サムライブルー②

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さて続きです。

怒髪天というと熱く「ドンと行こうぜ」的な曲が代表曲に挙げられますが、「サムライブルー」は落ち着いた曲ながら、熱いメッセージを含んだ曲です。そして何より怒髪天活動再開最初に発表された曲。怒髪天お得意のアップテンポで痛快な曲ではなく落ち着いた曲でスタートしたことは、活動再開の意気込みを感じることができます。

曲調はフォークに近いです。演奏は凝ったフレーズをあまり入れずシンプルさを意識して作られているようで、歌メロが強調されています。そして物悲しいサビのメロディーが素晴らしいです。

サビの歌詞に「誰のせいでもなく 人は悲しいなら」とあります。これは個人的な感想ですが、確かに人は辛く悲しいもののように感じます。例えばミュージシャンならば、売れようと思って全力で活動する。そして売れると録音設備などの環境が良くなる。しかし曲を出しても売れる前のように良い曲にならない。結局売れようと頑張っていた時のような必死さがないために、作品にも無難さが表れてしまうのです。売れることを目標にしていたのに、売れると失うものが出て来る。バンドをやってデビューした訳でもないので、勝手な憶測の部分もあると思います。

ただ何についても言えますが、人はこのように苦しみと常に戦っていかなければならないようです。ミュージシャンの例に戻れば、その後は解散となってしまう場合が考えられます。いささか極端かもしれませんが、この例を全人類の歴史に当てはめると、人間は文明を発展させ、豊かさの後に戦争で富を奪い合い、また豊かさを求める。栄枯盛衰を繰り返した果てには人類の終わりが来るような気がしてしまいます。

話がそれすぎて曲の話に戻せなくなりそうですが、「怒髪天」はこんな方にオススメです。

・自分よりもずっとずるくて嫌な奴が偉くなっているのがムカつく人

・男は「男はつらいよ」の寅さんのように「顔で笑って心で泣く」痩せ我慢こそが美学だと考える人

・以前このブログで書いた「あしたのジョー」の話で、後者に当てはまりそうな人

あとは音楽的に、演歌はもちろんフォークなど泥臭い音楽が全くダメな人はやめた方が良いでしょう。

彼らは40あるいは40近い年齢ですが、疲れた日本人に生きるエネルギーを与えてくれることでしょう。

長くなりましたが、まずはベスト盤「D-stance」を手に取って頂いて、一曲目の「サムライブルー」から怒髪天の世界に入ることをオススメします。

今回はこの辺で。伝わりにくい駄文で申し訳ないです。頑張ります。


コメント

  1. NTT より:

    ここを去る前に何か日本らしさを持ち去りたかったので、ちょうど良かった。
    参考にさせていただくことに。

  2. malton より:

    それならちょうど良いと思いますよ。「雑草挽歌」「宿六小唄」「放吟者」など曲名からも日本らしさが出てます。英語詞はほとんどありません。全く違う世界を体験することになるでしょう。以前書いた「陰陽座」は歌詞が和語で、和音階も取り入れたヘビメタバンド。これも存分に日本らしさを味わえます。

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