少しダラダラやっている印象もあるので、今日にて終わります。
9.鬼一口
これはテンポは速いですが、1stを彷彿させるような曲です。「眩暈坂」などの世界観に近い気がしました。と言うのも、非常に展開は多く、おどろおどろしいリフや途中の静かな展開などが昔と似ているからです。
曲の説明は各所でされている通り、鬼に一口で食われる瞬間をスローモーションで描いた、ということでした。詞は陰陽座の曲にしては分かりやすく、ストレートだと感じました。
10.道成寺蛇ノ獄
これはタイトルからしておどろおどろしい曲かな、と思っていたのですが、もっと長編の劇的な曲でした。でもこのアルバムでは1番ぐらいではないかという曲だと思っています。まず始まりの綺麗な展開が良いです!前半メロディと歌が中心、それからまたハードな展開に移っていく部分もかなりカッコいいリフとメロディですね。瞬火氏の歌う部分も良いメロディです。
そして歌部分の間にあるギターが非常に人間椅子っぽいフレーズでした。
11.鎮魂の歌
黒猫さんの曲です。これはこの曲順で聴くとまた良さが増すようです。今回は後半でメロディアスなものをいくつか置いていることでアルバム全体の重量感・華やかさがあるような気がしています。
12.にょろにょろ
タイトルの意味が方言で、「おばけ」と知ったので納得しましたが、知る前はどんな曲か全く想像できませんでした。これは「舞いあがる」から来ている系譜に属するのでは?という曲です。テンポ的に扇子を振る感じではないかもしれませんが、そういうジャンルですね、おそらく。
賛否両論ありそう、という評判を聞きますが、でもなかなか良い曲なのでウケているのではないかと私は思っています。この曲を最後に持ってくるあたりが、陰陽座らしいです。と言うのも、最後にこの「魑魅魍魎」という一つの作品群にどっぷり浸かっていた私たちを、若干作り手である陰陽座の方に目を向けさせて、映画のエンドロールさながら「私たちの新譜聴いてくれてありがとう」と言っているかのごとく、作品を終えようとしているからです。
全体を見てきましたが、割とこのように3部に分けられるような気がします。1部は幕開け~勢い重視の曲、2部はどっしりしたロック、3部はメロディと終焉。まあそういう分け方は明確にできませんが、流れとしては意識されているのではないかと思います。
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