【浜田省吾】ファンクラブ限定イベント「青の時間」にちなんで”青”を思わせる楽曲を集めてみた

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ソングライターの浜田省吾は、2024年ファンクラブ限定の全国ツアー「Shogo Hamada Official Fan Club Presents 100% FAN FUN FAN 2024 青の時間」の開催が決まった。

近年はファンクラブ向けに年代別の選曲によるライブなど、企画性のあるコンサートを行ってきた。今回は浜田氏の楽曲でもある「青の時間」をテーマにすることが発表された。

どんな楽曲が選ばれるのか気になるところだが、”青”は様々なイメージを喚起させる色である。浜田氏の楽曲にも”青”を思わせる楽曲があるだろうか、探してみることにした。

今回の記事では、”青の時間”にちなんで、”青”を感じさせる楽曲を10曲選んでみた。ツアーの選曲予想と言うほど大それたことではなく、あくまで筆者の主観的な選曲である。

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浜田省吾の”青”を思わせる楽曲

”青”とはどのような色なのか、そこから選曲の基準を考えることにした。

青色は好感度の高い色とされるが、たとえば以下のようなイメージの色だそうだ。

落ち着く、信頼感、冷ややかな感じ、悲しみ

また青色と言えば、海や青空をイメージさせるもので、自然とも結びつきやすい。また空も日中の青空だけでなく、日が沈んだ後のトワイライトタイムのイメージも強い。

あるいは”青春”の言葉もあるように、青さは若さのイメージでもある。

このように考えていくと、”青”からイメージされるのは、純粋でありながらどこか落ち着く感じであったり、寂しさと美しさを兼ね備えたような感じであったり、という雰囲気である。

また楽曲のテーマとしても、単なる恋愛関係を超えた、より人間の本質的な部分や心の奥底に触れるような内容のものが合っているような感じがする。

ここではそう言った観点から10曲を選び、どの辺りから”青”を感じたのか書いている。またいくつかバージョンがある場合、どれが最も”青”を感じられるかにも触れている。

なお曲順はオリジナルリリースの古い順である。

防波堤の上

・収録アルバム:『愛の世代の前に』(1981)、『Wasted Tears』(1989)、シングル『凱旋門』(2019)など

『愛の世代の前に』のラストに配置された、ヘヴィな雰囲気が漂うロックバラード曲である。

歌詞の内容が意味深長であるが、浜田氏ご本人の解説によれば”虚無感の向こうに死が見えてきた”という、死を思わせる内容である。

DISCOGRAPHY | SHOGO HAMADA OFFICIAL WEB SITE
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人は日常の中を生きていれば、死を実感することはあまりない。しかし防波堤と言う陸と海の境目に立ち、ただ海の方へ身を乗り出して水の中に落ちてしまえば、死はリアルなものとなる。

そんな”あちら側”として大きく広がる海は、明るい青ではなく、濃い闇のような青である。

先の解説で浜田氏自身も、”若い頃というのは、漠然とした長い人生が目の前に横たわっていて、それを思うとき、濃いブルーに景色が染まっていく、そんな心模様”と書いている。

心象風景としての濃いブルーの海、それが「防波堤の上」からイメージされるものだ。アレンジとしてはオリジナルも良いが、『Wasted Tears』のアレンジが秀逸である。

僕と彼女と週末に

・収録アルバム:『PROMISED LAND 〜約束の地』(1982)、『The Best of Shogo Hamada vol.3 The Last Weekend』(2010)など

『PROMISED LAND 〜約束の地』のラストを飾る楽曲で、浜田氏が社会派のロックシンガーとしてのイメージを強くさせた楽曲の1つとも言える。

「この星が何処へ行こうとしてるのか」で始まる歌詞のテーマは深淵であるが、実は隣にいる”ただひとりの君”を守りたい、とサビでは歌っている。

中間部の語りが印象的であるが、社会情勢とは無縁に二人だけの世界にいる恋人たちにも、環境問題や世界情勢は身近に迫って来ることを伝える内容となっている。

この曲がイメージさせるのは、宇宙から見た地球のイメージであるとともに、それが私たちが見ている身近にある海と繋がっている、という感覚である。

青い地球をイメージさせることから、今回選んだ。ただやや他の曲とは色合いが異なる感じもする。

EDGE OF THE KNIFE

・収録アルバム:『DOWN BY THE MAINSTREET』(1984)、『EDGE OF THE KNIFE』(1991)など

『DOWN BY THE MAINSTREET』に収録された、ゆったりとしたリズムのバラード曲。10代の少年たちの成長物語がテーマのアルバムで、その中核の1つとなる楽曲である。

ここで歌われているのは若い男女の恋愛模様であるが、等身大という感じではなく、若さについて俯瞰して書かれた歌、と言う印象である。

若く”青い”時代について、ナイフのエッジを歩いているかのような危うさと表現した。そしてその舞台に真夜中の学校のプールを選んでいる。

若さと言う意味での青、そしてプールという水辺の青色が混ざり合う感触があり、この曲も青をイメージする楽曲として選んだ。

バラードリメイク集のタイトルにもなっているが、オリジナルとアレンジは似ている。

PAIN

・収録アルバム:『DOWN BY THE MAINSTREET』(1984)、『初秋』(2003)など

『DOWN BY THE MAINSTREET』のテーマにおいては、やや異質とも言える重厚感のあるバラード曲である。

ここで歌われているのは、悲しみの中でも悲嘆・喪失と言った、単なる悲しみの感情とは異なるものだ。どん底に叩き落されても、人はなぜか立ち上がる、そんな強さと脆さを美しく描いている。

日本では喪に服す時には黒を身に纏うが、心の中の色合いとしては青が染めているような感じもしている。生と死に触れた時、どこか凛として清らかな水が流れるような感覚になる。

アレンジとしては『初秋』バージョンも秀逸ではあるが、やはりイントロの悲しいピアノの旋律が印象的なオリジナルレンジをおすすめしたい。

青の時間

・収録アルバム:『誰がために鐘は鳴る』(1990)

2024年のファンクラブツアーのタイトルに取り上げられた楽曲だ。『誰がために鐘は鳴る』に収録された、非常に渋いバラード曲である。

物語は夕暮れからトワイライトタイムに移行する頃、彼女と待ち合わせたものの、高速道路の渋滞にはまる。

彼女とは別れるかどうかと言うタイミングで、時間に間に合わないことが彼の残酷にも答えになってしまう。あまりにあっけない終わりに、空はきっと青く染まって美しい情景なのだろう。

この曲で歌われるのも、単なる悲しみとも違う、諦めと言うか虚無感である。そして非常に静かな世界であり、青く染まっていく空と高速道路にある無数の車のライトが美しい光景だ。

悲しさや虚無感ゆえ、俯瞰して見ると美しくも見えてしまう、そんな光景には青色が似合う。

サイドシートの影

・収録アルバム:『誰がために鐘は鳴る』(1990)、『The Best of Shogo Hamada vol.1』(2006)

アルバム『誰がために鐘は鳴る』では「青の時間」からそのまま続く形で「サイドシートの影」へと曲が移っていく。

実は歌詞の内容も連続性があり、彼女と会えなかった男性は、誰もいないサイドシートに話しかけながら、”曖昧な痛み”の中で、真夜中の通りを海まで車で走らせるのだった。

「青の時間」では、どうすることもできずに静寂な時間が流れていくのだが、それを何とかしようともがく様子も「サイドシートの影」では垣間見える。

歌のラストでは「僕の影しかいないのに」と、光が差す時間帯になっていることが窺える。時間帯は真夜中から夜明けを感じさせるものだと、筆者は考えている。

トワイライトの青で始まった「青の時間」から、夜明けの青色、そして朝日が昇り始めるところまで、見事にその情景が浮かぶ楽曲になっている。

あれから二人

・収録アルバム:『青空の扉 〜THE DOOR FOR THE BLUE SKY〜』(1996)など

『青空の扉 〜THE DOOR FOR THE BLUE SKY〜』に収録された隠れ名曲とも言える、味わい深い楽曲である。

楽曲で歌われるのは、同じ高校に通っていたのであろう男女が、ずっと後になって再会する物語である。男性はミュージシャンになり、お互いに別々の道を歩んできたことが窺える。

学生当時、彼らが付き合っていたのかも分からないが、確かなことは今二人が恋に落ちようとしていて、しかしもしかすると本当は恋に落ちてはいけない事情もあったりするのかもしれない。

この曲ではかつての若い二人の”青さ”を歌いつつ、時間を飛び越えるような感覚になる。

そして若い頃には青空の風景が浮かび、再会した二人にはトワイライト、あるいは夜明け前の青い空が舞台となっている感じもする。時代とともに風景が移り変わって感じられる楽曲である。

彼女

・収録アルバム:『SAVE OUR SHIP』(2001)、『The Best of Shogo Hamada vol.1』(2006)など

実験的なサウンドや曲調が目立つ『SAVE OUR SHIP』の中にあり、メロディはとてもオーソドックスなバラードナンバーである。

タイトルがシンプルに「彼女」であるように、歌詞では愛する彼女が登場する。複雑な男女関係を歌にすることの多い浜田氏であるが、ここに登場するのはある意味で理想とも言える彼女像である。

そして「光へと導く」存在の”彼女”は、どこか母なる存在のようでもあり、私たちの全てを包み込んでくれるような、普遍的な愛すら感じられるような内容だ。

そうした感覚を持つのは、この曲のサウンドに秘密がありそうだ。打ち込みを主体とした、どこかアンビエントな雰囲気のサウンドは、まるで水の中にいるような感覚である。

水の中にいる安心感、それは羊水の中にいた記憶がそうさせるのか、”彼女”を通じてもっと普遍的な安心感の中に包まれているような感覚になる不思議な曲である。

花火

・収録アルバム:『My First Love』(2005)

『My First Love』には家族を題材にした楽曲がいくつかあり、中でも悲しい物語を題材にしたのがこの「花火」である。

成長した娘と息子のいる父親は、ある日家を飛び出したまま帰らなくなってしまった、というストーリーだ。子どもたちへの愛情は持ったまま、別の人との人生を歩むことになった男性の葛藤である。

子どもたちの父親としての自分、そして今の自分を結び付けるのが、夏の夜空に浮かぶ花火である。

花火の華やかさは”青”のイメージではないかもしれないが、父親の心に広がるブルーの心象風景が、花火の華やかさによって際立って見えてくるように思える。

なおこの曲の続きのストーリーは次作『Journey of a Songwriter 〜 旅するソングライター』収録「五月の絵画」にあり、ついに娘と再会する場面の心情を歌った名曲である。

「五月の絵画」は新緑や陽が差すような柔らかなイメージで、2曲を対比させれば、やはり「花火」は青色の印象だ。

ある晴れた夏の日の午後

・収録アルバム:『My First Love』(2005)

『My First Love』のラストに配置された楽曲。『My First Love』は「光と影の季節」があるように、私たちの人生における光と影について、時に街の風景や自然現象とともに描いた作品である。

「ある晴れた夏の日の午後」は「君と歩いた道」と対になっているようで、「君と歩いた道」が回想や内省の言葉が綴られているが、「ある晴れた夏の日の午後」はどちらかと言えば情景描写である。

20歳頃の”彼女”を写真に撮った”オレ”が登場するが、それ以外の物語は書き込まれておらず、夏の日の午後のムッとするような暑い空気感が伝わってくるような歌詞とサウンドである。

ここで描かれる夏は不快なものではなく、かと言ってビーチなど楽しいものとも違い、自然現象としての夏、凛とした夏が描かれている。

広大な青空の下、夏の空気感が伝わってくるスケール感のある楽曲だ。

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まとめ

今回は2024年のファンクラブツアーのタイトル「青の時間」にちなんで、”青”を思わせる浜田省吾氏の楽曲を選んで紹介した。

今回”青”からイメージするのは、人間の心の奥にある風景であったり、単なるラブソングを超えた人間の心の機微のようなものを想起させる曲であるとした。

そうなると、ソングライターとしての成熟とともに、”青”をイメージさせる楽曲が多くなっていく印象がある。

浜田氏は80年代中盤まではロックシンガーという印象が強く、その頂点に名盤『J.BOY』があるように思う。

そこから歌の主人公の物語を紡ぐソングライターという呼び方が相応しくなったのは、1990年の『誰がために鐘は鳴る』の辺りが境目だったようにも思える。

ロックやポップスの様式の中で、より複雑な人間関係や心の奥底にあるものを歌うようになった浜田氏の楽曲からは、楽曲から連想する色やイメージのようなものが浮かんでくる。

歌詞のストーリーを想像するのも面白いが、色やイメージを思い浮かべながら聴くのも面白いかもしれない。

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