バリエーション豊かな音楽性の「ビーストウォーズ」主題歌の名曲を選んでみた

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画像出典:タカラトミー

昨日4月16日、声優の藤原啓治さんが癌のために亡くなった。

そんなに声優の方の名前に詳しい訳ではない。

しかし僕にとっては忘れられない、ビーストウォーズダイノボット役をされた声優さんなのだ。

ビーストウォーズはとても思い入れのあるアニメ作品で、またダイノボットと言うキャラクターが1番好きだった。

今回は藤原さんを偲んで、ビーストウォーズ特集をしてみたい。

このブログは音楽に関するものであるから、やっぱりアニメ作品であっても音楽を取り上げる。

実はビーストウォーズシリーズ、主題歌もなかなか面白いのだ。

いきなり主題歌の話に入る前に、まずはビーストウォーズシリーズについて、そして藤原さんの演じたダイノボットについて少し触れてみたい。

・ビーストウォーズシリーズについて

ビーストウォーズ20周年特設サイト|タカラトミー
ビーストウォーズ20周年特設サイト。株式会社タカラトミー公式サイトです

そもそもビーストウォーズシリーズのはトランスフォーマーシリーズの中の一作という位置づけだ。

トランスフォーマ―と言えば、アメリカでも映画化されてご存知の方も多いだろうと思う。

トランスフォーマ―は主に乗物からロボットモードに変身するのだが、このビーストウォーズでは生物から変身するというのが特徴だ。

第1作は1997年に放映されたが、当時はまだ珍しかったフルCGアニメーション作品だった。

設定は実はよくわからなくても見られる作品になっている。

元はと言えばカナダで制作され、設定もやや難解でシリアスな作品だったようだが、日本では玩具の販売も見込んで、子ども向け作品であることが要求された。

そこで吹き替えをシリアスなテイストではなく、面白おかしいやり取りに変えてしまったのだ。

しかしそれが大ヒットに繋がり、玩具も大いに売れたようだ。

ストーリーの大枠としては、正義のサイバトロンと悪のデストロンが、大昔の地球を舞台に戦うというもの。

エネルゴンと言う鉱石の力により、ロボットモードでいられる時間が短く、普段はビーストモードでいなければならない。

とにかくストーリーは維持しながらも、声優さんのアドリブが投じられ、楽しく見られる作品となった。

大人気のうちにシリーズは終わり、CGアニメの続編も海外では作られていたが、日本ではすぐに放映することが間に合わず、通常のアニメーションで日本独自に続編が制作された。

それが1998年のビーストウォーズII、続く1999年のビーストウォーズネオであった。

これらも基本的には面白いテイストを維持した作品であった。

そして1999年に満を持して、CGアニメシリーズの続編、ビーストウォーズメタルスが放映された。

1作目以上の声優のアドリブが冴え渡り、お笑い要素が強まっている。

そして何話分か映画作品用に使ってしまった分は、既存の映像を切り貼りして、新たな吹き替えを入れた作品を放映した。

これが物まね合戦が繰り広げられるなど、日本アニメ史に残るアドリブ合戦となり、語り継がれている。

なおその後、ひっそりとネット放送で2004年にメタルスの続編、ビーストウォーズリターンズが放映されている。

原作のスタッフの変更により、内容が暗く、より難解なものになってしまい、現地では失速した作品として知られているようだ。

そこで日本版では地上波でもないからと、かなりストーリー無視とも言えるアドリブ合戦となった。

(実は地方局では地上波放送されているが)

なお今はタカラトミーのYouTubeチャンネルでビーストウォーズ第1作が期間限定で見られるようだ。

僕はやはりIIやネオもそれなりに面白いのだが、CGシリーズの声優陣による作品が好きだった。

キャラの立った面々の中でも、実は重要なキャラクター、それがダイノボットだ。

・ダイノボットについて


出典:Amazon

亡くなった藤原さんが演じたダイノボットは、もともとデストロンだったが、サイバトロンに寝返ったというキャラクターだ。

戦闘能力は高く、気も短いが、誇り高い戦士という設定である。

お茶目でふざけたことも言うキャラクターで、とても面白いのだが、最後はとても悲しかった。

メタルスシリーズの第8話だ。

デストロンに再加入しようとしたダイノボットだったが、結局サイバトロンに戻ることに。

しかし大事なディスクをデストロンに渡してしまったダイノボットは、一人デストロンと戦う。

生命維持コンピュータの警告を受けながらも、最後の力でディスクを破壊し、死んでしまうのだった。

個人的なことを言えば、ダイノボットは面白い上に男気に溢れるキャラクターだったので1番気に入っていた。

まさかこんなに悲しく死んでしまうとは思わず、号泣してしまった。

・ビーストウォーズシリーズの主題歌のおすすめ曲

さて、ここから話を音楽に移して、ビーストウォーズの主題歌を紹介したい。

ビーストウォーズ主題歌の良いところは、ちゃんとアニメに出てくる用語が散りばめられた、アニメ用の楽曲が使用されていることだ。

ただしすべての楽曲と言うわけではないが、CGシリーズはかなり意識されて作られている。

それでは僕の選ぶ、ビーストウォーズ主題歌ベストを紹介したい。

・WAR WAR! STOP IT!(下町兄弟)

ビーストウォーズ第1作目のオープニング曲だ。

何とこの時代のアニメ主題歌でヒップホップである。

当時小学生だった僕は聴いたことのない音楽で、それに驚いてしまった。

CGアニメと言う斬新さに、ヒップホップと言う音楽が乗っかることで、より最先端を感じられたと思う。

今聴いてみてもかっこいいヒップホップだ。

しっかり「サイバトロン」「コンボイ」などのワードも入っている。

それでいて子どもでも頭に残るフックのメロディも印象に残る名曲だろう。

・FOR THE DREAM(Mickey)

ビーストウォーズ第1作目のエンディング曲であるが、あまりアニメ用の曲という訳ではなさそうだ。

しかしかっこいい曲なのだ。

そして歌がとても上手いので、「Mickey」なる人物は何者なのだろうと、ずっと気になっていた。

意外なところからその答えが分かった。

一時クレイジーケンバンドにかなりハマっていたが、ボーカルの横山剣さんの楽曲提供した曲にも興味を持っていた。

その中でもCKBの代表曲「せぷてんばぁ」はもともと神崎まきさんという女性歌手に提供したものだった。

そう、神崎まきさんが別名義で歌っていたのがこの曲だったのだ。

高音が抜ける素晴らしいボーカルだ。

・Super Voyager(Cyber Nation Network)

ビーストウォーズIIの後期オープニング曲。

セカンドについては、オープニングはいずれもこのユニットによるものだが、個人的には後期のこちらの方が気に入っている。

いかにも90年代後期と言うサウンドで懐かしさがこみ上げてくる。

こういった打ち込みと歪んだギターのサウンドは当時たくさんあったので、アニメの主題歌でも随分と取り入れられたのだろう。

アニソンのある意味王道のような形で、後にも繋がっているような気がする。

・手の中の宇宙(又紀仁美)

ビーストウォーズネオのエンディング曲。

実はしっとりとしたとても良い曲なのだ。

これもいかにも90年代後半にあるバラード曲と言う感じなのだが、又紀仁美さんの歌声が好きになり、その後作品を買い集めたりした。

主に90年代にシンガーソングライターとして活動された方で、こういったしっとりとした曲調の名曲をたくさん残されている。

・魂のエボリューション(影山ヒロノブ)

ビーストウォーズメタルスの前期オープニング曲。

もうCGシリーズの続編が楽しみでならなかった僕は、主題歌もいったいどんな曲なのか楽しみでならなかった。

1作目がヒップホップと言う全く新しいジャンルだったので、今回も期待をしていた。

そこで流れるピアノからの、このハードロックである。

一瞬で好きになってしまった。

影山ヒロノブさんと言えば、ヘドバンの70年代ハードロック特集でもインタビューを受けるなど、ハードロックの好きな方だ。

この曲も古き良きハードロックのスタイルをしっかりと受け継いだ名曲だ。

僕個人は人間椅子にハマる直前の頃であり、もうハードロックを受け入れる態勢はできていたということだ。

・Halleluyah(影山ヒロノブ/堀江美都子/バ・ビ・ブ・ベ・ボンバーズ)

ビーストウォーズメタルスの後期エンディング曲。

レゲエ調のリズムが新鮮だったが、メロディはとっても王道のアニメソング。

そしてサビはゴスペル調であり、これもまた新鮮だった。

アニメソングはかくあるべきとも言うような、しっかりビーストウォーズの用語が散りばめられている点も素晴らしい。

メタルスシリーズは最終回などで、声優さんが歌に入ってきて大騒ぎになる演出も見ていた楽しかった。

・最後に

ビーストウォーズシリーズの続編が作られることはないかと思ったが、トランスフォーマ―の新作映画にビーストウォーズが候補に挙がっていたというニュースがあった。

日本語吹き替えの際にはぜひ当時の声優さんでお願いしたところだ。

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