【人間椅子】ライブで一緒に歌いたくなる”掛け声”が入った楽曲プレイリスト

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ライブで一緒に歌いたくなる”掛け声”が入った楽曲(2/2)

後半では、2014年のアルバム『無頼豊饒』以降の楽曲を紹介している。

OZZ FEST JAPAN 2013出演後は、ライブの動員数がさらに増えていった時期だ。ライブを意識して、掛け声を入れた楽曲が一気に増えてきた時期でもある。

※ライブで一緒に歌いたくなる”掛け声”が入った楽曲Spotifyプレイリスト

地獄の料理人

  • 作詞・作曲:鈴木研一
  • 収録アルバム:18thアルバム『無頼豊饒』(2014)、ベストアルバム『現世は夢 〜25周年記念ベストアルバム〜』(2014)

鈴木氏の”地獄シリーズ”の楽曲であり、鬼が地獄に堕ちたものを調理して食べる内容となっている。ミドルテンポのメタルであり、スラッシュメタルではないのが珍しい。

掛け声は、最後の「焼いて食うか」のところで、威勢の良い掛け声が入る。また「泣いたって」のところでは、メロディに合わせて手拍子をするのも定番になっている。

迷信

  • 作詞・作曲:和嶋慎治
  • 収録アルバム:18thアルバム『無頼豊饒』(2014)

人間の心の世界について歌った、近年の和嶋氏の覚醒ぶりが窺える楽曲。曲調としては、スラッシュメタルを思わせる、パワーコードを主体としたリフが印象的だ。

掛け声は多めで、「旧い世が終わる」の前の「おお」や、「迷信」も一緒に叫びたくなる。和嶋氏が歌う間に、鈴木氏が観客を煽るようなしぐさをするのも楽しい楽曲。

グスコーブドリ

  • 作詞・作曲:和嶋慎治
  • 収録アルバム:18thアルバム『無頼豊饒』(2014)

宮沢賢治の童話『グスコーブドリの伝記』からタイトルをとった楽曲。どことなくVenomの「Welcome To Hell」に雰囲気や展開が似ている。

掛け声は、歌詞にも書かれている「オーイオーイオーイ」。楽しい雰囲気とは言えないかもしれないが、B級ハードロック的なユルさがある。

超能力があったなら

  • 作詞:和嶋慎治、作曲:ナカジマノブ
  • 収録アルバム:19thアルバム『怪談 そして死とエロス』(2016)

AC/DCなどを思わせるアメリカン・ハードロックに、コミカルな歌詞が乗っかった楽曲。ナカジマ氏の溌剌としたボーカルも加わり、人間椅子の中では爽やかな雰囲気の楽曲と言える。

掛け声としては、ラストの部分で「はい!」という掛け声が続けて挿入されている。”怪談”をコンセプトにしたアルバムであるため、ライブを意識した楽曲は少なくなっている。

超自然現象

  • 作詞・作曲:和嶋慎治
  • 収録アルバム:20thアルバム『異次元からの咆哮』(2017)

オカルト好きな和嶋氏の趣味が色濃く表れた楽曲である。実は恐ろしい内容をコミカルに描く、と言う歌詞も和嶋氏のお得意の手法である。

掛け声では、「パワー」の部分であり、何度も繰り返されるとともに、両手を挙げる動作も一緒に行うことがライブでは多い。

ちなみに「来る来るミラクルパワー」は、篠原ともえの1996年の楽曲「クルクルミラクル」からインスパイアされたものとのこと。

地獄のヘビーライダー

  • 作詞・作曲:鈴木研一
  • 収録アルバム:20thアルバム『異次元からの咆哮』(2017)

鈴木氏が普通二輪免許(AT限定)の免許を取得した記念に作られた”地獄シリーズ”の楽曲。スラッシュメタル調で、地獄シリーズにふさわしいスピード感である。

掛け声は和嶋氏の「ローリンローリン」、そして忘れてはいけないのが、ナカジマ氏の「オイ!」である。少し声のひっくり返った「オイ!」が録れるまで何度もテイクを重ねたと言う。

命売ります

  • 作詞・作曲:和嶋慎治
  • 収録アルバム:配信シングル『命売ります』(2018)、ベストアルバム『人間椅子名作選 三十周年記念ベスト盤』(2019)

『連続ドラマJ 三島由紀夫「命売ります」』主題歌に起用された楽曲。スラッシュメタル風のアップテンポな曲調ながら、サビではキャッチーなメロディが印象的だ。

掛け声と言うかスキャットと言うか、「バラババンバ」の部分は一緒に歌いたくなること必至である。中間部の「命の重さは~」のシンガロングも熱い展開である。

いろはにほへと

  • 作詞・作曲:和嶋慎治
  • 収録アルバム:21stアルバム『新青年』(2019)

和風の歌詞と、ダウンチューニングのヘビーなサウンドの組み合わせが面白い。大正琴も用いられており、和嶋氏らしい日本風の楽曲だ。

この曲の掛け声は衝撃的だったが、「ずっきーん」「どっきーん」という可愛らしい掛け声が入っている。ライブでは盛り上がると言う感じよりは、ほっこりする曲かもしれない。

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地獄小僧

  • 作詞:和嶋慎治、作曲:ナカジマノブ
  • 収録アルバム:21stアルバム『新青年』(2019)

日野日出志の漫画「地獄小僧」からタイトルを借り、アニメソング風の楽曲になっている。何度もリフを作り直して、中間部にと思って作ったリフがメインのリフになったと言う。

掛け声と言うよりも、曲全体が掛け合いのようになっている。Bメロの「恨めしや」の部分や、サビの「地獄はいやじゃ」、最後の「あたた地獄」など、ライブで盛り上がるポイントが多い。

無情のスキャット

  • 作詞・作曲:和嶋慎治
  • 収録アルバム:21stアルバム『新青年』(2019)

YouTubeに公開されたMVの再生回数が1000万回を超えるヒット曲。人間椅子の一貫したヘビーな曲調と、和嶋氏の仏教的世界観の前向きな歌詞が融合した名曲である。

「命売ります」のようなスキャットが入っており、サビの「シャバダバディア」や中間部の「ルルル」など、掛け声と言うよりは一緒に歌える箇所が多い曲だ。

日本のみならず、海外でも一緒に人間椅子の楽曲を歌う人が出てきたのは、とても感慨深い。

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地獄のご馳走

  • 作詞・作曲:鈴木研一
  • 収録アルバム:21stアルバム『新青年』(2019)

CDのみに収録されたボーナストラックという扱いの楽曲。”地獄シリーズ”であり、地獄に堕ちたものを食らう虫の視点から描かれた楽曲である。

掛け声は、サビの部分で威勢よく「はい!」という声が入っており、Bメロの「刺してすする」も掛け合いになっている。Iron Maiden風のスピーディーな曲調で、鈴木氏のメタル好きが垣間見える。

無限の住人 武闘編

  • 作詞・作曲:和嶋慎治
  • 収録アルバム:配信シングル『無限の住人 武闘編』(2020)、6thアルバム『無限の住人(リマスター)』(2020)

アニメ『無限の住人-IMMORTAL-』第2クールオープニング曲として書き下ろされた楽曲。アルバム『無限の住人』の世界を受け継ぎつつ、現在の人間椅子サウンドに仕上がっている。

何と言っても「斬ッ 銼銼斬ッ」の合いの手がカッコいい。そして冒頭のリフの部分も「懊懊懊懊」とシンガロングできる部分になっている。

英語の合いの手のように聞こえても、漢字で表記されているのが面白い。

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神々の行進

  • 作詞:和嶋慎治、作曲:鈴木研一
  • 収録アルバム:22ndアルバム『苦楽』(2021)

鈴木氏のBlack Sabbath好きが高じた曲調に、神々の戦いを描いた歌詞が組み合わさった勇壮な楽曲。中間部には銅鑼のソロも入っており、聴きどころがたくさんある。

掛け声はもちろん「えいえいおう」である。本作『苦楽』は意識して、ライブで一緒に歌えるような掛け声が挿入されていると言う。

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宇宙海賊

  • 作詞:和嶋慎治、作曲:鈴木研一
  • 収録アルバム:22ndアルバム『苦楽』(2021)

鈴木氏の”宇宙シリーズ”の楽曲であり、タイトルは結果的に芸人のゴー☆ジャスのようになっている。タイトルから軽快な曲かと思いきや、非常にヘビーなサウンドに仕上がっている。

掛け声として歌いやすいのは、「ヨーソロー」と、「盗賊」の後の「ヤー」であろう。3人組で「ヤー」と言えば、ダチョウ倶楽部みたいになったとのことで、なぜか芸人繋がりの多い曲である

疾れGT

  • 作詞・作曲:和嶋慎治
  • 収録アルバム:22ndアルバム『苦楽』(2021)

怪奇的な作風の中にあって、和嶋氏の趣味が全開の楽曲。バイクに感じる青春を、ストレートなハードロックに乗せた曲であり、ライブで盛り上がる曲になっている。

掛け声はサビの「GT」のほか、中間部の「よーいどん」も楽しい。童心に戻って、一緒に声を上げてみるととても楽しい気持ちになれるだろう。

恍惚の蟷螂

  • 作詞・作曲:鈴木研一
  • 収録アルバム:22ndアルバム『苦楽』(2021)

こちらは昆虫好きの鈴木氏の趣味が全開の楽曲。カマキリは交尾の最中に、メスがオスを食べてしまい、食べられながら絶頂を迎えるという特徴を描いたもの。

掛け声は「それそれそれそれ」「ほらほらほらほら」で、それぞれ和嶋氏・ナカジマ氏が歌っている。コミカルかつポップな掛け声で、誰しも思わず口にしてしまうであろう。

至上の唇

  • 作詞:和嶋慎治、作曲:鈴木研一
  • 収録アルバム:22ndアルバム『苦楽』(2021)

人間椅子には珍しいラブソングであり、人間の唇にエロスを感じるというところから歌詞が生まれている。楽曲は鈴木氏によるもので、Motörheadをポップにしたイメージである。

掛け声はサビの「今すぐ」であり、何度も繰り返されるのですぐに覚えられる。曲自体が非常にポジティブなパワーがあり、ライブで聴くと一気に会場が明るくなる

肉体の亡霊

  • 作詞:和嶋慎治、作曲:鈴木研一
  • 収録アルバム:22ndアルバム『苦楽』(2021)

鈴木氏によるダークな楽曲であり、グランジを意識した楽曲だと言う。ボーカル自体が、鈴木氏を中心に和嶋氏と掛け合いのようになっている。

掛け声は、中間の「恐ろしや恐ろしや」の後で挿入される「はい」である。こうしたヘビーな楽曲でも、盛り上がる掛け声を入れるのが今の人間椅子らしくもある。

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まとめ

今回は、人間椅子の楽曲の中で、一緒に歌いたくなるような掛け声の入った楽曲を集めた。全36曲にわたるプレイリスト(実際は「地獄のご馳走」を除く35曲)になっているので、ぜひお聴きいただきたい。

並べて聴いてみると、ダークな曲はやはり少なく、アッパーな楽曲がずらりと並んでいる。やはり”掛け声”はテンションの高い楽曲との相性が良いようだ。

古い順に見ていくと、少し傾向も見えてくる。初期はいわゆる”お祭り”的な楽曲に掛け声が入ることが多く、掛け声の入る曲自体も少ない。

筆者が人間椅子を聴き始めた頃のドラマーは後藤マスヒロ氏であり、その頃はライブも盛り上がると言うよりも、迫真の演奏をじっくり聴くようなイメージだった。

ドラマーがナカジマノブ氏に交代となってから、ナカジマ氏の明るいキャラクターがバンドの雰囲気も変え、ライブがさらに盛り上がるようになってきた。

プレイリスト全36曲のうち、ナカジマ氏の頃の曲は26曲である。明らかに最近の楽曲の方が掛け声は多くなっていることが分かるだろう。

掛け声は、とても覚えやすいものであり、そして手軽にライブに参加することができるものだ。なかなか発声しにくい状況が続いているが、やはりライブでは思い切り声も出したいものだ。

今回のリストを聴きながら、またライブで掛け声を楽しめる日を待ちたいと思う。

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