「本物」は大事

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「日経エンターテイメント」を立ち読みしておりましたところ、興味深い内容がありました。

それは筒井康隆先生の新作に関する、先生のインタビューです。その中で最近の文学について

「読者が、表面的には似た内容の文章でも、レベルの違いや本質が見抜けなくなってきている」

というようなことをおっしゃっていました。それがケータイ小説などに顕著に表れているということも書いてありました。

これは「現代の若者の状態を捉えている」と感じました。もっとざっくり言ってしまうと「本物を知らずに育った若者が多い」ということになるでしょう。この問題は文学に限らず、音楽や美術などあらゆる文化に関わります。

例えば音楽の話をすると、幸い私の両親はともに楽器を演奏し、音楽は沢山聞いていたので、幼いときから様々な音楽に触れることができました。偉そうな言い方かもしれませんが、やはり「本物」を聞いたときの感動は、明らかにそうでないものとは違います。残念ながら「本物」と感じられる音楽は昔に多かった気はしますが…。

とにかく今の若者は、ベテランの腕がたつミュージシャンと、デビューしたての若手バンドを同じレベルで聞いているということです。しかしこれは若者の責任ではなく、親の責任でしょう。親が子供に本物の音楽や文学や映画を見せなかった。それが問題なのです。

やはり名作と呼ばれるものは、この日本の文化水準を保つためにも見る(聞くor読む)べきでしょう。必ず今あるドラマや映画、音楽にはない感動があるはずです。


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