【クレイジーケンバンド】横山剣の自宅録音シリーズからオリジナルアルバムに収録された曲集

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クレイジーケンバンド
画像出典:ORICON NEWS

今回取り上げたいのは、クレイジーケンバンドである。と言うか、厳密にはボーカルにして作詞・作曲を手掛ける横山剣さんだ。

クレイジーケンバンドでは活動の初期から、横山剣氏が自宅録音した音源を販売してきた。その中に入っている曲は、未発表曲もあれば、クレイジーケンバンドの楽曲となったものもある。

今回は横山剣氏の自宅録音シリーズに入っている楽曲のうち、正式に音源となった楽曲を取り上げる。

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  1. クレイジーケンバンド・横山剣の自宅録音シリーズについて
    1. クレイジーケンバンドの音楽性について
    2. 横山剣の自宅録音シリーズについて
  2. オリジナルアルバムに収録された自宅録音シリーズの楽曲
    1. 第1集『シャリマール』
      1. シャリマール
      2. プーナ
      3. 長者町ブルース
      4. 本牧ビーチフィールド
      5. 本牧ソウルレディ
      6. 踊り子
      7. 空っぽの街角
      8. ホリデーイン中華街
    2. 第2集『スゥィート・ヴァイブレーション』
      1. スゥィート・ヴァイブレーション
      2. セプテンバー
      3. 黒猫のファンク
      4. 横顔
    3. 第3集『香港的士』
      1. 香港的士
      2. 退屈な日曜日
      3. となりのねえちゃん
      4. 大好きロドリゲス
      5. ウォーカーヒルズ・ブーガルー
    4. ザ・自宅 『麗しの沙羅』
      1. 麗しの沙羅
      2. ヨコスカン・レイン
      3. MUSTANG 1965
      4. GETしろ
      5. 香港製のハンサムボーイ
      6. 週末28
      7. Sex Horn
      8. Summer Madness
      9. 2CV
      10. それは伊太利庵ツイスト
      11. おしゃれ泥棒1600GT
    5. ザ・自宅『題名のないSOUL』
      1. 砂嵐
      2. 元町プールの水より冷たい汗
      3. 瞳が泳いでる
      4. Walking in the Sunshine
      5. 離婚伝説’67
      6. カモナマイハウス(一部分)
      7. かわいい訪問者
      8. ルーレット・ブーガルー
      9. 世界
      10. Love Line
      11. CK’S Soul Revue
      12. シンデレラ・レブリ
    6. ザ・自宅『9月21日』
      1. 高速バス
      2. 貿易公司の社長の娘
      3. R.I.P. SUPER BAD
      4. 雨だれ
      5. SUNSET
      6. また会える日まで
      7. カラオケ・スナック
      8. 特別女
      9. このまま
      10. ジェット・ストリーム
    7. 未収録の隠れた名曲たち
      1. 矢沢ゴールドレイン
      2. 麗しの沙羅(→2022年にアルバム『樹影』収録)
      3. 湾仔女郎
      4. 秘密のダイヤリー
      5. Again
      6. My Girl
  3. まとめ

クレイジーケンバンド・横山剣の自宅録音シリーズについて

クレイジーケンバンドは1997年に結成。

2005年のドラマ「タイガー&ドラゴン」のもとになった楽曲、「タイガー&ドラゴン」は耳にした方も多いだろう。

そんなクレイジーケンバンドの音楽をディープに楽しむべく、作曲者の横山剣さんが自宅で録音した音源を公開している「横山剣の自宅録音シリーズ」に迫った。

クレイジーケンバンド初心者の方にはこちらがおすすめ

クレイジーケンバンドの音楽性について

クレイジーケンバンドの音楽性について簡単に紹介したい。クレイジーケンバンドと言うと、なんとなく”昭和歌謡”をイメージしやすいが実はそうとも言えない。

特に注目され始めた頃の2002年『グランツーリズモ』の頃などは、剣さんの出で立ちがまさに昭和な感じだったが、当時の推し曲「GT」も陽気なポップスと言う感じだ。

「タイガー&ドラゴン」のイメージが強かったからか、昭和歌謡のイメージが独り歩きしてしまったのかもしれない。

その後のクレイジーケンバンドは、どちらかと言うと昭和歌謡・演歌的な要素は影を潜め、R&Bやソウル色が強まっていったように感じる。

例えば「タオル」という楽曲はとてもメロウで良い曲だ。

そしてクレイジーケンバンドの特徴として、アルバム単位で見ていくと、実に幅広い音楽性を持っている。ロックンロールにAOR、ソウルにボサノバ、演歌にジャズと何でもありだ。

クレイジーケンバンドの音楽性は1つに絞ることはできない。

ただクレイジーケンバンドの音楽の中で一貫していると思うのが、無国籍な音楽というところだろう。

これは初期の『Punch! Punch! Punch!』や『Goldfish Bowl』などでも、アジアや中近東の国々のムードと言うか、不思議な異国情緒に溢れている。

この雰囲気だけは、今に至るまでずっと変わらずにあるように思う。そしてこの無国籍感の原点になっているのが、やっぱり横山剣氏の頭の中で鳴っている音楽そのものだ。

そして脳内に鳴っている音を、そのまま炙り出したような音源シリーズが『横山剣の自宅録音シリーズ』なのだ。

横山剣の自宅録音シリーズについて

さて『横山剣の自宅録音シリーズ』は、文字通り横山剣氏が自宅にて作詞・作曲・編曲した楽曲を自ら演奏・歌った音源を収録したものである。

この音源は、第1弾は1998年に発売されたカセットテープシリーズ、第1集『シャリマール』、第2集『スウィート・ヴァイブレーション』、第3集『香港的士』から始まっている。

そして2006年には第2弾として、CDシリーズ『ザ・自宅 麗しの沙羅』、『ザ・自宅 題名のないSOUL』、『ザ・自宅 9月21日』の3枚が発売されている。

残念ながら今となっては正規に入手することができなくなっている。”初心者禁止”と銘打たれたこのシリーズは、ディープな横山剣ワールドが堪能できる。

昨今では初音ミク等、自宅録音もプロ仕様でできるようになっているが、剣さんの音源はアナログな時代に作られた、言わば”古き良き”宅録とも言うべきものだ。

安っぽいリズムトラックに、剣さん自らの演奏によるキーボードと歌のみで作られた音源。

しかし、綺麗にパッケージされた音よりも、ダイレクトに剣さんのイメージする世界が伝わってくる楽曲もあるように思う。

高度に産業化される前の街に似合うような音楽、そんな趣がこの自宅録音シリーズからは感じ取れるのだ。

既に入手困難な自宅録音シリーズの雰囲気を少しでも楽しむべく、今回はまず、自宅録音シリーズに収録されており、めでたくオリジナルアルバムに収録された楽曲を紹介していきたい。

最後にいまだ収録されないまま眠っている、隠れた名曲も紹介しようと思う。

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オリジナルアルバムに収録された自宅録音シリーズの楽曲

ここでは自宅録音シリーズのリリースされた順番に、オリジナルアルバムに収録された楽曲を紹介する。

情報として、

  • ①オリジナルアルバムでのタイトル
  • ②収録されたアルバム名
  • ③自宅録音シリーズとオリジナル音源との違いや特徴

の順でお伝えする。

※なおオリジナル音源については、「クレイジーケンバンド」名義で発売されたものを中心に、わかる範囲でCKB前身バンドの楽曲、楽曲提供されたものも追加している。

第1集『シャリマール』


出典:原価MARKET

No.タイトル
Side A
1.シャリマール
2.プーナ
3.長者町ブルース
4.本牧ビーチフィールド
Side B
5.本牧ソウルレディ
6.踊り子
7.空っぽの街角
8.ホリデーイン中華街

ほとんどがファーストアルバムに収録されたもので、”裏横浜的な曲”を集めたものらしい。

シャリマール

①同じ

②ライブアルバム『青山246深夜族の夜』(2000)

③正式には未収録曲だが、ライブ盤に収録されているので紹介した。

この曲を聴くために入手したくなるほどの名曲で、イスラム圏の中古車行商人を題材にした曲。自宅録音シリーズの方が不思議なリズム感で怪しさが漂う。

プーナ

①同じ

②1st『Punch! Punch! Punch!』(1998)

③あまり両者に違いはない。

異国情緒あふれるいかにも剣さんらしい楽曲だ。

長者町ブルース

①同じ

②1st『Punch! Punch! Punch!』(1998)

③オリジナルを聴くとやや自宅録音シリーズは物足りなく感じるかもしれない。

サビの歌詞の場所が違っているが、これもオリジナルの方がしっくりくる。

本牧ビーチフィールド

①同じ

②ソロアルバム『CRAZY KEN’S WORLD』(1995)

③剣さんのソロアルバムに収録。

若干歌詞が違っているが、概ねオリジナルと変わりはない。

本牧ソウルレディ

①同じ

②セルフカバーアルバム『香港的士 -Hong Kong Taxi-』(2016)

③MOONDOGSに楽曲提供したもので、セルフカバーアルバムに収録。

歌詞も既に自宅録音シリーズで作られており、そこまで違和感はない。

踊り子

①同じ

②1st『Punch! Punch! Punch!』(1998)

③いかがわしさも含めて、両者にそこまで違いはない。

自宅録音シリーズではセリフが入っている箇所がある。

空っぽの街角

①同じ

②1st『Punch! Punch! Punch!』(1998)

③これもオリジナルと変わりはほとんどない。

1stのデモ音源的な要素が第1集には強い。

ホリデーイン中華街

①クレイジーの中華街大作戦!

②18th『PACIFIC』(2019)

③長らく未収録だったが、2019年のアルバムについに収録。

自宅録音シリーズとは異なるBメロが作られ、曲自体も長くなっている。サビのメロディは『CRAZY KEN’S WORLD』収録の「中華街大作戦」と同じ。

第2集『スゥィート・ヴァイブレーション』


出典:原価MARKET

No.タイトル
Side A
1.スゥィート・ヴァイブレーション
2.セプテンバー
3.タイトル未定
4.黒猫のファンク
Side B
5.黒猫のファンクパート2
6.女は見かけによらぬもの
7.横顔
8.

テーマは特にないとのことだが、神崎まきさんに提供した曲など職業作曲家を目指していた剣さんの作曲の力量がうかがえる。

「スゥィート・ヴァイブレーション」も神崎まきさんのアルバムに収録されているようだ。

スゥィート・ヴァイブレーション

①SWEET VIBRATION、Sweet Vibration – CKB tune –

②神崎まき 4th『Sweet Vibration』、21st『世界』

③詳細は未確認。

神崎まき氏の4th『Sweet Vibration』に収録され、作詞は神崎まき氏が行っているとのこと。

2023年にクレイジーケンバンドの21stアルバム『世界』に「Sweet Vibration – CKB tune -」として、セルフカバーされる。登場するフレーズなどは自宅録音シリーズのものが活かされている。

セプテンバー

①せぷてんばぁ

②2ndシングル『せぷてんばぁ(シングル)』(2001)

③リズムが大きく異なっており、自宅録音シリーズはよりポップス寄りのアレンジで、割とこのアレンジは気に入っている。

神崎まき氏の3rdアルバム『一緒にいたい!』にも収録。自宅録音シリーズの歌詞は神崎まき氏のアルバムに楽曲提供されたものに近い。

黒猫のファンク

①同じ

②ソロアルバム『CRAZY KEN’S WORLD』(1995)

③オリジナル盤ではラップが入っている箇所は、全て『円楽のプレイボーイ講座 12章』を貼り付けている。

横顔

①同じ

②5th『777』(2003)

③実は自宅録音シリーズのアレンジの方が断然好きで、とても切ないバラードのアレンジだ。

Cメロ的な部分がアルバム収録バージョンでは新たに作られている。

①同じ

②ソロアルバム『CRAZY KEN’S WORLD』(1995)

③自宅録音シリーズの方がほのぼのとしたアレンジであり、オリジナルはバラード調。

オリジナルではラストにエレキシタールによるソロが長く続く。

第3集『香港的士』


出典:原価MARKET

No.タイトル
Side A
1.香港的士
2.深夜的中華街
3.退屈な日曜日
4.ヨコハマ少年グレン隊
Side B
5.となりのねえちゃん
6.大好きロドリゲス
7.ウォーカーヒルズ・ブーガルー
8.きちがい・ザ・ナイト・クラヴ

いかにもCKB印といった感じの曲を集めたもの。クレイジーケンバンドを思わせるごちゃ混ぜの音楽性、それでいて個々の楽曲はクオリティが高い。

香港的士

①同じ

②セルフカバーアルバム『香港的士 -Hong Kong Taxi-』(2016)

③神崎まきさんに提供した隠れ名曲。

なんとも安っぽくて女性向けに回転数を上げてキーを上げた自宅録音シリーズの感じがとても良い。

神崎さんのバージョンはリズムや歌詞が異なる。セルフカバーアルバムは自宅録音シリーズのアレンジに近い。

退屈な日曜日

①同じ

②セルフカバーアルバム『香港的士 -Hong Kong Taxi-』(2016)

③SMAPに楽曲提供されたものである。

オリジナルとそこまでアレンジは変わらない。

となりのねえちゃん

①けむり

②1st『Punch! Punch! Punch!』(1998)

③同じ曲と言うべきなのか、全く歌詞違いでメロディだけ「けむり」に使われた。

歌詞の内容は隣人のお姉さんの喘ぎ声に興奮した、というしょうもなさ過ぎる内容。

大好きロドリゲス

①同じ

②CONNY シングル『大好きロドリゲス』(2004)

③CONNYさんに楽曲提供している。

歌詞もほぼそのまま使われており、演奏もクレイジーケンバンドによる。

ウォーカーヒルズ・ブーガルー

①同じ

②2nd『Goldfish Bowl』(1999)

③オリジナルと大きく印象は変わらない。

既にクレイジーケンバンドの原型がしっかりと出来上がっている。

ザ・自宅 『麗しの沙羅』


出典:原価MARKET

No.タイトル
1.自宅録音シリーズのテーマ
2.麗しの沙羅
3.ヨコスカン・レイ
4.湾仔女郎
5.MUSTANG 1965
6.基地の外のナイトクラブ
7.秘密のダイヤリー
8.GETしろ
9.香港製のハンサムボーイ
10.語り/横山剣
11.週末28
12.Sex Horn
13.Summer Madness
14.2CV
15.それは伊太利庵ツイスト
16.おしゃれ泥棒1600GT
17.ハーフムーン・ビーチホテル
18.よだれちび

かなりオリジナル盤に収録された楽曲の多い、自信作が集められている印象だ。「よだれちび」はクレイジーケンバンドの新宮虎児によるもの。

麗しの沙羅

①莎拉 – Sarah –

②20th『樹影』(2022)

③イントロのリフレインや「My Sweet Little Sarah」などサビのフレーズはオリジナル通り。歌詞は変更され、リズムはより現代的なダンスミュージックに仕上がっている。

1987年に作曲され、『ザ・自宅』のタイトル曲がついに2022年にリリースとなった。

ヨコスカン・レイン

①ヨコスカン・ミラクル

②12th『MINT CONDITION』(2010)

③歌詞やアレンジは比較的オリジナルと近い。

1987年に作曲され、2010年にアルバム収録された。

MUSTANG 1965

①LADY MUSTANG

②9th『SOUL電波』(2007)

③正式音源はかなり豪華なアレンジになっている。

なおライブ盤『青山246深夜族の夜』にも収録されている。

1988年作曲で、2007年に音源化された。

GETしろ

①GET

②18th『PACIFIC』(2019)

③こちらも長らく収録されていなかった楽曲。

アレンジもそこまで大きく違っていない。

香港製のハンサムボーイ

①香港グランプリ

②4thシングル『GT』(2002)

③クレイジーケンバンドの代表曲の1つである。

オリジナルはかなりスピード感、ロック要素が強いが、自宅録音シリーズではかなりB級感のある音源だ。

週末28

①ボタンのかけ違い

②8th『GALAXY』(2006)

③かなり自宅録音シリーズに忠実に作られている。

これも隠れた名曲であり、音源化は大変嬉しかった記憶がある。

Sex Horn

①SEX WAX

②2nd『Goldfish Bowl』(1999)

③自宅録音シリーズはかなりチープな音源となっているが、ブラックミュージックの色が強いのはこちらの方かと思う。

Summer Madness

①サマー・ピープル

②ソロアルバム『CRAZY KEN’S WORLD』(1995)

③歌詞やアレンジに大きな違いはない。

オリジナルのラップの部分の歌詞が大きく異なる。

2CV

①Pizza

②4th『グランツーリズモ』(2002)

③歌詞が全く異なるが、アレンジの核は変わらない。

2014年の15thアルバム『Spark Plug』にも「2CV」と言う曲があるが、全く別の曲だ。

それは伊太利庵ツイスト

①涙のイタリアン・ツイスト

②5th『777』(2003)

③1976年16歳の時に作られた、ギターと歌のみによる録音。

それにしても16歳でこの名曲を既に作っていることに脱帽した。

おしゃれ泥棒1600GT

①おしゃれ泥棒

②ZAZOU 2nd『love style』(1990)

③歌詞やメロディは概ねそのまま使われている。

部分的に新たなメロディが加えられている。

ザ・自宅『題名のないSOUL』


出典:原価MARKET

No.タイトル
1.自宅録音シリーズのテーマ
2.題名のないソウル
3.砂嵐
4.元町プールの水より冷たい汗
5.瞳が泳いでる
6.Walking in the Sunshine
7.離婚伝説’67
8.カモナマイハウス
9.かわいい訪問者
10.語り/横山剣
11.ルーレット・ブーガルー
12.世界
13.Love Line
14.CK’S Soul Revue
15.シンデレラ・レブリ
16.Again
17.Car Club ’66
18.intro~OPUS 21

『Goldfish Bowl』に収録された曲が多い印象だが、最近になって収録された曲もある。「intro~OPUS 21」は菅原愛子氏による自宅録音である。

砂嵐

①ニュー・トーキョー

②渚ようこ 『YOKO ELEGANCE 渚ようこの華麗なる世界』(2002)

③「砂嵐」のAメロ部分と、「悲しいだけの口づけだった」のメロディが使われている。

「ニュー・トーキョー」はジャズアレンジだが、「砂嵐」はかなりR&Bに近く、メロディのみ一部使われたようだ。

元町プールの水より冷たい汗

①昼下がり

②2nd『Goldfish Bowl』(1999)

③自宅録音シリーズとオリジナルのアレンジはほとんど同じだ。

歌詞が自宅録音シリーズでは異なっている。

瞳が泳いでる

①Disc Jockey (Part1)

②18th『PACIFIC』(2019)

③メロディや後半の「2人は…」リズムが変わる部分も忠実に再現されている。

自宅録音シリーズでは作りかけで終わっているような状態だった。またオリジナルはゆったりしたアレンジだが、自宅録音シリーズはソウルフルな印象。

Walking in the Sunshine

①SUNSHINE 888

②9th『SOUL電波』(2007)

③自宅録音シリーズではアイズレーブラザーズ風のアレンジ。

オリジナルはキーも下げて歌詞も全体に作り直されている。

これも実は自宅録音シリーズの方が好きだ。

離婚伝説’67

①ある晴れた悲しい朝

②2nd『Goldfish Bowl』(1999)

③アレンジに大きな違いはない。

タイトルは自宅録音シリーズの方があっているような気もする。

カモナマイハウス(一部分)

①Brand New Honda

②5th『777』(2003)

③サビ付近のメロディが「Brand New Honda」のCメロに使われている。

かわいい訪問者

①DUET

②11th『ガール!ガール!ガール!』(2009)

③「かわいい訪問者」はトラックと歌詞のないメロディの原型のような楽曲。

歌い始めのメロディラインをベースに、「DUET」が作られている。

ルーレット・ブーガルー

①ウォーカーヒルズ・ブーガルー

②2nd『Goldfish Bowl』(1999)

③カセットにも入っていたが、CDにも再び登場。

かなりお気に入りの曲と思われる。

世界

①スージー・ウォンの世界

②ソロアルバム『CRAZY KEN’S WORLD』(1995)、ベストアルバム『CRAZY KEN BAND ALL TIME BEST “愛の世界”』(2017)

③アレンジについては自宅録音シリーズでほぼ完成している。

歌詞がまだ未完成のため、オリジナルで補完されている。

Love Line

①12月17日

②8th『GALAXY』(2006)

③自宅録音シリーズでは歌詞がなく、R&B的なアレンジになっている。

オリジナルはバラードアレンジに変え、歌詞がついている。

CK’S Soul Revue

①ひとり

②18th『PACIFIC』(2019)

③歌に入るまでのトラックをメインに、「ひとり」が作られているようだ。

「CK’S Soul Revue」の歌のメロディは採用されていない。

シンデレラ・レブリ

①シンデレラ・リバティ

②セルフカバーアルバム『香港的士 -Hong Kong Taxi-』(2016)

③またしてもギターと歌のみの弾き語り音源。

クールスの名曲が17歳で作曲されていることに驚く。

ザ・自宅『9月21日』


出典:原価MARKET

No.タイトル
1.自宅録音シリーズのテーマ
2.My Girl
3.高速バス
4.時間切れ
5.貿易公司の社長の娘
6.R.I.P. SUPER BAD
7.雨だれ
8.SUNSET
9.また会える日まで
10.語り/横山剣
11.カラオケ・スナック
12.アミサン履いて六本木
13.特別女
14.このまま
15.I’m In Love
16.ジェット・ストリーム
17.Midnight Special
18.In My Heart

これだけアルバムタイトルが収録された曲名ではないが、比較的新しい曲が多く入っている印象。

まだ未収録の楽曲が多く残っていると思われる。「In My Heart」はスモーキー・テツニ氏の自宅録音である。

高速バス

①バスが来る

②セルフカバーアルバム『香港的士 -Hong Kong Taxi-』(2016)

③神崎まき氏に1stアルバム『虹のふもとへ』で提供した楽曲。

自宅録音シリーズではコーラスを重視したアレンジ。

貿易公司の社長の娘

①彼女はゴージャス

②ZAZOU 2nd『love style』(1990)

③歌詞も大部分はそのまま使われている。

「彼女はゴージャス」はいかにも80年代的なファンキーなアレンジだが、自宅録音シリーズの方は、70年代のソウルを思わせるようなビートである。

R.I.P. SUPER BAD

①生き残れ!!!

②13th『ITALIAN GARDEN』(2012)

③Aメロ、Bメロが使われており、サビのメロディは新たに追加されたもの。

オリジナルはリズム感のあるソウルアレンジだが、自宅録音シリーズはゆったりと大人っぽいアレンジだった。

雨だれ

①あぶく

②6th『BROWN METALLIC』(2004)

③自宅録音シリーズではオリジナルよりテンポ感があり、ポップス寄りのアレンジ。

オリジナルはゆったりめのバラード調だが、個人的には自宅録音シリーズのアレンジが気に入っている。

SUNSET

①True Colors

②6th『BROWN METALLIC』(2004)

③サビのメロディのみ「True Colors」で採用されている。

これも誰かに提供することを前提にしたのか、ポップス寄りのアレンジ。

全体的に歌詞は未完成の状態だ。

また会える日まで

①流星ドライヴ

②7th『SOUL PUNCH』(2005)

③これに関しては単にデモ音源と言う感じ。

オリジナルに比べるとゆったりボサノバ調。

細かいところだが、メロディの上がり下がりが少し異なっている。

カラオケ・スナック

①夜のヴィブラート

②5th『777』(2003)

③これもデモ音源と言った感じで、ラップ部分はない。

アレンジなどはオリジナルとほとんど同じである。

特別女

①SOUL FOOD

②14th『FLYING SAUCER』(2013)

③メロディはほとんど改変なく使われている。

自宅録音シリーズの方はいかにも80年代JPOP的なアレンジ。

歌詞もオリジナルよりも直接的な印象。

このまま

①おないどし

②野宮真貴(デュエット:横山剣)『New Beautiful』(2022)

③Aメロ・Bメロはそのまま使われており、デュエットで歌われる。

自宅録音シリーズでは「このまま」の部分がフューチャーされているが、「おないどし」ではサビ的に使われている。

ジェット・ストリーム

①アデュー

②ZAZOU 1st『SYMPATHIQUE』(1990)

③メロディ・歌詞ともにそのまま使われている。

自宅録音シリーズはギターと歌による弾き語りで、コーラスが分厚い。

ドゥーワップ的なイメージが最初はあったのかもしれない。

未収録の隠れた名曲たち

かなりの曲数が既にオリジナルアルバムへの加入を果たしているが、いまだ入らぬまま残っている曲もある。

楽曲提供まで調べきれていないので、既に別のミュージシャンによって歌われている可能性もあるが、クレイジーケンバンド名義では発表されていないものを挙げてみた。

矢沢ゴールドレイン

カセットの第2集に収録。

タイトルの通り、矢沢永吉氏に憧れるあまり、物まねをしてしまった珍曲。そしていろんなキー(回転数を変えた)で「永ちゃん」コールが入れられていて、とても面白い。

麗しの沙羅(→2022年にアルバム『樹影』収録)

『ザ・自宅 麗しの沙羅』のタイトル曲。

タイトルに持ってきたぐらいの推し曲と思われ、かなり完成度が高い。世界観的には「香港的士」に近い、中国風なポップスと言う感じ。

とにかく良いメロディである。

湾仔女郎

これも『ザ・自宅 麗しの沙羅』に収録の曲で、演歌と言うか歌謡曲。

おそらく男女デュエットを想定して作られている。今のクレイジーケンバンドではやらなそうな、国籍不明の歌謡曲。

秘密のダイヤリー

『ザ・自宅 麗しの沙羅』に収録されているが、何かのアルバムに入っていそうだが思い出せない。

しかし良いメロディであり、サビのメロディは『グランツーリズモ』の「Pizza」に似ている気もする。

Again

『ザ・自宅 題名のないSOUL』収録で、これもどこかに入っていそうだが思い出せない。

歌詞が入っていないが、バラード調の良い曲。コーラスが入るとボーカルが映えそうな曲だ。

My Girl

『ザ・自宅 9月21日』の最初に収録されており、自信作と思われる名曲。

クレイジーケンバンドにはありそうでないメロディで、初々しい歌詞も印象的。誰かに楽曲提供されたものなのだろうか。

まとめ

横山剣の自宅録音シリーズについて、オリジナルアルバムに収録された曲を順に書き並べてきた。

覚えている限りは書き出したつもりであるが、どこかに抜けがあるかもしれない。

もし漏れている曲について、気づいた”クレイジーケンマニア”の方はコメントいただければ、大変有り難い。

最初にも書いた通り、この自宅録音シリーズは横山剣さんの頭の中に鳴っている音を純度高く取り出したものだ。

演奏の音質は低いかもしれないが、きちんとパッケージ化されたものよりも、イメージにあっているものもある。

自宅録音シリーズの音源を持っている人は、改めて聴き比べてみてはどうだろう。

残念ながら持っていない人は、今回の記事を読んで思いをはせてもらうか、中古品を探して何とか入手していただきたい。

最後に、今回取り上げた自宅録音シリーズからオリジナルアルバムに収録された曲集のプレイリストをSpotifyで作成した。

ぜひSpotifyからお気に入り登録していただけると有り難い。

※なお『CRAZY KEN’S WORLD』等、Spotifyに音源のないものは入っていない。

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コメント

  1. Hama より:

    楽しく拝見させていただきました。

    おしゃれ泥棒1600gtはご存知のとおりに
    ZAZOUで音源化されましたね。

    曲のストックを剣さんは他にどのくらいもっておられるのか?
    興味は尽きません。

  2. むらき_まるとん より:

    > Hamaさん

    情報をありがとうございます!
    残念ながらZAZOUの音源を持っておらず、載せられませんでした。

    まだまだ出ていない秘蔵音源がありそうですよね。

  3. unknown より:

    「題名のないSOUL」収録の「砂嵐」のメロディは渚ようこさんの「ニュートーキョー」で使われてますよ

  4. むらき_まるとん より:

    情報ありがとうございます!
    確かに「砂嵐」のメロディが使われていますね。

    楽曲提供したものは今回入れないつもりだったのですが、わかるものは更新していきます。

  5. 通りすがりの者です より:

    こんばんは。
    自宅録音シリーズの「可愛い訪問者」は、『 Girls!Girls!Girls! 』収録の
    「DUET」の一部メロディのようです。

  6. むらき_まるとん より:

    >>5
    コメントありがとうございます!
    確かにその通りでした。

    追加させていただきますね。

  7. 通りすがりの者です より:

    4月20日発売、野宮真貴さんの40周年記念アルバム『 New Beautiful 』に入っている横山剣さんとのduet「おないどし」と
    『9月21日』「このまま」が同じようです。また増えて、イイネ!

    • 通りすがりの者です より:

      「おないどし」と「このまま」の関係は、楽曲提供になるのかもしれませんが、この素晴らしいblogにぜひ載せていただきたくてコメントしてしまいました。

      • まるとん まるとん より:

        通りすがりの者です様
        情報提供、ありがとうございます。
        楽曲提供もできるだけ入れようと思いつつ、なかなか集めきれないので、大変助かります。
        さっそく掲載させていただきました。
        2022年にも、こうして自宅録音シリーズから音源化されるのはとても嬉しいです!

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