倒的な人気を誇り、誰しもがハードロックの代表格と評価するようなバンドである。
たとえば今回紹介したDeep PurpleやLed Zeppelin、Black SabbathなどはA級のバンドであろう。後続バンドにも多大な影響を与え、ある種”お手本”のようなバンドである。
それに対し、B級のバンドと言うのは、少し渋い曲が多かったり、A級バンドに比べると地味だったりと、やや一般受けしにくいバンドのことを指しているように思う。
ただ単にA級バンドより劣るバンド、という意味では決して使っていない。
ハードロックを評価する軸があるとすれば、それを満遍なく高得点でクリアするのがA級バンドだ。
一方でB級バンドは、どれか1つがA級よりも高得点だが、別の何かはA級に劣るなど、でこぼこしている印象である。
ハードロックをたくさん聴いていると、A級バンドは凄すぎてだんだん聴くのが疲れてくる時がある。そんな時にB級バンドの曲は、非常に心地好く聞こえてくるから不思議である。
A級・B級は単なる優劣ではなく、好みの違いでもあり、何を評価するかによって異なるものであると言えよう。
まとめ
今回は人間椅子ファンの人にまずは聴いてほしいハードロックのアルバムを紹介した。
人間椅子のメンバーが憧れて、目指したハードロックの名盤は他にもたくさんある。もしこの記事がきっかけで、ハードロックのアルバムを聴くきっかけになれば嬉しい。
そして近年は日本独自のハードロックとして、人間椅子が世界から注目される状況となった。こうした素晴らしい状況となったのも、人間椅子がしっかりハードロックを継承してきたからだと思う。
かつてのハードロックの名盤を聴くと、改めて人間椅子の凄さを感じられるかもしれない。
人間椅子の活躍を応援しつつ、ハードロックの継承が行われていってほしいと思う。
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