当ブログ「自部屋の音楽」では、ジャンルにこだわることなく多種多様な音楽について記事を作成している。
自分でもジャンル的にかなり幅のある音楽を聴いていると言う感覚があるが、そのルーツをたどっていくと、幼少期に聴いた音楽があるように思う。
とりわけ思春期(10代前半以降)に入るより前に聴いた音楽の影響は大きいように思える。今回は自分自身の音楽歴を振り返る意味で、筆者を構成する15曲を紹介する記事を書くことにした。
「自部屋の音楽」筆者を構成する思春期より前に影響を受けた15曲
今回、あえて「思春期より前」としたのは、自分自身の思ってもみない音楽のルーツのようなものを探りたいと思ったからである。
”思春期に聴いた音楽”と言えば、自身のルーツそのものと言う印象であるが、それ自体も幼少期や少年時代に聴いた音楽体験が土台になっているはずだ。
そこでもっと深いところで自分自身のルーツとなっている、思春期以前に影響を受けたと思われる楽曲を集めた。結果的に15曲にまとめることができた。
リリース順と言うよりは、筆者が影響を受けた順と言う感じで並んでいる。なお楽曲の一般的な紹介は少なめに、筆者はその曲のどこに惹かれたのか、という点を中心に書いている。
教室大笑い(一城みゆ希、杉並児童合唱団)
- 作詞:風戸強、作曲:福田和禾子
- 収録作品:『NHK みんなのうた ベスト ― WAになっておどろう イレアイエ / 小さな木の実』(1999)など
筆者がおそらく生まれて初めて好きになって覚えている楽曲がこの曲である。1989年10~11月に初回放送となった「みんなのうた」の楽曲だ。(その当時の筆者は1歳)
学校の先生を題材にした楽曲で、男の先生・女の先生が生徒の前で見せる顔と裏腹に、実はこんな子ども時代だった、というギャップを歌った曲である。
筆者は歌詞の内容と言うよりは、サビの繰り返しとリズムに惹かれていたようである。Aメロはいかにも童謡という感じなのだが、サビの「ほんとほんと」と繰り返す部分には不思議と哀愁がある。
そしてコードが下りていくような進行がとにかく好きだったような気がする。そしてこの曲のリズムの土台にはサンバがある。
あまり聞いたことのないリズムが好きだったのと、楽しげなリズムなのに、「ほんとほんと」の部分のコード使いに哀愁があったところがたまらなく好きだったようだ。
こうした「印象的な繰り返し」に筆者が惹かれていくのは、この後もずっと続く。
ゴジラのテーマ(伊福部昭)
- 作曲:伊福部昭
- 収録作品:『ゴジラ-1.0 完全盤』(2024)など
筆者は子ども時代にゴジラ映画にのめり込んでいた。ゴジラに関することは何でも知りたいほどで、ゴジラ映画の音楽にも当然ながら関心を寄せていた。
やはり筆者が好きだったのは、ゴジラのテーマと言われるゴジラの登場曲である。
1954年の第1作から用いられているこの曲だが、筆者はおそらく『ゴジラVSキングギドラ』(1991)辺りを聴いたのだろう。
伊福部昭氏が作ったこの曲、”ゴジラのテーマ”と言うと色んな曲が当てはまるようだが、上に挙げている動画のパターンのものが好きだった。
さらには冒頭にハープの音色が用いられているものがとりわけ好きだったと記憶している。
この曲に惹かれた部分は、まず不気味さである。怪しげな旋律は悪魔的な感じがして、妙にドキドキするというか興奮を覚えたような記憶がある。
そして一般には「ゴジラゴジラ」と歌詞をあてて歌われるこの部分は、変拍子が用いられている。今思えば、プログレッシブロックや不気味なロックサウンドに関心を持つ土壌になったように思える。
ゴジラ GODZILLA 愛のテーマ(The Star Sisters)
- 作詞:Linda Hennrick、作曲:小六禮次郎
- 収録作品:『ゴジラ・サウンドトラックパーフェクトコレクションBOX4』(2006)、『ゴジラ(1984) (オリジナル・サウンドトラック / 70周年記念リマスター)』(2024)など
ゴジラ映画の中で、筆者が最も好きな作品を挙げると『ゴジラ』(1984)である。ゴジラが9年ぶりに復活する期待の大きさゆえか、あまり評価の高くない作品ではある。
しかし小六禮次郎氏の音楽が非常に冴え渡る作品であり、内容が今ひとつと言う人も(個人的には内容も好きであるが)、サウンドトラックは手に取っていただきたい。
ちなみにゴジラ70周年を記念したリマスター再発が行われたが、現在は1984年のゴジラは品薄状態のようである。(サブスクではそれとは別バージョンのサントラ音源が配信されている)
伊福部氏の迫力あるサウンドと土着的なメロディとは異なり、小六氏は歌心があると言うか、メロディが非常に流麗な楽曲が多い。
そしてゴジラ映画では唯一、英語によるポップスがエンディングに採用されており、それがこの「ゴジラ GODZILLA 愛のテーマ」である。
この曲も賛否両論あったそうだが、ゴジラが三原山へと沈んでいった後の何とも言えない寂しさが漂う楽曲で、幼心にも惹かれた楽曲だった。
サビよりも何よりも、イントロの悲しげなフレーズが好きだったのを覚えている。ギターで言えばアルペジオと言われる、こうしたフレーズの繰り返しも筆者の惹かれるポイントである。
WON’T BE LONG(バブルガム・ブラザーズ)
- 作詞・作曲:Bro.KORN
- 収録作品:『BORN TO BE FUNKY「ファンキーで行こう!!」』(1990)
おそらく筆者が最も早い段階で好きになった歌謡曲・ポップスの楽曲が、この「WON’T BE LONG」である。(リリース当時は2歳で、もう少し後に聴いたのだろう)
リリース当時にはそれほど反響がなかったそうだが、1992年にミリオンセラーを突破したので、その時期にテレビなどで頻繁に流れていたのを好んで聴いたのだろう。
この曲に惹かれたポイントは結構たくさんある。まずはイントロの不思議な音色である。
あの何とも触ったら心地よさそうな音、とでも言おうか、イントロ部分が聴きたくて何度も繰り返し聴いたような記憶すらある。
そしてやはり「オーリオーリオーリオー」と繰り返される印象的なフレーズは、幼い子どもでも口ずさめるものだった。
後から気付いたこととしては、筆者はこうしたソウル・ファンクの中でも土着的なビートの楽曲に惹かれるようである。この後に出てくる楽曲も、土着的なビートがかなり多くなっているのである。
りんごの泪(人間椅子)
- 作詞:和嶋慎治、作曲:鈴木研一・和嶋慎治
- 収録作品:『人間失格』(1990)
当ブログで最も多く取り上げているハードロックバンド人間椅子であるが、物心がつく前から何曲かは親から聴かされて知っていた。
その中でも最も記憶に残っていたのが「りんごの泪」である。親からも「この曲は口ずさみやすいから聴かせた」と聞いている。
聴いていた当時は当然ハードロック云々ということは分からないが、惹かれたのは「りんごりんご」という童謡あるいは民謡のようなサビと、土着的なリズムである。
前半部分は日本的で土着的なリズムであり、ベース・ボーカル鈴木研一氏の中にあるもので、後半のややファンクっぽい洋楽的な展開はギター・ボーカル和嶋慎治氏の中にあるもののようだ。
そのどちらもが筆者の琴線には触れていたようで、まるで子守唄のように身体に染み付いていた楽曲であった。そのため、後年に人間椅子を聴くようになって「懐かしい」とさえ感じたものである。
FUNK FUJIYAMA(米米CLUB)
- 作詞・作曲:米米CLUB
- 収録作品:『5 1/2』(1989)
おそらく「WON’T BE LONG」と近い時期に、好きになったと思われる楽曲が「FUNK FUJIYAMA」である。
米米CLUBが世間的に知られる”愉快な”バンドへと突き進んでいく象徴のような楽曲と言う感じもする。外国から見た日本のイメージの歌詞に、ファンクビート・サウンドは実に本格的なものである。
演歌のようなメロディに、ビートはファンクと言う面白さ、そしてやはりサビの繰り返しが印象的であるところに惹かれたようである。
どこかコミカルな感じがする楽曲と言うところも惹かれたポイントだろう。音楽にはどこか”おかしさ”や遊び心があってこそ素晴らしいもの、という価値観が自分の中に芽生えたかもしれない。
後年それほど聴かなくなってしまった曲ではあるが、何となく懐かしさとともに思い出す楽曲である。
深紫伝説(王様)
- 訳詞:王様(Deep Purpleの直訳による日本語詞カバー)
- 収録作品:『王様の恩返し』(1996)
90年代半ばに、直訳の日本語詞によるハードロックカバーで一世を風靡した王様を両親が聴いていた。両親は70年代のハードロック世代で、ちょうど王様の選曲が刺さる世代だった。
両親は当然オリジナルを知ってその直訳詞のおかしさに笑う訳であるが、まだ幼稚園~小学生だった筆者は王様でハードロックの洗礼を受けることとなる。
それゆえ、先ほどの「FUNK FUJIYAMA」と同様、ロックとはおかしくあるべきもの、という価値観が強烈に刷り込まれることとなった。
しかも「高速道路の星」とか「湖上の煙」とか、当時は分かるような分からないような日本語であったが、まだ英語よりは意味が分かるし、それを繰り返すおかしさとともにカッコ良さもあった。
後にそれがリフというもので、ギターで弾いて鳴っている音がカッコいいと思うようになっていく。王様と人間椅子が結び付いて、ハードロックが好きになっていく入り口となった。
当時はRolling Stones(転石伝説)やLed Zeppelin(鉛の飛行船伝説)なども流行っていたが、流れの良さとキャッチーさで「深紫伝説」を最も好んでいたのだった。
男はつらいよ(渥美清)
- 作詞:星野哲郎、作曲:山本直純
- 収録作品:『男はつらいよ サウンドトラック・ベスト』(2019)
ゴジラ映画とともに、どういう訳か幼少期から好きだった映画シリーズが『男はつらいよ』シリーズだった。ストーリーの細部は分からないながら、小さい頃から観ていた気がする。
やはり強烈に記憶に残っているのは、映画の最初に必ず流れる渥美清氏による「男はつらいよ」の主題歌である。訥々と流れていくお芝居から、一気に華やかになる印象があった。
いわゆるメジャーキーによる”ド演歌”の楽曲である。それまで聴いていたクラシック由来の曲や、ファンクのリズムなどとは異なり、非常に日本的なものだ。
しかし筆者はリズムやサウンドと言うよりも、”歌”と言う意味での演歌に興味を持ったようだ。演歌はメロディをパズルのようにはめるのではなく、一筆書きのように歌われる。
渥美氏の歌が抜群に上手いということでもないが、どんな歌手でも演歌は節回しを真似して見たくなるものだ。幼心にそうした歌の面白さを感じていたのかもしれない。
しばらく演歌を聴くことはなかったが、20代半ばに突如演歌にハマった原点はここにありそうである。
神話(爆風スランプ)
- 作詞:サンプラザ中野、作曲:ファンキー末吉/斉藤かんじ/井上鑑
- 収録作品:『ピロリ』(1995)
平成ゴジラシリーズが『ゴジラVSデストロイア』で完結することとなり、今度はガメラ映画が公開されることとなる。それが『ガメラ 大怪獣空中決戦』(1995)であった。
昭和のガメラ映画にも登場したギャオスとの戦いを描いた作品だが、内容は全く異なり、映画としても高く評価されている良作である。その主題歌となったのが爆風スランプの「神話」だった。
それまで爆風スランプの曲を知っていたのか記憶がないが、この曲は”カッコいい曲”として記憶に残っている。それはアニソン的な熱さを持ちつつも、旋律の美しい曲と言う印象である。
やはりまずは映画の終わりとともに、あの熱いアルペジオのイントロが入って来るところが素晴らしい。そしてストレートなAメロから、流麗なBメロに入る展開も好きだったと記憶している。
さらには”久遠の神話”と言った、守護神としてのガメラとリンクするような歌詞が印象的だった。筆者の中でのアニソン的なもの、カッコいい曲の原型になったような気がする。
ロビンソン(スピッツ)
- 作詞・作曲: 草野正宗
- 収録作品:『ハチミツ』(1995)
親からの音楽の影響の受け方として、よくある「車の中で延々と聴かされた曲」というのがある。その1曲がスピッツの「ロビンソン」である。
言わずと知れたスピッツの代表曲にして、非常に名曲である。筆者の母親がとにかくこの曲を気に入っており、「あともう1回だけ聴かせて」と何度もリピートして聴いていたのを覚えている。
この曲自体に特別な思い出などはないが、筆者の中の”名曲”の1つの型になっているのは間違いないだろう。
やはりここでも、印象的なリフ(イントロのアルペジオ)は重要な役割を持っている。哀愁と言って良いのか、どこか悲しげながらも、清らかな感じのするイントロである。
そして穏やかに流れていくAメロ、緩やかに展開していくBメロから、一気にせり上がっていくサビは、非常に歌謡曲的な感じもする。
ただそれを歌謡曲然とした形ではなく、ギターロックとして、オルタナティブロック風のサウンドに乗せて歌ったところに、単にメロディだけでなく、サウンドも含めて名曲と言う印象である。
筆者の中では、メロディだけでなくアレンジやサウンドの雰囲気なども、楽曲の魅力を決める大きな要因であることを、幼心に知った曲と言えるかもしれない。
プライマル(ORIGINAL LOVE)
- 作詞・作曲: 田島貴男
- 収録作品:『Desire』(1996)
スピッツの「ロビンソン」と似たような時期に、親が何度もリピートして聴いていた楽曲がORIGINAL LOVEの「プライマル」である。
ドラマの主題歌にもなり、ORIGINAL LOVE最大のヒット曲である。この曲も筆者の中では、名曲の型の1つとなっている曲である。
今改めて聴くと、サウンドアレンジからコード使い、メロディに至るまで非常に高いクオリティで構築されることが分かる。当時はそんなことは分からなかったが、不思議と惹かれるものがあった。
この曲の、秋や冬の枯れ木や冷たい北風など、寒い時期の澄んだ空気感がとても好きだった記憶がある。それは実際に筆者が、学習塾に送ってもらう時に車内で聴いた時に見た光景と重なる。
街が冬へと向かって行くどことなく寂しい時期に、この曲が流れてくると、その寂しさを包み込んでくれるような感じがしたのだった。
筆者の中で、初めて楽曲と風景が結び付いて記憶されている曲なのかもしれない。音楽にはそうした視覚と聴覚(さらにはそれ以外の感覚も)を結び付ける力があるのを知ったのだった。
YELLOW YELLOW HAPPY(ポケットビスケッツ)
- 作詞:CHIAKI&ポケットビスケッツ、作曲: パッパラー河合
- 収録作品:『Colorful』(1997)
筆者は小学校2年生になっていたが、学校では大人びた生徒が既に自分の好きな曲をレンタルCDショップで借りてきているのを知った。筆者もそうして好きな曲を自分で聴きたいと思うようになった。
そうして人生で最初に自ら聴きたいと思って手にした楽曲が、このポケットビスケッツの「YELLOW YELLOW HAPPY」であった。
このユニット自体、テレビ番組『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』から生まれたものであるが、筆者は番組を観ていなかった。音楽番組(を録画したもの)を観て知ったのだった。
当時は何より「流行っていた」と言うことも重要ではあったが、この曲の持つ独特なメロディやアレンジに惹かれたのもあったような気がしている。
サビはとても印象的なものであるが、明るく突き進んでいくイメージと、一方でマイナーやセブンスコードによって、独特の翳りがあるところも魅力的に思えた。
後から、作曲者であるパッパラー河合氏のプログレ風味のアレンジが味付けになっていたと知る訳だが、ポケットビスケッツの楽曲には全体的にそうした不気味さのようなものが魅力に見えていた。
WAになっておどろう(AGHARTA)
- 作詞・作曲: 長万部太郎
- 収録作品:『REVENGE OF AGHARTA』(1999)
小学3年生の頃、自分なりに好きな音楽を聴き始めていた頃であったが、テレビで観るのはアニメとか子ども向けの番組が当然ながらほとんどであった。
NHKの「みんなのうた」を聴いていた時、1つの楽曲に釘付けになった。それが「WAになっておどろう」という楽曲である。
世間一般的にはV6がカバーしたことが有名であるが、もともとは「みんなのうた」で流れたことから始まっている。そして作詞・作曲の長万部太郎とは、角松敏生氏の別名だったのである。
当時のエピソードとして、この曲が凄く良いと母親に話したところ、「V6の曲だね」と言われて、「それではない」と強く反発したそうだ。
「みんなのうた」で流れたバージョンにどうしてもこだわっていた。なぜなら、あの土着的なリズムはオリジナルでこそ聴けるものであり、やはりリズムにはこだわりがあった。
そして母親が「WAになっておどろう」について調べてみると、実は自身が活動”凍結”前に好んで聴いていた角松敏生氏であったことを知り、とても驚いたそうだ。
この曲の持つ土着的なリズム、そしてBメロで登場する美しいメロディ。筆者の中では、物心がつく前に好きになっていた音楽との関連性があるものだった。
※自部屋に流れるあの歌 Vol.1 AGHARTA – ILE AIYE〜WAになっておどろう〜 (1997)
Timing(ブラックビスケッツ)
- 作詞:森浩美&ブラックビスケッツ、作曲:中西圭三&小西貴雄
- 収録作品:『LIFE』(1999)
「WAになっておどろう」を聴いていた当時、ある理由で小学校にあまり行っていない時期があった。その当時の何となく寂しい気持ちを紛らわしてくれるのが音楽だった。
小学4年生になっていた当時にリリースされた、ブラックビスケッツの「Timing」にはとても元気づけられた。
ポケットビスケッツに対抗したものとは何となく知っていたが、やはり番組を観ていた訳ではなく、音楽番組で知ったものだった。
当時は、歌うことで自らを励ましていたようなところがあり、この「Timing」は歌ってとても心地好い曲だったのだ。
後からサウンドやリズムなども含めて好きになった曲ではあるが、歌詞を暗記するまで歌い続けた記憶がある。メロディと言うより、歌として最も記憶に残っているのがこの曲とも言えるだろう。
※ポケビはプログレ、ブラビはダンスミュージック – 2つのユニットの音楽性の違いと魅力
WAR WAR!STOP IT(下町兄弟)
- 作詞・作曲: BANANA ICE
- 収録作品:『ビーストウォーズ トランスフォーマー ソング ベスト 〜アゲイン〜』(2023)
小学校3年生頃から、好きなアニメやゲームなどが次々と増えていき、学校にはあまり行けなかったが楽しい時期ではあった。
中でも筆者が好きだったのが、当時画期的だったフルCGによるアニメ「ビーストウォーズ」であった。
グラフィックが斬新だったものの、やや重いストーリーを日本でヒットさせるため、コミカルなテイストに変えて大人気となったのも話題である。
そうした新しいこと尽くめのアニメであったが、テレビ放送が始まった時に流れてくるオープニング曲がまた鮮烈な印象を筆者に残したのだった。
この「WAR WAR!STOP IT」は、当時のアニソンとしては異例のヒップホップだったのである。当時の筆者は本格的なラップを聴くのも初めてで、衝撃的だったのを覚えている。
当時の日本では、まだヒップホップはあまりメジャーではなく、ヒットチャートに出てくるのも”なんちゃって”感のあるラップだけだった。
後からキングギドラなど、さらに先駆的なグループがいたことも知るのだが、筆者としては初めての本格的ヒップホップ体験だった。
しかも見事にアニメキャラクターの名前を盛り込み、韻を踏みながらのラップは今聴いてもカッコいい。
まとめ
今回は「自部屋の音楽」筆者がどのような音楽に影響を受けてきたのか、思春期以前に好きだった楽曲を15曲取り上げて紹介した。
物凄く俯瞰してみれば、筆者が好きな音楽は印象的な繰り返し(リフや歌のメロディ)と、土着的なリズムがあることが多いのが分かった。
後々は、歌謡曲的なメロディももちろん好きになっていくのであるが、子どもでも口ずさめる印象的なフレーズを繰り返すことへのこだわりは、いまだに変わっていないように思う。
繰り返しがある音楽へのこだわりの強さは、下記のような記事を書くにまで至っている。やはり子どもの頃に聴いたものの影響は大きいと言えるのではないか。
※繰り返し”リフ”のある音楽の魅力 – ブルース、ハードロックからダンス、アンビエントまで
またリズムやビートも重要な要素であり、どんな音楽を聴いていると心地好いか、ということの指針となっている。
ぜひ音楽が好きな人は、自身の幼少期の音楽体験を振り返ってみることで、自分にとって心地好い音楽は何なのか、改めて知ることができるので、おすすめである。
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