【Twitter】「理由抜きで人間椅子10曲選ぶ」という試み – なぜ”理由抜き”なのか?

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人間椅子

人間椅子の楽曲は250曲を超えており、好きな曲を選び、プレイリストを作る人も多いだろう。

今回は筆者がTwitter上で発案した「理由抜きで人間椅子10曲選ぶ」という試みについて書いてみた。その趣旨と実際に選んでみた楽曲について振り返っている。

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企画の趣旨

Twitter上では”好きなバンドの楽曲を10曲選ぶ”、などのハッシュタグは散見される。

しかし、何を基準にするのかによって、選ばれる曲は変わってくる。”初めて聴く人向け”であれば代表曲を中心に、バランス良く選ぼう、とあれこれと考えなければならない。

このように選ぶ理由から考えていくと、”誰かのために”作ったプレイリストとなる。もちろん誰かに見せるためのプレイリストを作るのも楽しい作業だ。

では一切理由を考えずに、ただ10曲を選ぶとどうなるだろうか?

※Twitterでは以下のツイートで、参加者を募った。

何も理由なく好きな曲、すなわち自分にとって本当に好きな楽曲が選ばれているはずである。もっと言えば、無意識に好きな曲が選ばれると言ってもいいだろう。

もしこれから10曲選んでみようという人は、選ぶ際には一切理由を考えないでほしい。その代わり、選び終わったら、自分の選曲について振り返ってみていただきたい。

その曲は自身にとって何か大事な曲だったり、思い出深い曲だったりするかもしれない。また、自分でも気づいていない音楽の好みに気づくきっかけになるかもしれない。

つまり、自分を知るために「理由抜きで人間椅子10曲選ぶ」というのが、仕掛けである。

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理由抜きで人間椅子10曲選んでみた

それでは筆者が実際に選んでみた過程を紹介する。理由抜きに…と言いつつも、なかなか10曲に絞るのに難航してしまった。

最終的に10曲に絞った過程を中心に書いていく。

理由抜きで選んでみると…

筆者はいきなり10曲と数を決めて選ぶのが難しかったため、数を考えずにこれは外せないなと思う曲を選んだ。

理由を考えてしまうことは、つまり価値をつけることでもある。ある価値基準によって、「あの曲よりこの曲が優れている」と判断することだ。

ここで選ばれる曲は他の曲と比較せずとも、自分にとって自然に一歩前に出てくる楽曲のはずである。

その結果、以下のような20曲となってしまった。

どれも理由なく好きな曲には違いないが、10曲と言うお題なので絞らなければいけない。

10曲に絞る作業をすることに

理由をつけずに10曲削ると言う難しい作業をすることになった。

まずは何が何でも外せない曲を当確にしておこうと思った。上で貼った画像の中で自分の中の当確は「晒し首」「見知らぬ世界」「りんごの泪」「夜叉ヶ池」「賽の河原」であった。

5曲はすぐに決まったものの、残り5曲については選びにくいところである。とりあえず1曲ずつ聴いていくことにした。

この時に、冷静に「かっかいいよね」と理由づけモードに入りそうな曲は削っていき、何か内から湧き上がるような感覚のあるものを残していった。

天体嗜好症」や「幽霊列車」などは最後まで悩んだラインではあるが、10曲の縛りの中で泣く泣く削ることとなった。

選ばれた10曲について振り返る

こうして理由づけしそうになるのを堪えながら、感覚だけをひたすら研ぎ澄ます極限状態の中で選ばれたのが以下の10曲である。

こんなに人間椅子の楽曲に耳を傾けたのは久しぶりかもしれない。

冒頭に述べたように、選ばれた10曲について振り返ってみると新たな気づきがあるのではないか?という点が重要である。さっそく10曲について、プレイリストの並び順で振り返ってみた。

1.晒し首(6th『無限の住人』収録)

理由を挙げても好きなところがあり過ぎるが、問答無用で自分は選ぶ1曲。アルバム1曲目から漂う哀愁がたまらない。

メロディも最高ならギターソロも最高。人間椅子を聴き始めた2000年当時に『無限の住人』を何度も繰り返し聴いていたことを思い出す。

2.見知らぬ世界(10th『見知らぬ世界』収録)

この曲も問答無用で入れている。筆者にとっては初めて行った人間椅子のライブの1曲目が「見知らぬ世界」だった。

※以下の記事に当時のことを書いている。

初めて聴いた印象はそこまで強くなかったが、ライブの1曲目で聴いた時の衝撃が忘れられない。いつでも人間椅子を初めて聴いた時の衝撃を思い出せる曲。

そして体の底から力がみなぎるようなポジティブなパワーを持っている曲。当時の人間椅子にしては珍しい曲だが、今の人間椅子に繋がっているようにも思う。

3.りんごの泪(1st『人間失格』収録)

筆者にとっては別格と言っても良い1曲。と言うのも、イカ天で人間椅子を聴いた両親が、筆者が生まれてからこの曲を聴かせていたらしい。

その後も聴かせていたようで、大きくなって「りんごの泪」を聴いた時に、懐かしい子守唄を聴いたような感覚になった。

筆者の体と心の深いところに染み込んでいる楽曲であり、言いようもなく好きな曲だ。

4.夜叉ヶ池(2nd『桜の森の満開の下』収録)

この曲も人間椅子を聴き始めた中学時代の頃を思い出す曲だ。人間椅子の中でもわかりやすくカッコいい曲ばかり聴いていたが、この曲はそれとは違う感覚を持った。

特に前半のわらべうたのような静かなパートに漂う物悲しさが好きだった。思えば初めて見たライブでも演奏されており、思い出深い曲でもある。

5.賽の河原(1st『人間失格』収録)

この曲も「りんごの泪」と同様、懐かしい子守唄のように記憶に残っていた曲である。サビの「1つ積んでは~」の部分が、ずっと記憶の片隅に残っていた。

ここまでの5曲は何の迷いもなく入れられる5曲だった。やはり初めて人間椅子を聴いた頃の思い出が強く出ている。

また筆者の好みとしては、物悲しさを感じる曲やメロディラインが美しい曲を好む傾向がはっきり出ている。繊細な一面を感じられる人間椅子の楽曲が好きなのだと思う。

6.人喰い戦車(10th『見知らぬ世界』収録)

筆者にとって最初に人間椅子の新譜が『見知らぬ世界』だった。このアルバムの中でも最も衝撃的で、一番好きだった曲がこの曲だ。

TANKの影響を受けた等の情報以前に、なんとカッコいいメロディの曲があるのだろうと思った。またしても「晒し首」に通じる、鈴木氏の哀愁を感じるメロディに弱いのだ。

7.時間を止めた男(5th『踊る一寸法師』収録)

この曲はやや他の曲とは異色な印象を自分の中では持っている。人間椅子の楽曲として好き、と言うよりも、和嶋氏の楽曲として好きな曲とでも言うべきだろうか。

和嶋氏の描く言いようのない物悲しい世界観の楽曲がいくつかある。「菊人形の呪い」や「幽霊列車」などを候補に挙げていた通り、このタイプの楽曲は漏れなく好きだ。

中でもこの曲は、時空を飛び越えていくような不思議な感覚に襲われる。ある意味でスケール感のとてつもなく大きな曲だと思う。

8.審判の日(3rd『黄金の夜明け』収録)

鈴木氏も物凄くカッコいいリフができた、と述べていた通り、人間椅子の中でも屈指の名リフだと思う。イントロのベースリフがすべてを物語っており、何も言うことがないほどカッコいい。

中間部のプログレッシブな展開も人間椅子らしくて面白いが、やはりメインリフあってのこの曲である。

筆者にとっては、間違いなくこの曲で人間椅子をより好きになったと言える。

9.死神の饗宴(10th『見知らぬ世界』収録)

やはり『見知らぬ世界』からの曲が多くなってしまうが、この曲もやはり外せなかった。この曲は人間椅子を聴き始めた頃の思い出と、近年のライブの思い出が両方思い出される。

発売当時も推し曲であり、カッコいい曲だと思った。『見知らぬ世界』の1曲目を飾る意味でも、「死にゆくまで生きるのだ」というメッセージも強烈だった。

また近年ではOZZ FEST 2013でのパフォーマンスが頭をよぎる。発売当時から代表曲であり続けたこの曲が、あの大舞台でも披露されたことが嬉しかった。

和嶋氏が私生活も含めて不調だった時代に鈴木氏が人間椅子を支えてきたことや、近年のブレイクなど、人間椅子の歴史が一気に思い出される1曲なのだ。

10.無情のスキャット(21th『新青年』収録)

ここまで全て自分が人間椅子を聴き始めた頃の思い出の中にある曲だった。唯一ナカジマノブ氏加入後の、今の人間椅子の楽曲を選んだ。

この曲はただ聴くだけでも魅力が伝わってくるが、自分でブログを書き始めて、記事で掘り下げて魅力を書いてみた。

深く掘り下げるほどに凄まじい曲であることが分かってきた。特に歌詞が伝える内容には感動を覚えた。

やはりブログに書くために繰り返し聴くと魅力が増してくる。これまでもギターでコピーするために聴くなど、繰り返しじっくり聞いた曲は特別な思い入れがある。

やってみた感想・まとめ

まずは自分で選んだ楽曲を並べて聴くと、ライブでの思い出やよく聴いていた頃の思い出が一気に去来した。

感覚を研ぎ澄ませて選んだだけに、自分にとって本当に好きな曲が並んでおり、感動を覚えた。特に長年人間椅子を聴いてきた人にとって、新鮮な気持ちで聴く機会となるかもしれない。

”理由抜きで”ということにこだわったのも、自分が好きな人間椅子は何なのか、自分を掘り下げていく作業をしようと思ったからだ。

ハッシュタグを見て選んでみたという人も、改めてこのブログの趣旨をお読みいただいて、再考していただくのも良いかもしれない。

筆者のイメージとしては、”理由抜きで”というのは「その時の気分で何となく選ぶ」のではなく、「自分に深く入って行き、説明しようのないほど好きな曲を探し出す」作業だと思っている。

この作業のためには、人間椅子を初めて聴いた頃の感動や、ライブでの思い出、日常生活での様々な出来事とともにあった楽曲など、あらゆる場面が去来するに違いない。

そんな中で光り輝く10曲が浮かび上がってきたら、それをリストにしてみてほしい。ますます人間椅子が好きになる企画となれば喜ばしいことである。

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コメント

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