音楽を”好き”になる感覚は、言葉で表すのがとても難しい。そして言葉に表す必要もないものではある。
ただ音楽を掘り下げて聴いていくうちに、音楽を好きになる要素はいくつかあることが感覚的に分かってきた。
中でも”良い”音楽と”好き”な音楽と言う分け方で考えていくと、音楽にまつわる”好き”の感覚が見えてくるように思える。
今回はそんな音楽の”好き”の正体を探ろうと言う記事である。
音楽の”好き”という感覚の2つの要素
音楽を”好き”という感覚は、もちろん言語化する必要もない感覚である。ただ色んな聴き方を深め、広げていくと、分解して説明できる部分も出てくる。
筆者が注目しているのは、”好き”の中には、”良い”音楽であることも含まれている、という点である。これは厳密には好きな音楽とは、異なる要素ではないか、とも思っている。
ここでは、”好き”を構成する中で、”良い”音楽と感じられる部分、そして真に好きであると感じている部分は何であるのか、考察してみた。
”良い”音楽が”好き”に貢献する部分
好きな音楽だと思って聴いているものは、往々にして”良い”音楽である、ということが多い。
果たして”良い”とは何か、これも説明は難しいものである。しかし”好き”に比べると、いくぶんか言語化しやすいものに思える。
なぜなら音楽の良さとは、ある程度客観性を持って評価される部分の事だからである。実際に評論家なる人々によって、音楽の良さは評価されている。
客観的に分析するとなれば、ロジカルな要素でなければならない。音楽におけるロジカル・メカニカルな要素、記述可能な領域とは何か。
それはたとえばメロディであり、音楽ジャンルであり、歌詞や展開などである、と思っている。
メロディであれば、音階と言う非常に数学的なものであり、その組み合わせに美しさが表れるものである。また歌詞は言語であり、これも言葉の組み合わせと言う記述的なものだ。
これらは音楽的な良さ=完成度のようなもので、それは一度脳で解析された上で、より奥にある感性などに響くものではないか、と思っている。
一度脳で処理されるからこそ、客観的な判定に用いられる、というものである。
筆者の好きなハードロックの分野で言えば、たとえばDeep Purpleなどは非常に構築された楽曲、流麗なメロディなど、客観的な評価が高い”良い”音楽と言えるだろう。
一方で筆者の好きなVenomなどは、かなり荒々しくメロディも全くないめちゃくちゃな音楽とも言えるので、客観的な”良さ”で言えば、明らかにDeep Purpleの方が好きな人が多い。
しかし筆者がどちらが好きか、と言われると、Venomの方であり、良い音楽だから好きか、と言われるとそうとも限らない。
真に”好き”という感覚?
一方で音楽の”好き”とは、脳の処理をある意味では通らないで、まさに好きであると感じられる要素があるように思える。
それが肌感覚のようなものであり、客観的には測りようのないものだ。
スピリチュアルなどの領域に重なるが、音の周波数や演奏している人たちの波動が、聴き手とどのように共鳴するか、という部分である。
これは聴き手それぞれに固有の波動を持つため、全く主観的なものである。波動が合う・合わないは全く個人的なもの、それゆえ”好き”な音楽の基準はその人の中にしかない。
どんなに構築され、客観的な”良さ”を主張しても、合わないものは合わないのである。そして実は主観というよりも、もっと奥底で感じ取っているものではないか、とも思っている。
そのため音楽ジャンルには全く縛られずにあるもので、だからこそその人の中で一貫性がなさそうで、”好き”なものとして繋がりのある音楽たちなのだ。
筆者の場合、先ほど挙げたVenomのようなうるさいジャンルも好きであるし、真逆に静けさこそが良い、David Sylvianの初期の楽曲なども非常に好んでいる。
あるいはIncognitoのような洗練されたファンクも好きだし、冠二郎氏のようなどっぷり演歌も好きだ。
これらにジャンル的な一貫性は全くないが、自分の中では波長の合う音楽と言う1点で共通している。これが実は本当の心の奥底で、”好き”だと感じている音楽だと思っている。
まとめ
今回は音楽への”好き”の感覚について、分解して考察した記事であった。
音楽を聴く時、人はメロディや歌詞、音楽ジャンル、展開などを聴いているだけだと思っているかもしれない。
しかしそれは音楽を”良い”と評価する時に用いられるものであり、どちらかと言えば、脳を介して処理されているものだと考える。
その奥には、いわゆる周波数・波動と言った領域で、”肌が合う”ような感覚で、出ている音の相性を感じ取って、”好き”だと感じているのである。
ただし両者が独立に存在する訳ではないとも思っている。クオリティの高さ、芸術性の高さは、結果的に整ったエネルギーを出すので、”好き”に繋がりやすいだろう。
ただそれでも、波長が合うかどうかは人それぞれ、”良い”音楽がその人にとって好ましいかどうかは分からないのである。
※「音楽が好きな人」の幅があまりに広いので3つに分類して整理してみた – 歌・音楽・音楽と言う現象



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