【2014年~2015年】人間椅子日記その8(無頼豊饒)

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2015年の出来事と感じていたこと

2015年は25周年をさらに継続させながら、ライブ活動も活発だった。そして筋肉少女帯との本格的なコラボも話題となった。

年の前半にライブ活動をまとめて行い、後半は次のアルバムに向けた曲作り・レコーディングとなっていた。

なお1月12日に公式ブログの終了が発表され、時代の移り変わりを感じる。

ワンマンツアー「現世は夢~バンド生活二十五年~」、そして渋谷公会堂!

アルバム『無頼豊饒』発売ツアーの東京公演でアナウンスがあった通り、年明けのライブはなんと渋谷公会堂である。全席指定でキャパは2000人、かなりの大躍進である。

そして東名阪のツアーとして行われることが発表され、ベスト盤発売記念のツアーとしても位置付けられるであろう。

  • 1月20日(火)大阪umeda AKASO
  • 1月22日(木)名古屋 Electric Lady Land
  • 1月24日(土)東京 渋谷公会堂

今回は名古屋公演に合わせて帰省し、渋谷公会堂に合わせて上京するという形にした。名古屋・東京ともに両親とともに見る、という珍しいパターンとなった。

名古屋公演に関しては、後の東京と比べると、やはり肩の力が抜けて良いライブだったような気がする。どうしても大きな舞台では力が入ってしまうため、いつも通りの名古屋は安心だった。

選曲に関しても若干異なり、名古屋ではレア度の高い「悲しき図書館員」「莫迦酔狂ひ」が入っている。これだけでセトリの印象は、渋谷とはずいぶん異なる。

そして前々からねずみ男の復活もいつかはある、と言われていたが、ついに25周年のアンコールで復活。演奏される曲はやはりデビュー曲と言って良い「陰獣」。

そして和嶋氏のウンモ星人を見た時点で選曲は予想できた「見知らぬ世界」。筆者としては初めて人間椅子を、名古屋の同じ会場で見た時の1曲目が「見知らぬ世界」だったため、感無量だった。

渋谷公会堂について印象に残っているのは、開場前に現地でライブを待つ人の多さだ。こんなに人間椅子のファンがいるのだ、とその時点でもう感動してしまったのを覚えている。

そして会場にはパネルが展示され、満員御礼の嬉しい文字が見られた。

人間椅子のライブを座席で見るのは新鮮だったが、もともともみくちゃになって見るようなライブではない。じっくりと楽曲を楽しむことができて良かった。

映像化がライブ中にも発表され、ますますライブは盛り上がる。「深淵」など一部の楽曲で幕が使われることもあったが、特殊な演出はほとんどない、通常のライブであった。

選曲に際しても、過去を振り返るようなものではなく、当時の人間椅子の自信作を並べたライブであった。この選曲自体、当時の人間椅子の自信が窺えるものだったと思う。

1つ印象的だったのは、鈴木氏のマイクパフォーマンスだ。「冥土喫茶」では楽器を置き、ハンドマイクで観客を煽ると言う珍しいパフォーマンス。

これまでにはあまりないパフォーマンスだが、これも当時の人間椅子の勢いを思わせるものだったように思う。

※映像化されたライブの一部「なまはげ」

・KKBOX:ライブレポート

25周年集大成!人間椅子、渋谷公会堂でツアーファイナル!! - KKBOX
アルバム『人間椅子』のリリースから昨年2014年で25周年を迎えた人間椅子。それを記念したツアー「現世は夢~バンド生活二...

・ロケットニュース24:【ライブレポート】人間椅子ツアーファイナルで渋公完売!サプライズ登場した「ネズミ男」と「ウンモ星人」にファン感激ッ!!

【ライブレポート】人間椅子ツアーファイナルで渋公完売! サプライズ登場した「ネズミ男」と「ウンモ星人」にファン感激ッ!!
2014年6月に通算18枚目のアルバムをリリースした、ロックバンド「人間椅子」。同年8月から全国10カ所のリリースツアー...

※1月22日(木)名古屋 Electric Lady Land

no. タイトル
1宇宙からの色
2地獄への招待状
MC
3新調きゅらきゅきゅ節
4ねぷたのもんどりこ
MC
5悲しき図書館員
6神経症 I Love You
7桜の森の満開の下
MC
8今昔聖
9洗礼
MC
10莫迦酔狂ひ
11冥土喫茶
12なまはげ
MC
13蜘蛛の糸
14迷信
15針の山
En.1
16陰獣
17見知らぬ世界
En.2
18地獄風景

※1月24日(土)東京 渋谷公会堂

no. タイトル
1宇宙からの色
2地獄への招待状
MC
3新調きゅらきゅきゅ節
4ねぷたのもんどりこ
MC
5神経症 I Love You
6桜の森の満開の下
MC
7今昔聖
8洗礼
MC
9悪徳の栄え
10冥土喫茶
11深淵
MC
12蜘蛛の糸
13地獄の料理人
14迷信
15針の山
En.1
16陰獣
17見知らぬ世界
En.2
18なまはげ

「ハードロック喫茶ナザレス」初参加

渋谷公会堂公演の興奮も冷めやらぬうちに、初めて鈴木氏のDJイベントである「ハードロック喫茶ナザレス」に参加した。1月31日の深夜、渋谷公会堂公演から1週間であった。

当時は高円寺周辺に住んでいたので、いつでも参加できたのだが、何となく勇気が出ずに参加できていなかった。この日はリクエストのCDも用意して参加することにした。

聞いていた通り、映画を無音で流しながら、鈴木氏がただハードロックやプログレを流しながら、時々トークをするというまったりしたイベントである。

あまり他の人が持ち寄らなそうな曲を、と思い、古めの曲にしようと思った。そこでJudas PriestもカバーしたThe Gunの1stに収録されている「Race With The Devil」をリクエストした。

アルバムのジャケットも素晴らしく、この1曲目のシャッフルリズムに合わせて刻まれるリフはとてもかっこいい。きっと鈴木氏もお気に入りに違いない、と思った。

結果的には、後半の方で流してくださった。何の曲か確認しに来られる方も多く、この曲の魅力がまた広がったことも嬉しかった。

イベント終了後に、リクエストで手渡したCDを取りに戻るのだが、その時に鈴木氏と記念撮影。がっしりと肩を組んでくださって、温かな気持ちで帰宅することができた。

初の下北沢GARDENで開催「第十一回 人間椅子倶楽部の集い 2015」

ナザレスからまた間を置かずに、2月8日に「第十一回 人間椅子倶楽部の集い 2015」が開催された。

これまで高円寺Showboatで行われていたが、前年に2日間開催とするほど動員が増えた。そのため会場を下北沢GARDENに移し、1日で行えるようにしたのだった。

筆者が初めて見た2008~2009年頃の集いと言えば、高円寺Show boatでもガラガラで歩き回れるほどだったが、ずいぶんとファンが増えたのだな、とここでも感慨深かった記憶がある。

今回は開演前にメンバーによるDJが行われた。これまでは映像を流すことが多かったが、メンバーが先に登場するのがアットホームで良い。

1曲目は6th『無限の住人』から「晒し首」。筆者が人間椅子で10曲選ぶとしたら必ず入れるほど好きな曲で、長らくライブで聴けなかったためとても嬉しかった。

集いでは特定のアルバムから多めに選曲することも多いが、この年は特にそういった縛りはなかった。「モスラ」「肥満天使」など、鈴木氏の隠れ名曲が多数披露されたのが嬉しかった。

そしてメンバーの個人コーナーが多めの年だった。カバー曲を各メンバーが持ち寄る年もあれば、このように各メンバーが人間椅子以外の誰かと組む場合もある。

印象に残っているのは和嶋氏の即興の朗読である。かなりアバンギャルドな演奏で、和嶋氏の個性を垣間見ることができた瞬間である。

一方で各メンバー企画だと転換に時間がかかること、そしてやはり人間椅子の楽曲が減ってしまうことが残念に感じたように記憶している。

実際に、その後の集いでは各メンバー企画は少なくなっており、やはり不満の声もあったのかもしれない。

※内容についてはこちらのブログ、「ご自愛ください。」を参考にさせていただいた。

・2/8 第十一回 人間椅子倶楽部の集い 2015

no. タイトル
1晒し首
2二十一世紀の瘋痴狂
MC
3春の匂いは涅槃の薫り
4モスラ
ナカジマノブ(Vo)+枕本トクロウ(Key)+金子サスケ(Sax)(人間椅子カバー)
5ロックンロール特急
6赤と黒
7秋の夜長のミステリー
ゆうメイツ(Rolling Stonesカバー)
8Gimme Shelter
9Paint it Black
10Brown Sugar
和嶋慎治(G/Vo)+吉兼聡(G)+千住宗臣(Ds)(即興朗読)
11断言はダダイスト
12新聞に載らなかったトンデモ投稿
MC
13無限の住人
14猿の船団
15人生万歳
En.1
16阿片窟の男
17肥満天使
En.2
18なまはげ

バンド・スコア「人間椅子傑作譜面集」発売記念UST生放送

「帰ってきた人間椅子倶楽部」もそうだが、配信番組が増えたことは嬉しい。スコア「人間椅子傑作譜面集」が発売されたことを受け、演奏に関する番組が2月26日に配信された。

今は亡きUstreamでの配信であるが、現在はYouTubeにアーカイブが残っている。

人間椅子がきっかけでギターを始め、人間椅子のコピーバンドを組んだ筆者としては、夢のような番組である。そしてメンバーが楽曲や各パートの演奏について語り、実際に演奏するのはとても楽しい。

配信最後には、今でこそ珍しくなくなったクロマキーによる背景とともに、「なまはげ」が演奏されている。何度でも見返したくなる面白い配信番組である。

筆者としては「人面瘡」のギターソロの話が面白かった。譜面には表しきれないニュアンス、それこそが人間椅子の魅力とも言えるだろう。

1つ横道にそれた話をすると、和嶋氏が16th『此岸礼讃』収録の「胡蝶蘭」について、「ハードロックじゃない」とコメントした際に、私もチャットで「ハードロックじゃないの?」と書き込んだ。

鈴木氏がそれを拾ってくれたのが嬉しかった。確かにメタル的な楽曲ではないが、70年代のハードロックを思わせる佳曲だと思う。

筋肉少女帯人間椅子デビューシングル『地獄のアロハ』発売

  • 発売日:2015年5月13日
  • 発売元:徳間ジャパンコミュニケーションズ
  • メンバー:大槻ケンヂ – ボーカル、内田雄一郎 – ベース、本城聡章 – ギター、橘高文彦 – ギター、和嶋慎治 – ギター、ボーカル、鈴木研一 – ベース、ボーカル、ナカジマノブ – ドラムス
no. タイトル作詞作曲時間
1地獄のアロハ大槻ケンヂ、和嶋慎治和嶋慎治、内田雄一郎、本城聡章、鈴木研一、橘高文彦5:29
2ダイナマイト [筋肉少女帯 Version]鈴木研一鈴木研一2:46
3少年、グリグリメガネを拾う [人間椅子 Version]大槻ケンヂ筋肉少女帯4:06
4地獄のアロハ [Heavenly Version]大槻ケンヂ、和嶋慎治和嶋慎治、内田雄一郎、本城聡章、鈴木研一、橘高文彦7:03
5地獄のアロハ(KARAOKE)大槻ケンヂ、和嶋慎治和嶋慎治、内田雄一郎、本城聡章、鈴木研一、橘高文彦5:27
6ダイナマイト [筋肉少女帯 Version](KARAOKE)鈴木研一鈴木研一2:46
7少年、グリグリメガネを拾う [人間椅子 Version] (KARAOKE)大槻ケンヂ筋肉少女帯4:06
8地獄のアロハ [Heavenly Version](KARAOKE)大槻ケンヂ、和嶋慎治和嶋慎治、内田雄一郎、本城聡章、鈴木研一、橘高文彦6:59
合計時間38:46

かつてから交流のあった筋肉少女帯と、コラボシングルが発売されることになった。古くは90年代にともにライブに出たり、人間椅子の番組「人間椅子倶楽部」に出演したり、ということがあった。

また近年では2012年に対バンライブ「地獄の決定打!筋肉少女帯 VS 人間椅子 VS 人間筋肉少女椅子帯」が行われ、セッションの時間なども大いに盛り上がるライブとなった。

昔から”サブカル”的な音楽を行ってきた2バンドのシングルと言うことで、非常に楽しみであった。そして注目は、それぞれのバンドがお互いのカバーを行っているところでもある。

まさかのコラボ曲は地獄シリーズでありつつ、アロハがテーマである。最もこの2バンドが似合わないものをタイトルにしようということだったようだ。

楽曲は各バンドで作曲するメンバーが中心となっているが、どの部分を誰が作ったのか公表されていない。また音は各メンバーの楽器が分かれて聞こえるようなPANの振り方をしているようだ。

ハードロック的でありつつ、ポップな要素の強い曲で面白い曲である。

そして筋肉少女帯がカバーしたのは意外な「ダイナマイト」。やはり原曲そのままではなく、リズムを変えて演奏されており、筋少らしいクレイジーさが垣間見えるアレンジとなっている。

一方の人間椅子は「少年、グリグリメガネを拾う」という、もともと人間椅子が演奏して全く違和感のない曲を選んでいる。そのため、ほとんどアレンジは変わらないのに、人間椅子の曲のようだ。

以前から人間椅子のような楽曲だっただけに、カバーはとても嬉しかった。

・OTOTOY:地獄のアロハ?! ハイレゾ配信?!筋肉少女帯と人間椅子のコラボレーションがヤバすぎる!!

筋肉少女帯人間椅子『地獄のアロハ』をハイレゾ配信スタート!! 和嶋慎治へのインタヴュー掲載
筋肉少女帯と人間椅子がまさかのコラボレーション!? コラボTシャツを作ろうという話から「いっそアロハはどう? 両バンドと...

・ナタリー:筋肉少女帯人間椅子「地獄のアロハ」インタビュー

筋肉少女帯人間椅子「地獄のアロハ」インタビュー - 音楽ナタリー 特集・インタビュー
平均年齢49歳の“新人バンド”デビュー

・ガジェット通信:奇跡のコラボ『筋肉少女帯人間椅子』ナカジマノブ(Dr.)インタビュー「皆が集まると軽音部の部室そのもの」

奇跡のコラボ『筋肉少女帯人間椅子』ナカジマノブ(Dr.)インタビュー「皆が集まると軽音部の部室そのもの」 | ガジェット通信 GetNews
奇跡のコラボ『筋肉少女帯人間椅子』ナカジマノブ(Dr.)インタビュー「皆が集まると軽音部の部室そのもの」

・ロケットニュース24:筋肉少女帯人間椅子コラボシングル『地獄のアロハ』の発売を記念してアメ横・浅草に「地獄のアロハシャツ」を探しに行ってみた

筋肉少女帯人間椅子コラボシングル『地獄のアロハ』の発売を記念してアメ横・浅草に「地獄のアロハシャツ」を探しに行ってみた
2015年1月に渋谷公会堂での公演を成功させた、ますます勢いに乗るのロックバンド「人間椅子」。活動25周年を迎え、超ベテ...

筋肉少女帯人間椅子「地獄のアロハLIVE」

6/7(日)に筋肉少女帯人間椅子のデビューライブが渋谷公会堂で行われることとなった。人間椅子としては感動的な渋谷公会堂公演から、あっという間に再び渋公の舞台に立つことになっている。

2012年の演目と近い流れになるのではないか、と思ったが、その通り、人間椅子・筋肉少女帯・コラボの流れであった。

まずは人間椅子のライブ。2012年に比べると、やはり人間椅子自体の知名度が上がっている。そして楽曲も近年の自信作、そしてフェスなどで演奏される定番曲から構成された。

ただし人間椅子は”昔の曲を並べる”セットリストにはせず、今の人間椅子を見せるものとなっていた。

一方の筋肉少女帯は、前回同様ヒットパレード的な選曲であった。やはり初心者にとても有り難い選曲であり、ちょっと聞きかじれば楽しめるセットリストである。

「サンフランシスコ」「日本印度化計画」「踊るダメ人間」「イワンのばか」辺りはいつでも聞きたい曲だ。「混ぜるな危険」など、筋少ももちろん今のバンドとして最新曲も披露していた。

そしてお楽しみはコラボコーナーだ。最初は前回同様、橘高氏がボーカルの”ブラック菩薩”からスタートで、人間椅子も加わってBlack Sabbathの「Iron Man」を演奏している。

過去のコラボ曲などを経て、ついに「筋肉少女帯人間椅子」としてのデビューである。あれだけの人数が並んで演奏する機会を見たことがないので、面白い。

前回の2012年以上に、両バンドの関係性が深まっているように感じられた。ともに制作を行ったこともあり、よりお互いのメンバーの癖のようなものまで分った上での演奏だったのかもしれない。

・OKMUSIC:筋肉少女帯人間椅子、圧巻の初ライブが終了

筋肉少女帯人間椅子、圧巻の初ライブが終了 | OKMusic
地獄の扉がついに開いた。筋肉少女帯人間椅子、筋肉少女帯、人間椅子の3バンドが6月7日、東京・渋谷公会堂公演を開催した。

・6/7(日) 筋肉少女帯人間椅子@渋谷公会堂

no. タイトル
人間椅子
1新調きゅらきゅきゅ
2地獄への招待状
3少年、グリグリメガネを拾う
4なまはげ
5死神の饗宴
6相剋の家
7蜘蛛の糸
8人面瘡
9針の山
筋肉少女帯
10サンフランシスコ
11ダイナマイト
12日本印度化計画
13混ぜるな危険
14労働讃歌
15踊るダメ人間
16イワンのばか
筋肉少女帯人間椅子
17Iron Man
18日本の米
19君は千手観音
20Detroit Rock City
21地獄のアロハ
22りんごの泪
23釈迦
En.
24地獄のアロハ [Heavenly Version]

ライブ映像作品『苦しみも喜びも夢なればこそ「現世は夢~バンド生活二十五年~」渋谷公会堂公演』

2015年1月24日に行われた渋谷公会堂でのライブが映像作品として、7月1日に発売された。そしてDVDに加え、Blu-rayとしても発売されることとなった。

やはり渋谷公会堂という大きなホールでの演奏と言うことで、音的にはやや聞き取りにくい部分もあった。良い音・良い映像で視聴したいと思い、Blu-rayで購入することにした。

※ライブ映像のダイジェスト

やはりBlu-rayは映像・音ともに迫力がある。和嶋氏がライブなどで、顔のしわなどもはっきりと映ってしまう、と語っていた。

まるで目の前で人間椅子のメンバーを見ているような映像のクリアさである。

残念ながら、まったりとしたMCの多くはカットされている。渋谷公会堂と言うことで、気張っている様子もありつつ、MCなどはいつも通りのまったりムードだったように記憶している。

※コメント

映像作品について、コメントも出ている。メンバー誰もBlu-rayは持っていない、というのがいかにも人間椅子らしいコメントである。

「ねずみ男とウンモ星人」が学芸会のような雰囲気で初期を思い出した、という鈴木氏。改めて人間椅子の原点を思い返すタイミングだったのかもしれない。

※オフィシャルインタビュー

インタビュー | 徳間ジャパン
Text by 志村つくね  Photo by Yoshika Horita ■映像作品「苦しみも喜びも夢なれ

ライブDVD発売記念インストアライブ

これまでも映像作品の発売でもインストアイベントが行われてきた。今回も7月1日の発売日に、タワーレコード渋谷店でインストアライブが行われた。

どんな選曲になるのか、と思ったら、「レア曲をやります!」とのことだった。

1曲目はライブでも印象に残った「見知らぬ世界」。何度も書いている通り、初めて見た人間椅子のライブの1曲目が「見知らぬ世界」で、今回久しぶりに1曲目で聴いたことは大変感慨深かった。

ふたを開けてみると、『無頼豊饒』であまり演奏されないレア曲が多めだった。またベスト盤の中でもレア曲入りと鈴木氏が公言していた「悲しき図書館員」も演奏されて嬉しかった。

アンコールで「針の山」が多かったのが、「ダイナマイト」が演奏されたのも少しレアである。それにしても後半は怒涛の勢いであった。

新譜ではないため、普通のライブの短縮版という印象で楽しかった。

またタワーレコード新宿店では、衣装が展示されていた。

帰ってきた人間椅子倶楽部 vol.03

今回は7月8日、ライブ映像作品のプロモーションと、夏のツアーの間に行われた配信、ということで、かなり売れっ子のようなタイトなスケジュールである。

そんな中でも夏ということで、夏の食べ物を食べる企画、そして子どもの頃の写真公開、アニソンカバーと、かつての「人間椅子倶楽部」を思わせる内容だった。

ただ機材トラブルのため、冒頭に行うはずだった流しそうめんが見られなかった。代わりに川端さんによりツイートされている。

忙しい中でも、まったりとした放送をしてくれたことが嬉しい。各コーナーの見どころについては、筆者のブログでまとめているため、そちらをご覧いただきたい。

『屋根裏の散歩者~「現世は夢」ライブDVD発売記念ツアー~』

配信やライブなど、とにかく多数あって嬉しい中でのツアーである。今回は香川が入っているなど、アルバム発売ではない中では、本数が多かった。

7/16(木)福岡 博多 DRUM Be-1
7/18(土) 香川 高松Olive Hal
7/20(月・祝) 心斎橋 BIGCAT
7/22(水)名古屋 Electric Lady Land  
7/24(金)渋谷TSUTAYA O-EAST
7/30(木)札幌Bessie Hall
8/1(土)青森Quarter

筆者は帰省をしつつ名古屋公演、そして東京に戻ってから渋谷公演に参加した。

今回はライブDVDの発売記念と言うことで、セットリストは満遍なく披露されていた。やはりDVDのツアーであるため、前回のツアーでハイライトとなった楽曲が散りばめられている。

たとえば「宇宙からの色」「地獄への招待状」「冥土喫茶」「陰獣」辺りは、前回のセットリストを踏襲している。

一方で注目は「夜叉ヶ池」「黄金の夜明け」の流れであろう。初期の人気曲を2曲続けて演奏しており、いずれもダブルネックギターで演奏されていたのも印象深い。

また久しぶりに鈴木氏の学ラン姿も披露された。かつてライブの締めは「地獄風景」で学ランと言う流れが定番だったが、いつの間にかその定番も終わっていた。

名古屋、東京の順番でライブを観ると、だいたい先のライブの印象の方が強い。しかしこの時はセトリの良さもあって、東京の印象が強い

やはり再び「陰獣」「見知らぬ世界」の流れがあったこと、そして本編ラストの1st『人間失格』から3曲で締める流れが素晴らしかった。

25周年を記念するDVD発売ツアーで、原点である1stの楽曲を並んで聴くことができたのは大変感慨深かった。周りでも話題になっていた並びであったと記憶している。

なお東京のライブの一部は、次のアルバム『怪談 そして死とエロス』の初回盤のDVDに収録された。

7/22名古屋 Electric Lady Land

no. タイトル
1阿呆陀羅経
2地獄への招待状
MC
3宇宙からの色
4膿物語
MC
5夜叉ヶ池
6黄金の夜明け
MC
7なまはげ
8陰獣
9悪徳の栄え
MC
10冥土喫茶
11相剋の家
MC
12赤と黒
MC
13あやかしの鼓
14人面瘡
15針の山
En.1
16神経症 I LOVE YOU
17ダイナマイト
En.2
18どっとはらい

7/24渋谷TSUTAYA O-EAST

no. タイトル
1阿呆陀羅経
2地獄への招待状
MC
3宇宙からの色
4ねぷたのもんどりこ
MC
5夜叉ヶ池
6黄金の夜明け
MC
7なまはげ
8陰獣
9見知らぬ世界
MC
10冥土喫茶
11相剋の家
MC
12赤と黒
MC
13あやかしの鼓
14天国に結ぶ恋
15針の山
En.1
16新調きゅらきゅきゅ節
17ダイナマイト
En.2
18どっとはらい

新曲「泥の雨」がニンジャスレイヤーの第20話エンディングに

インターネットで配信されていたアニメ番組『ニンジャスレイヤー』で、第20話(8月27日放送)のエンディング曲に人間椅子の新曲が起用されることが決まった。 

筆者はアニメ自体は見ていなかったが、エンディング映像を見ながら、久しぶりにヘビーなサウンドであり、かつ新しさも感じる新曲「泥の雨」に興奮したことを覚えている。

そしてその日の深夜に放送された番組に和嶋氏がゲスト出演し、楽曲についても語っている。

以下が実際に放送された番組である。

そしてコンピレーション盤が発売されており、「泥の雨」も収録されている。

ドラマ『JKは雪女』の劇伴担当

9月~10月にかけて毎日放送で放映された深夜帯のドラマ『JKは雪女』で、人間椅子が劇判を担当することとなった。

・ナタリー:人間椅子、平祐奈主演の“オカルティック青春ラブコメ”で初の劇伴担当

人間椅子、平祐奈主演の“オカルティック青春ラブコメ”で初の劇伴担当
人間椅子がテレビドラマ「JKは雪女」のサウンドトラックを担当することが明らかになった。

ストーリーとしては、人間の子種を求めて人間界にやって来た雪女の冬城咲雪が消息不明になり、妹で主人公の小雪(平祐奈)が24時間以内に姉を探すために、私立春日野学園に潜入するというもの。

オカルティック青春ラブコメ”と銘打たれた通り、雪女が主人公と言う破天荒なストーリー。演じる俳優も、横浜流星や玉城ティナなど、豪華なメンバーだった印象だ。

もともと4話完結だったのか不明だが、さすがに破天荒過ぎて、打ち切りの噂も出たほど。そんなストーリーだからこそ、人間椅子の音楽はマッチしていたように思う。

人間椅子の音楽は、全て新録された音源だが、これまでの人間椅子の楽曲のリフを少し変えたものがほとんど。

当時の筆者のツイートでは、以下のような楽曲が使われていることが述べられていた。

「深淵」「悪徳の栄え」辺りは、イントロのアルペジオをもじったもの。その他はメインのリフをもじったものが使われていたように記憶している。

なお当時は分からなかったが、次のアルバム『怪談 そして死とエロス』に収録された「菊花の数え唄」のリフが使われていた。その時は「針の山」をもじったのか、と思っていた。

残念ながらサウンドトラックは発売されておらず、DVDでその音源を確認するほかない。また人間椅子のメンバーに似た妖怪が登場しているので、そちらもぜひチェックしていただきたい。

OZZFEST JAPAN 2015出演!

大抜擢となったOZZFEST JAPAN 2013に続いて、2015年のOZZFEST JAPANでも再び人間椅子が出演することになった。

最初に言うと、筆者は2015年は参加していない。2013年を見届けた満足感と、他のバンドにそこまで関心がなかったと言うのが理由だった(今だったらもっといろいろ見たいと思ったかもしれない)。

※メンバーからのコメント

・ロケットニュース24:2013年に続いてロックバンド「人間椅子」が再びオズフェストに参戦決定! レアなアニメソングカバー映像も公開

2013年に続いてロックバンド「人間椅子」が再びオズフェストに参戦決定! レアなアニメソングカバー映像も公開
活動歴25年にしていまだ衰えを知らず、ますます勢いを増すロックバンド「人間椅子」。彼らの最近の活躍の追い風になったのが、...

ライブレポートなどを見ると、おそらく前回の2013年からの人間椅子の力強い歩みを感じられるライブだったのだろう。

和嶋氏が「夢は続いている」と語っていたように、2013年に”再デビュー”した感覚から、このライブがあったのだろうと思う。

前回が「相剋の家」「死神の饗宴」と過去の自信作を配置したのに対し、今回は「なまはげ」「冥土喫茶」と近年の代表作を配置している

しかもともにライブで大事に育ててきた曲であり、「冥土喫茶」は渋谷公会堂でのパフォーマンスから繋がっている。

MCでも前回よりゆったりした様子だったことからも、普段通りに近いライブだったのだと思う。

・rockin’on.com:「Ozzy Rules」! オジー&フレンズいよいよ降臨、Ozzfest Japan 2015 DAY2速報レポート

「Ozzy Rules」! オジー&フレンズいよいよ降臨、Ozzfest Japan 2015 DAY2速報レポート-rockinon.com|https://rockinon.com/news/detail/134473

・BARKS:【ライブレポート】人間椅子、<OZZFEST JAPAN>で「幸せな時間でした!」

【ライブレポート】人間椅子、<OZZFEST JAPAN>で「幸せな時間でした!」 | BARKS
人間椅子が、11月21日と22日に千葉・幕張メッセ国際展示場にて開催された<OZZFEST JAPAN 2015>の2日...

・Real Sound:人間椅子、『OZZFEST JAPAN』でパフォーマンス 和嶋慎治「人間椅子の音楽を求めている人がいるんだと改めて感じた」

人間椅子、『OZZFEST JAPAN』でパフォーマンス 和嶋慎治「人間椅子の音楽を求めている人がいるんだと改めて感じた」
人間椅子が、2016年2月3日に通算19枚目のアルバム『怪談 そして死とエロス』をリリースする。 2016年2月19日よ...

今回も大入りの中での公演となった。

当日はTwitterでトレンド入りも果たしていたようだ。

※セットリスト

メディア情報

CDやDVDの発売、ライブレポート以外で、インタビューやニュース記事をまとめてみた。全て集めきれていないと思われるが、主だったものを集めている。

・ナタリー:ももクロのKissカバー、ギターソロは和嶋慎治

ももクロのKissカバー、ギターソロは和嶋慎治
ももいろクローバーZによるKiss「Rock and Roll All Nite」のカバーに和嶋慎治(人間椅子)がギター...

・CD Journal:「和嶋慎治×みうらじゅん」対談

インタビュー:人間椅子『現世は夢』発売記念対談 和嶋慎治×みうらじゅん - CDJournal CDJ PUSH
今年、結成25周年をむかえた、ロックバンド人間椅子。ブラック・サバス、バッジー、キング・クリムゾンなどの70年代ロック、...

・KKBOX:デビュー25周年。人間椅子がロックを鳴らし続ける理由

デビュー25周年。人間椅子がロックを鳴らし続ける理由 - KKBOX
デビュー25周年の人間椅子のボーカル和嶋慎治インタビュー。過ぎてみると夢のよう、日本語でロックをやる理由、いい音楽ってな...

・BARKS:【インタビュー】人間椅子 鈴木研一「俺らはこれから。ただ25年やってきたわけじゃない」

【インタビュー】人間椅子 鈴木研一「俺らはこれから。ただ25年やってきたわけじゃない」 | BARKS
ベストアルバム『現世は夢~25周年記念ベストアルバム~』のリリースを経て、1月22日には名古屋 Electric Lad...

・月刊SPA!:大槻ケンヂ×和嶋慎治「20代の頃はエゴのぶつかり合いでした」

大槻ケンヂ×和嶋慎治「20代の頃はエゴのぶつかり合いでした」 | 日刊SPA!
約四半世紀、ハードロックにこだわり続けた筋肉少女帯と人間椅子が奇跡のコラボバンドを組んだ。その名も「筋肉少女帯人間椅子」...

・ロケットニュース24:【ロングインタビュー】日本を代表するロックバンド『人間椅子』の和嶋慎治氏が語る表現のコツ 「20年を経てわかった」

【ロングインタビュー】日本を代表するロックバンド『人間椅子』の和嶋慎治氏が語る表現のコツ 「20年を経てわかった」
明治・大正期の日本文学の持つ怪しい和の世界観と、70年代ブリティッシュハードロックの融合により独自の音楽を鳴らす日本語ロ...

・ホンシェルジュ:人間椅子・和嶋慎治が選ぶ「試練」を乗り越えるための伝記5冊

人間椅子・和嶋慎治が選ぶ「試練」を乗り越えるための伝記5冊
僕は本の虫というほどでもない。ただし本の話となるとワクワクしてくるから、やはり好きではあるのだ。といって特定の嗜好があり...

・SPICE:人間椅子 来るOzzfestに向け、あふれる「サバス愛」を語りまくる

人間椅子 来るOzzfestに向け、あふれる「サバス愛」を語りまくる | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス
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・おまけ①:第1回人間椅子BBQ大会の模様

・おまけ②:『怪談 そして死とエロス』レコーディング開始

・おまけ③:『怪談 そして死とエロス』レコーディング風景

対バン・イベント情報

2015年も数多くの対バンやイベントに参加している。制作も間に挟みながら、かなりタイトなスケジュールだったであろうと推察される。

人間椅子の公式Twitterやレポート記事、動画などを貼り付けている。

・3/13(金)RHYTHM OF FEAR@恵比寿LIQUIDROOM

ライブレポート

RHYTHM OF FEAR <中編>~人間椅子
『RHYTHM OF FEAR』、3番目に登場したのは人間椅子。 客電が落ち、「...

・6/21(日)YATSUI FESTIVAL! 2015

・9/5(土)「鬱フェス 2015」@東京TSUTAYA O-EAST

・9/7(月)MERRY Grateful Year 2015「NOnsenSe MARkeT 2F」@渋谷CLUB QUATTRO

・9/12(土)AOMORI ROCK FESTIVAL ’15 ~夏の魔物~

・9/13(日)Cross.S@弘前Mag-net

・10/31(土)HEADBANG HELL ON EARTH Vol.1@新宿ReNY

2015年に感じていたこと

2015年はたくさんのライブやイベントがあり過ぎて、もう覚えきれないくらいであった。

その中でも、やはり渋谷公会堂でのワンマンライブが印象的であった。ついにホールでのワンマンが完売するほどになったのか、と思うと、感慨深かった。

筆者が初めてライブ見たライブの1曲目は「見知らぬ世界」であり、和嶋氏はウンモ星人の格好だった。この時、それが再現されたことも、何か運命のようなものを感じた

そして筋肉少女帯とのコラボレーション、ドラマの劇判、アニメのED曲制作と、活動の幅が広がったことも大きな1年だった。

人間椅子としての活動が盤石になりつつあり、さらに活動を広げていった1年だった。かなり高揚感があり、毎回告知のたびに驚きの連続だったように記憶している。

名実ともに人間椅子が売れてきたことを実感する1年だった。

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まとめと次回に向けて

2015年の終盤には既に次回作『怪談 そして死とエロス』の制作が行われ、ツアーやインストアイベントの告知も行われていた。

あらゆる活動を幅広く行っていた人間椅子。次の2016年~2017年はアルバムリリースラッシュとなった年であり、さらに人間椅子の活動が盤石になっていった年である。

だいぶん現在と近い位置になってきた頃であり、人間椅子のもともと持っていた良さも、さらに引き出されてきたことだろう。

また次回もお楽しみにしていただきたい。

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