【2024年】人間椅子のライブを楽しみたい一見さんがまずは聴いておきたい曲・アルバムは?

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バンド生活35周年を迎えるハードロックバンド人間椅子は、ライブが魅力の1つのバンドである。

これから初めてライブを観るという人にもぜひ楽しんでもらいたい。ただし、予習をしようという人には、かなりの曲数があるために、何を聞けば良いかと迷う人もいるかもしれない。

今回の記事では、人間椅子のライブに参加する一見さんが楽しめるように、ライブで予習していくと良い楽曲・アルバムを選んで紹介しようと思う。

なお2024年版として、10月から開催されるツアー『バンド生活三十五年 怪奇と幻想』を意識した内容となっている。

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人間椅子のライブの楽曲構成と特徴とは?

まず人間椅子のライブで披露される楽曲構成やその特徴について、概要をまとめた。

基本的に人間椅子のライブは、どの時代からも満遍なく楽曲が披露されるため、全曲楽しみたければ、全アルバム(+アルバム未収録曲)を聴く必要がある。

ただその上で、楽曲を披露の頻度に応じていくつかのグループに分けられる。以下の表にまとめた。

区分特徴
ライブ本編の定番曲ライブ本編で頻繁に披露される定番の楽曲。ベストアルバムに収録される楽曲が多い。
ライブ本編の準定番曲・レア曲ライブ本編で時々披露される楽曲。数ツアーに1回くらい披露される準定番曲と、5〜10年に1回くらいしか披露されないレア曲に分けられる。
ナカジマノブ歌唱曲ナカジマノブが歌うコーナーが必ずあり、ライブ終盤に1曲歌うことが多い。
ライブ終盤の定番曲ライブ終盤に披露される楽曲は、終盤に定番の楽曲が存在する。

この分け方をすると、いくつかの区分では予習が可能である。

まず「ナカジマノブ歌唱曲」は、以下の記事に一覧を作っているが、この中からいずれかが披露されることになる。これが最も予習しやすいと言える。

【人間椅子】みんなのアニキ!ナカジマノブが歌う人間椅子の楽曲全紹介!!

次に予習しやすいのが「ライブ終盤の定番曲」である。ライブ本編終盤~アンコールにかけて披露される楽曲は、結構限られた定番曲が存在する。

時代によっても多少変化するが、昔から定番の楽曲はやはり今も多く披露されている。

次いで予習しやすいのが「ライブ本編の定番曲」だ。ベストアルバムに収録されるような人間椅子の代表曲であり、セットリストの中には必ず組み込まれる。

ただそれだけでも曲数が多いため、ツアーごとに入れ替えになっている印象がある。

最も予習しにくいのが「ライブ本編の準定番曲・レア曲」である。”準定番曲”とは、ベスト盤に毎回入るほどではないが、人気があって昔から披露されやすい曲のことだ。

いくつか例を挙げれば、「あやかしの鼓」「狂気山脈」「莫迦酔狂ひ」「怪人二十面相」「幻色の孤島」「阿呆陀羅経」などであるが、大量にこの立ち位置の曲がある。

また”レア曲”はめったに披露されない曲であるが、これも山のように曲があり、どこから何が飛んでくるか全く予想がつかない。

まず一見さんには「ナカジマノブ歌唱曲」「ライブ終盤の定番曲」「ライブ本編の定番曲」辺りを押さえてもらって、あとはできる限りアルバムを追いかけてもらうこととなる。

もう1点付け加えれば、その時点の最新作からは割と披露されることが多いので、最新盤から聴いておくのがおすすめだ。

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一見さんの人間椅子ライブを楽しむために聴いてほしい曲

ここからは、先ほどのライブ楽曲構成から見た通り、比較的予習しやすい「ライブ終盤の定番曲」「ライブ本編の定番曲」に絞って、実際の楽曲紹介を行った。

2024年版と言うことで、近年のライブでの演奏頻度に鑑みて、楽曲を選ぶこととした。

なお「ライブ本編の定番曲」は、かなりの候補があることや、単にベスト盤収録曲の紹介になってしまうことから、楽曲を選ぶ基準を設けた。

2024年のツアー『バンド生活三十五年 怪奇と幻想』に向けての予習編となる楽曲として、前回のツアー「バンド生活三十五年~猟奇第三楽章~」で披露されなかった曲を中心に選んだ。

ライブ終盤の定番曲

まずは「ライブ終盤の定番曲」を選んだ。上にSpotifyでのプレイリスト、以下に収録作品・コメント付きで表にまとめている。

No.曲名収録作品コメント
1人面瘡べスト『人間椅子名作選 三十周年記念ベスト盤』(2019)最初期からずっと定番の楽曲。前奏のアルペジオでクールダウンさせてから、一気に盛り上げる。
2針の山『人間失格』(1990)近年のライブでは本編最後に必ず披露される楽曲。中間部で和嶋氏がジャンプしたり、最後に歯ギターを披露するなどパフォーマンスも華々しい。
3天国に結ぶ恋『人間失格』(1990)猟奇的な世界観で疾走するライブ後半の定番曲。プログレッシブな中間部が良い味を出している。
4ダイナマイト『踊る一寸法師』(1995)近年は1回目のアンコール最後に披露される、爆速スラッシュメタル。「2連チャン」に合わせて指で数字を示すと、少し通ぶれる。
5地獄『無限の住人』(1996)こちらも近年は1回目のアンコールで披露されることが多い楽曲。長めの中間部の後はヘドバン必至である。
6地獄風景『怪人二十面相』(2000)一時期は2回目のアンコールラストに頻繁に披露されたスラッシュメタルナンバー。最近は若干披露の頻度が落ちてきた印象。
7どっとはらい『真夏の夜の夢』(2007)「おしまい」を意味するタイトルだけに、アンコールラストに披露されることが増えた楽曲。ヘヴィながら力強いリフとビートで最後を大いに盛り上げる。
8なまはげ『無頼豊饒』(2014)「どっとはらい」に続いてアンコールラストを飾るようになった楽曲。アッパーな中間部と、ギターのみになる箇所での鈴木氏のパフォーマンスで大いに盛り上がる。
9無情のスキャット『新青年』(2019)本編からアンコールラストに移りつつあるヒットナンバー。どっしりと貫禄を持ってライブを締めてくれる楽曲である。
10宇宙電撃隊『色即是空』(2023)急速に本編定番曲の地位を築いた楽曲。一緒に歌える箇所があまりに多いのと、タオルを振り回す人間椅子らしからぬ盛り上がり方をする。

なお、本編ラストはほぼ必ず「針の山」が披露され、アンコールラストは「どっとはらい」「なまはげ」「無情のスキャット」の3つを交換して披露されることが多くなっている。

近年のアンコールラストは、(上記3曲のような)ダウンチューニングのヘヴィな楽曲が配置されることが多かったが、かつては「ダイナマイト」「地獄風景」など速い曲で終わることが多かった。

ライブ本編の定番曲

続いて「ライブ本編の定番曲」について、上にSpotifyプレイリスト、下記に収録作品・コメント付きで表にまとめている。

No.曲名収録作品コメント
1りんごの泪『人間失格』(1990)民謡調のメロディとハードロックが融合した人間椅子らしい楽曲。一時期かなり披露されていたため、最近は頻度が減っているがそろそろ披露されそうな予感。
2羅生門『羅生門』(1993)文芸ロックの代表作であり、おどろおどろしいだけではない重厚なハードロックを聴かせてくれる。昔からライブの定番曲の1つである。
3幽霊列車『二十世紀葬送曲』(1999)哀愁漂うメロディとおどろおどろしいハードロックが融合した佳曲。ベスト盤には入ったり入らなかったりだが、ライブではまずまずの頻度で披露される。
4死神の饗宴『見知らぬ世界』(2001)BudgieとBlack Sabbathが融合したような鈴木氏の真骨頂である。ライブではリリース時からずっと定番で、絶対押さえておきたい曲の1つ。
5洗礼『三悪道中膝栗毛』(2004)「死神の饗宴」と同じ路線で作られている楽曲。ライブではよりアグレッシブさを増した演奏で大いに盛り上げてくれる。
6膿物語『真夏の夜の夢』(2007)アニメソングを意識して作られたと言う楽曲で、気持ち悪い歌詞ながらポップで楽しい。ライブの終盤で披露されることも多い。
7冥土喫茶『未来浪漫派』(2009)ダウンチューニングで疾走する楽曲で鈴木氏らしい歌詞が特徴の曲。リリースからしばらくはかなり高頻度で披露されたが、近年はやや頻度が落ちている。
8今昔聖『此岸礼讃』(2011)仏教的世界観の歌詞とヘヴィで力強いリフで進む楽曲。同タイプの楽曲に選曲を譲ることも多いようだが、時々披露されることがある。
9新調きゅらきゅきゅ節『萬燈籠』(2013)和風の世界観と疾走するビートは、「幸福のねじ」を思わせる楽曲。リリースからしばらくはライブ前半・後半と頻繁に披露されたが、最近は少し頻度が落ちた。
10ねぷたのもんどりこ『萬燈籠』(2013)ねぷた囃子とメタルを融合させた鈴木氏らしい楽曲。掛け声も楽しいため、ライブでは大いに盛り上がる楽曲である。
11迷信『無頼豊饒』(2014)和嶋氏によるスラッシュメタル風の楽曲。ライブの終盤に頻繁に披露されていたが、最近は頻度が少し落ちている。
12芳一受難『怪談 そして死とエロス』(2016)怪談とおどろおどろしいハードロックが見事にマッチした鈴木氏の近年のヒット作。アッパーな楽曲なので全から中盤でライブに火をつけてくれる。
13雪女『怪談 そして死とエロス』(2016)ミドルテンポで雪の降る冷たい空気感を見事に伝えた楽曲。ライブの前半や終盤など、どのタイミングでも入れ込める万能な楽曲。
14瀆神『新青年』(2019)鈴木氏のBlack Sabbath愛が爆発したような楽曲。これでもかと邪悪なリフが続く楽曲で、ライブでも大いに盛り上がる。
15夜明け前『苦楽』(2021)「無情のスキャット」に近い路線で作られた楽曲。希望のある歌詞と力強いリフで近年の人間椅子らしい曲調である。

なお既に書いた通り、前回のツアー『バンド生活三十五年~猟奇第三楽章~』で披露された以外の楽曲を中心にまとめている。

そのため、前回のツアーで披露された「陰獣」「黒猫」「相剋の家」「品川心中」「深淵」「宇宙からの色」などの定番曲はこの表には含まれていない。

この中でも最近のツアーであまり披露されていないのは、意外にも「りんごの泪」である。

ひと頃のライブで披露することが多かったのと、レア曲をセットリストによく盛り込むようになって押し出された定番曲もある。しかしそうした定番曲も常に飛び出す可能性があるので要注目だ。

一見さんの人間椅子ライブを楽しむためのアルバム

最後に一見さんが人間椅子のライブを楽しむために、まず聴いておくアルバムを紹介しよう。

今回紹介した楽曲のうち、2019年の『新青年』までの多くの楽曲を収録しているのが、ベスト盤『人間椅子名作選 三十周年記念ベスト盤』である。

2024年8月時点で、最もコンパクトに人間椅子の定番曲を予習できる作品だろうと思う。

そして人間椅子は最新作からライブで披露される可能性も高いことから、2023年の『色即是空』も一通り聴いておくのが良いと思う。

最後に2024年10月からのツアー『バンド生活三十五年 怪奇と幻想』について言えば、前回の『バンド生活三十五年~猟奇第三楽章~』が初期(3rd『黄金の夜明け』まで)が多かった。

ライブのMCでも「今回は初期に偏ったのは、次回ツアーがあるから」と語っていたので、今回のツアーでは90年代半ば以降の中期の曲、そしてナカジマ氏加入後の曲も増えると予想される。

オールタイムベスト的な選曲になるのか、あるいは特定の時期が多くなるのか予想がつかない。

しかし筆者としては”バンド生活三十五年”と銘打っているので、歴代の代表曲が勢ぞろいするライブも見てみたい、と思うところである。

人間椅子の場合、ストリーミング配信でほぼ全音源を聴くことができる。可能な限り、音源を聴き込んでいただけると、ライブが一層楽しめることだろう。

【初心者向け】”はじめてのアルバム” – 第7回:人間椅子 絶対おすすめの名盤と全アルバムレビューも

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