特撮の行方

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何とも寂しいニュースがありました。

円谷プロが身売り→買収されるという結末になりました。私自身はウルトラマンよりもゴジラが好きなので、ショックの大きさはウルトラマンファンの方よりも小さいとは思いますが、何しろ「特撮がウケなくなったのかな?」という点が残念です。

今や人気があるのは戦隊モノや仮面ライダーのようです。これらは言わば人間と同じサイズでの戦闘が基本であり、人間ドラマとして描く事も可能です。つまりはあまりファンタジーの要素は薄れ、普通のドラマに近付きかねません。

一方ウルトラマンなどは、人間ドラマが怪獣やウルトラマンの戦闘シーンを盛り上げる役割を果たし、我々は現実では有り得ないサイズでの戦いを見る事ができるのです。

こう考えると「今ゴジラが復活したら?」というifは起きる可能性は少なく、また今は出て来て欲しくないです。なんせ今は特撮がウケないようだから。

それだけではありません。最近はすぐにキャラクター化する傾向が強いです。特に昔人気のあったゴジラなどは、小さい子でも親しめるようにキャラクター化されやすいはずです。そうするとゴジラのイメージは軽薄になり、全てが商業に巻き込まれたエンターテイメントになっていまいます。もはや最終作「FINAL WARS」がそうでした。勿論グッズが発売される事は昔からありました。しかし映画自体は「日本映画」として、とても硬派であり、大人向けであり、そして軽い気持ちでは見られぬような重さがありました。しかし今はどうも見る側が分かりやすいように、と軽くなってしまうようです。

ゴジラは「立派な日本映画」だと思っています。だからどうか復活の時はそのスタンスを貫いて欲しいです。宣伝とグッズ販売ばかりが先行してしまうような作品(またその作品自体もその一大エンターテイメントの一部に組み込まれてしまっている)にはして欲しくないです。「ミレニアム」以降、特にメカゴジラ以降はそれで失敗したはずです(少なくとも昔からのファンにとっては)

もう一度社会に対する怒りとして、重厚なゴジラが復活する日を楽しみにしています。


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